草なぎ剛さんの『あなたへ』のそのあと


こんにちは、検索迷子です。


今日初めて、草なぎさんのファンのかたとお会いした。
検索迷子をきっかけに、
出張先の私におつきあいくださった。
草なぎさんに対する思いを口に出して喋ったのは、
今までないだけに本当に楽しい一日を過ごせて、
感謝ばかりの時間だった。


その話題を取り上げたいところだが、
今日は以前からどうしても書きたいことがあったので、
後日それは書かせていただきます。


今日は、高倉健さんの命日だ。
以前、悼む詩(いたむ詩)で、
その日を迎えるにあたり紹介したい詩集と詩をご紹介したが、
草なぎさんと絡めて話題にしたく、再掲します。


『悼む詩』、
谷川俊太郎(たにかわしゅんたろう)詩、
正津勉(しょうづべん)編、
東洋出版、2014年11月刊より、「そのあと」。

そのあと
谷川俊太郎


そのあとがある
大切なひとを失ったあと
もうあとはないと思ったあと
すべてが終わったと知ったあとにも
終わらないそのあとがある
そのあとは一筋に
霧の中へ消えている
そのあとは限りなく
青くひろがっている


そのあとがある
世界に そして
ひとりひとりの心に


詩に対する私の読み方は前回書いているので、
今日は草なぎさんに、この詩を届けたい気持ちで書く。


草なぎさんが高倉健さんへの敬愛が深いことや、
まるで因縁めいたかのように、
遺作となった『あなたへ』に草なぎさんが出演されたことを
草なぎさんファンのかたたちは、誇らしく思われていると思う。

あなたへ DVD(2枚組)

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草なぎさんほどの有名人になると、
どれほどたいせつな人を失った悲しみがあっても、
どれほど関係性が深くても、
私人としてコメントを出すことは難しいのだろう。


だから高倉健さんの逝去に際して、どう思われたか、
そして、一周忌の現在どう思っているのか、
その本心はうかがいしれない。


本当は言葉でどう思っているか知りたいと思っても、
それがかなわないことならば、せめて、
草なぎさんが高倉さんの生前に吸収したものを、
その遺志を継ぐ存在として、
役者さんとして、発露してほしいと願わずにいられない。


そのあとがある
大切なひとを失ったあと


草なぎ剛さんが、
高倉健さんという名優のそのあとを担う、
役者さんとしてのバトンを渡されたかただと、
期待も実態も込めて思うのだが、
草なぎさんご本人はどう思われているのだろう。


深い喪失感を持ったそのあと、
どんなお気持ちだったのか、
具体的な言葉で聞けなくてもいい。


これからの役者人生に、
「そのあと」をどう昇華させて生きたのか、
ただ、その気配を感じたいと思う。


重たいバトンを受け止めて、
「そのあと」の片鱗を映像で随所に観られて、
年を重ねて、いつしか高倉健さんのような、
願わくば、それ以上の名優さんとなってほしいと思う。
そんな作品をこれからも期待したい。


草なぎさんに、
『あなたへ』のそのあと、を見せてほしいと願う。


そのあとは限りなく
青くひろがっている


どうか、
終わらないそのあと、を見せてほしいと願う。


では、また。