熊とワルツを
- 作者: トム・デマルコ,ティモシー・リスター,伊豆原弓
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2003/12/23
- メディア: 単行本
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評価:☆☆☆☆★
感想:
久々の書評です。
デマルコの本を読むのはこれで3冊目だが、やはりデマルコ、そしてリスターのペアは、難解なことを誰にとっても身近な例を用いて平易に説明することの天才だと思う。
本書はプロジェクトにおいて「なぜリスク管理をするのか」といった根本から、リスク管理のHowTo、効果測定の定量化の方法、そしてリスク管理をした効果の検証方法までを説明している。
デマルコは言う、「リスク管理=大人のプロジェクト管理」だと。そう、リスクを管理できていない、ということはそのプロジェクトは管理されていないも同然なのだ。
話は逸れるが、私個人の考えとして、世の中には時代や人種を超越した、すべての人間種に共通普遍の法則のようなものが存在すると思っている。
いわゆるマーフィーの法則なんていうのもそれに当たるかもしれないし、綺麗にまとまってくれば「パターン/アンチ・パターン」になるのかもしれない。
デマルコがその著作の中で著していることは、IT業界に留まらず、人間・組織というものに関する普遍的な法則をわかりやすく纏めたものともいえるかもしれない。
扱っているテーマがテーマだけに、これまでに読んだ2著作(「ピープルウェア」「ゆとりの法則」)より多少内容は難しいのだが、プロジェクト管理をする必要のある人、若手のPMやPMを志す人には是非一読することをオススメしたい。