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唐沢俊一検証blog

2009-03-11

「すべてのオタクは小説家になれる!」?

09:57

 バーバラ・アスカこと大内明日香女史唐沢俊一と一緒に仕事をすることが多い「出版評論家」である。唐沢と対談をしたり、「文筆業サバイバル塾」に参加したことがあり、現在は唐沢と岡田斗司夫氏の対談をまとめた『オタク論2』の単行本の作業をしているらしい。また、彼女が企画していた司馬遼太郎の朗読イベントが中止になったこともある(詳しくは2008年11月17日の記事を参照)。…しかし、「バーバラ・アスカ」ってどっちも「名前」なのは何故なんだろう。「ギンティ小林」はどっちも苗字だけど。

 さて、そんな大内女史と若桜木虔氏との共著『すべてのオタク小説家になれる!』(イーグルパブリシング)がなかなか凄かったので取り上げてみる。Amazonでは内容についてこのように説明されている。

人気小説作法書『マンガを読んで小説家になろう』の続編。

「オリジナリティはいらない。必要なのは専門知識だ!」「小説は筋肉で書け!」「おもしろい結末を考えるヒマがあったら、超おもしろい冒頭を考えろ!」など、目からうろこのアドバイスがぎっしり。

出版評論家大内明日香とベテラン作家であり卓越した小説作法指導者である若桜木虔がタッグを組んだ、小説作法書第二弾!

小説家になりたいオタク必読書!!

だそうである。なお、『マンガを読んで小説家になろう』はアスペクトから出ていたのだが、どうして出版社が変わったのかは不明。なお、『すべてのオタク小説家になれる!』では、大内女史と若桜木氏の書いた部分が区別しにくいので、同書のおかしな部分は両者の責任であると考えることにしておく

 まず、「オリジナリティはいらない。必要なのは専門知識だ!」について。P.10より。

 よく小説を批評する時に「オリジナリティがある」「オリジナリティがない」という話が出ます。

 例えば、新人賞の選評を読むと「これはオリジナリティがあって素晴らしい」とか、逆に「どこかで見たような話で、オリジナリティに欠ける」とか書いてあることは多いですよね。

「同じような選評をするなんて、オリジナリティがないのは選者の方だろ」というツッコミは、さておき。

いや、新人賞の選考委員にオリジナリティは求められてないだろう。本のアタマからこのようなピントはずれなツッコミがあって不安でいっぱいになるのだが、続けて読んでいくと「オリジナリティあふれた小説、というだけであれば、簡単に思いつく」ということが書かれている。P.12より。

「そんなバカな」と思われるかもしれませんが、本当です。

だって、オリジナリティがあると言いたいだけなのであれば、「見たこともないような奇妙キテレツな小説とも言えないような代物」を書けばいいんですから。

 奇妙キテレツな作品を完成させるのはそれなりに大変かもしれませんが、考えるのは簡単です。

「見たこともないような奇妙キテレツな小説とも言えないような代物」は小説として成立していないのだから「オリジナリティあふれた小説」とは言えない。さらに読んでいくと「オリジナリティのある作品はなかなか書けない」という話が出てくる。P.16より。

 私の考えでは、「本当のオリジナルな傑作」を書けるのは、天才小説家でも生涯に五作、がせいぜいだと思います。まあまあ優れた作家でも二作。

この本の最大の弱点である「データを無視して思いつきで語る」点が現れている文章だが、続けて「オリジナリティのあるデビュー作を書いた人はそれ一作で消える可能性が高い」という話が出てくる。P.18〜19より。

 私が読んだ作品では、メフィスト賞を受賞した古泉迦十の『火蛾』(講談社)。これは「メフィスト賞の中で一番の傑作」と思ったのですが、それ以降、二作目が出てきていません(二〇〇八年一〇月現在)。でも、私もこれを読んだとき、「こういう作品を書いたら、たぶん二作目は書けないだろうな」と思いました。

 それから、鮎川哲也賞を受賞した門前典之『建築屍材』(東京創元社)。これは著者が一級建築士で、一級建築士じゃないと思いつかないトリックが駆使されていて受賞したのですが、そんなに良いネタは立て続けに出てくるものではありません。この方は先日ようやく新刊を出されましたが、『建築屍材』から七年のブランクがあります。

 それから、やはり鮎川哲也賞愛川晶さんのデビュー作『化身―アヴァターラ』。これは一読して「傑作だ」と思ったのですが、現在、単行本も文庫本絶版になっています。あまり売れなかったのだと思われます。愛川さんは前の二人と違って売れっ子になっています。作風を受賞作をはガラリと変えたのがよかったのでしょう。

おかしな話である。そもそもオリジナリティーのない作品が新人賞を取れるはずがないのであって、二作目が出るまでに時間のかかった作家の例をひとつふたつ挙げたところでしょうがないのではないか。メフィスト賞鮎川哲也賞を受賞した面々を見ると、デビュー後も精力的な活動をしている作家は少なくなく、同書の主張とは反対にオリジナリティの大事さを痛感させられてしまう。…っていうか、唐沢俊一とも親交のある芦辺拓氏も鮎川哲也賞を受賞しているのだから大内女史は忘れてもらっては困る(それとも芦辺氏にはオリジナリティーがないというのか?)。あと、自分は愛川晶氏の作品を読んだことがないのだが、作風が変わったということがあるのだろうか。「出版ダイジェスト.net」より。

愛川晶氏は94年に第5回鮎川哲也賞を受賞後、ほぼ一貫して真正面から本格ミステリーに取り組み、同時に、家族と血縁の問題を問い続けてきました。

いずれにしても、自分の主張のためにデータを恣意的に利用するのはいただけない。残念ながらそういうところは唐沢俊一に良く似てしまっている

 さて、「オリジナリティは重要でない」としたうえで、オリジナリティの代わりになるものとして「専門知識」というものを挙げている。P.23より。

「専門知識=オリジナリティ」ではありません。

しかし、あまり知られていない専門知識を駆使して書かれた小説は、「オリジナリティあふれた傑作」を読んだのと同じような衝撃を感じるのです。

小説の中で「専門知識を駆使」することも作家としての「オリジナリティ」になるんじゃないんだろうか?たとえば、大藪春彦の小説における銃や自動車についての事細かな描写は大藪のオリジナリティであると言えるのだし。だから、作家になるためには「オリジナリティ」はやっぱり必要だということになると思うのだが。なお、「しかし」以下の文章の主語と述語がつながっていない。まともな文章を書けない人に「小説家入門」を説かれても困る

 それはほとんどの人が「オリジナリティの意味を正確に理解していない」からなのです。

というP.11の文章が、両著者にそのまま跳ね返ってきている。言葉の定義を明確にしないまま話を進めると大惨事になるということですね

「オリジナリティ」の次に説明されているのが、「オタク小説家に向いている3つの要因」なのだが、その要因というのが

(1)特定分野に対して専門知識がある

(2)まじめでコツコツ型が多い

(3)一人でなにかをすることができる。

とのことである。…しかし、これにあてはまらないオタクはいくらでもいるんじゃないか?

現在、人気作家には非常にオタクが多いのです。

といっても(P.28)、それは「オタク小説家に向いている」ことの説明にはならないだろう。

 そして、「小説家になるために才能はいらない」と書いたすぐ後で、

ただし、小説家になるために「絶対に必要な才能」というのもあります。

それは、

「小説を書くことが好き」

「小説を書くことが楽しい」

という才能です。

と書いている。…いや、だったら小説家になるために才能は必要なんじゃないのか?…もう、なんというか、第1章だけで矛盾した箇所がボコボコ出てきて実にウンザリさせられる。論理的思考ができない人に「小説家入門」を説かれても困る

 そして、「知識マップ」という自分の知っている知識をまとめた図面を描こう、とあるのだが、P.64〜65に載っている図が実にヒドいので、興味のある人は書店でチェックしていただきたい。小説家になりたいのならもっときれいな図を描いた方がいい。ちなみに、「知識マップ」というのは岡田斗司夫氏が考案したという「才能マップ」がモトネタなのだが、「才能マップ」について少し調べたところ、なんともいえない気持ちになってしまった。詳しく書くといろんな人を攻撃することになりかねないのでやめておくが、『オタクはすでに死んでいる』検証のときに少し触れてみるかもしれない。

 第2章では「悪意の読者(=おもしろくなかったら途中で読むのをやめてしまう読者)」への対策が書かれている。まず「おもしろい結末を考えるよりめちゃくちゃおもしろい冒頭を考える」「タイトル・ペンネームを面白くする」というのは、要するに小説のあらすじや冒頭を読んだ人間に本を買わせようというわけである。…なんだか詐欺みたいだと思うと同時にやり方がみみっちいと思う。だって、タイトルや出だしで釣るよりも、雑誌やネット上で評判になる方がずっと多くの人間に本を読ませることができるじゃないか。真っ正直に面白い小説を書いた方がずっと効率がいい。まあ、自分も記事のタイトルを工夫したりするが、それは小細工でしかないのであって、基本的には面白くわかりやすくしようということしか考えていないし。これから小説を書こうとする人間にみみっちいやり方を教えてどうするんだろう

 他には「誰にでもわかるウリが必要」というのもあるのだが、P.93〜94には笑ってしまった。

ヒット作品のウリの例をちょっと挙げてみます。

 「機動戦士ガンダム」(原文ママ)は「リアルな戦争」がウリです。

 『ドラえもん』は「便利な道具」。

 『ドラゴンボール』は「願いがかなう玉」。

 『北斗の拳』は「死ぬときの変な声」と「お前はすでに死んでいる、という決めゼリフ」。

 『ケロロ軍曹』は「オタクカエル」。大人から小学生までわかるウリというのはすごいです。

 『しゅごキャラ!』は「主人公の新しいシンデレラ像」がウリです。大昔から続く「ドジでノロマなカメが、美しいシンデレラに」というのではなく、「最初から人気者でモテモテの主人公がさらなるシンデレラになっていく」というストーリーが斬新でした。

 『絶対可憐チルドレン』は「成長した美しい姿がわかっている、一〇歳の超能力者チーム」というのがウリです。いわゆる「光源氏」的な楽しみがあるわけですね。登場人物が『源氏物語』にちなんだ名前になっているのはそのせいかもしれません。

 今年(二〇〇八年)の夏に評判になったアニメストライクウィッチーズ』は、「パンツ」がウリです。「パンツじゃないから恥ずかしくないもん!」というキャッチフレーズには、度肝を抜かれました。

 「願いがかなう玉」って…。「「パンツ」がウリ」って『AIKa』はどうなるんだろう。しかしまあ、ここまで見る目がないというのも珍しい。この部分を書いたのは大内女史だろうが(「出版評論社」の同人誌から推測できる)こんな人が「オタク」向けの本を書こうとしたのが間違いだったと思う。「オタク」相手なら商売になると思ってたら大間違いなんだけどねえ。Amazonのレビュー酷評の嵐だもの。

 さて、『すべてのオタク小説家になれる!』の最も特異な点は、第4章「小説家になるための「弟子入り」大作戦!」にある。小説家になるために「師匠」を見つけて弟子入りするための手段が事細かに書かれているのだ。第3章まではちっとも具体的なことが書かれていなかったのに。明らかに力の入れ所がおかしいだろうという。…しかし、ここでひとつ疑問が。いまどき弟子を取っている小説家っているんだろうか?尾崎紅葉夏目漱石ならともかく、最近じゃ芸人だって弟子を取ってないのに。唐沢俊一はやたら弟子を取りたがってたけど、あれって一体なんなのか。

 けれど、あなたがもし、やる気と向上心と社会的常識をちゃんと持つ人なら、師匠の方でも、大歓迎です。

 大御所でも、若い人たちと接することを好む人はたくさんいますし、弟子を常にさがしている人だっているのですから。 

 あなたが「いい弟子」であれば、師匠の方にも得られることはたくさんあるのです。

って言われてもねえ(P.137)。下手したらストーカーのすすめになってしまう。「師匠の行きつけの店で待て」というのもあるし。まあ、そういうことはさすがにわかっているらしく、

 大事なことは、礼儀正しく、社会常識を持って、ターゲットに近づくことです。それさえ守れば大丈夫。

 社会常識とは何か、がよくわからない人は、中谷彰宏さんの『面接の達人』シリーズ(ダイヤモンド社)を読んでください。

とある(P.147)。…ギャグだとしたらかなり優秀なんだけどなあ。もうひとつこれも優秀なギャグ。P.144より。

 もし、「どうしても拒絶されるのは嫌だ」というのであれば、弟子志願はしないほうが賢明です。

 そういう方には「脳内弟子」をお勧めします。

 「脳内弟子」とは、脳内で勝手に誰かの弟子になったつもりになって、「師匠だったら、こんな時何て言うだろう?」とか考えてみたりすることです。これは実はとても有効な方法です。

 弟子入りを断られた場合なども、こちらの方法を試してみてください。

同じように「脳内新人賞」「脳内ベストセラーもおすすめだね。ギャグはいいんだけど、こんな風に本音を書いてしまっているのはいただけない。P.141より。

 師匠といっても、実は「小説家」である必然性は、あんまりありません。

(中略)

 そして可能であれば「その業界で偉い人」がおすすめです。

 なぜ、偉い人のほうがいいのか。

 その理由は、小説家としてデビューすればすぐにわかることですので、ここでは説明しません。

…この本が「小説家入門」なのか「業界人入門」なのかわからなくなってくる

 で、弟子入りのための方法が以下のように具体的に紹介されている。

(1)「ターゲットのブログ」あるいは「掲示板」「ミクシィ日記」にコメントをつける

(2)人に紹介してもらう

(3)イベントや講演会場などで直接声をかける

(4)ターゲットにメールを書く

(5)手紙を書く

というのだが、こんなんで弟子入りできるのかよ?と思いつつP.157を読んでいて笑ってしまった。

 その時の服装ですが、清潔感があってきちんとしていればなんでもかまいませんが、迷ったときは「スーツ」を着ていくことをおすすめします。イベント会場では浮いてしまうこともあるかもしれませんが、「ラフで場違い」よりは、「きちんとしていて場違い」なほうがまだマシです。スーツというのは不思議なもので、着ている人を「まじめな人」に見せる効果があるのです。

…ってこれ、東大唐沢俊一に話しかけたときの俺と同じじゃないか!(詳しくは2008年10月23日の記事を参照) 確かにラフな格好の大学生だらけの教室でスーツ姿の自分は浮いていたっけ。まあ、唐沢俊一がよくしゃべったので「まさかこんなにうまくいくとは」と驚いてしまったんだけど。…ということは、この「弟子入り大作戦」は唐沢俊一には有効ということなんだろうか。今の唐沢に弟子入りしようという人がいるのかどうかわからないけど。

…一応、よかったところも挙げておくと「小説は量を書かないといけない」「自分の書きたい作品だけでなく、どんな作品が求められているか考えなくてはいけない」というのは、小説家志望者の参考になると思う。…この本を読まなきゃわからないことでもないとは思うが。「いかにして小説を書くか」ではなく「いかにしてプロの小説家になるか」について書かれた本があってもいいとは思うが、それにしたところであまりにも杜撰すぎる。

 それでは、『すべてのオタク小説家になれる!』の欠点を挙げておく。

(1)データを無視して単なる思いつきを書いている

(2)たまに出てくるデータも恣意的に使用されている

 この2点だけでも出版物として論外。唐沢俊一の雑学本と同じ。

(3)余白が多い

  中身スカスカである。活字が大きくて行間が広いうえに、ページの下の部分が大きく空いている。たまにそこに註釈が入るのだが、役に立つ情報はほとんどない。おまけに見開きで『機動戦士ガンダム』全43話のサブタイトルリストが書かれていたりする。単なる字数稼ぎとしか思えない。最近ハードカバーや2段組の本ばかり読んでいたので、「これが本なのか?」と驚いてしまった。小説家志望者なら字がぎっしり詰まった本を読んだほうがいい。

(4)無駄に上から目線

 いちいち挙げないが、「オタク」や読者に対して無駄に偉そう。おまけに文章も自意識過剰ぎみだし。そもそも小説家である若桜木氏はともかく、どうして大内女史が小説家入門を書けるんだろう?

 最後に実にためになる部分をピックアップしておく。P.48より。

 今はパソコンとネットがあれば、自宅で日本中の本が探せます。便利な時代になりました。

 便利な時代になった、ということは、「いいわけができなくなった」ということです。

 「わからないから、できませんでした」「調べられなかったので、できませんでした」といういいわけは、もうできません。

ああ、唐沢俊一に読ませたい。次にP.164より。

 メールに限らず、「文章」というのはとても怖いものです。

 例えば、2ちゃんねるでも、「たった一行のレス」で、「その人の品性や知性、性格」までわかったりするでしょう?

ああ、2ちゃんの荒らしくんに読ませたい


…さて、ここまで読んでいて、どうして大内女史の本をここまで検証するのか不思議に思われる方もおられるかもしれない。いくら唐沢俊一と一緒に仕事をしているからといって、ここまでする必要があるのか?と。…実はこの問題は既に結構大きくなってしまっている。なんと、『すべてのオタク小説家になれる!』は「トンデモ本」に認定されてしまっているのである。「と学会」会員である天羽優子山形大学准教授ブログで取り上げているのだ。しかも、天羽先生のコメントによると山本弘と学会」会長もこの本のことを知っているらしい

そうしたら、山本会長がミクシィで、誰でも作家になれるとかえーかげんなことを書いてあってプロ作家としては見過ごせないひどい内容だという趣旨のコメントをしたので

…さあ、こうなってくると、今年の「日本トンデモ本大賞」で『すべてのオタク小説家になれる!』をぜひとも取り上げて欲しいところだ。「トンデモ本」の作者と「と学会」運営委員が仕事仲間だったということが今までにあったかどうかはわからないが、間違いなく盛り上がることだろう(もちろん糾弾するのではなく、ネタとして楽しむということである)。唐沢俊一も頑張って盛り上げてほしいところである

※追記 冒険風ライダーさんから山本弘会長の『マンガを読んで小説家になろう!』『すべてのオタクは小説家になれる!』のレビューを紹介していただきました。山本会長には「日本トンデモ本大賞」で取り上げて欲しいなあ。あと、身内の本をベタ褒めするドラゴン山崎氏のチャレンジャーぶりに脱帽。

すべてのオタクは小説家になれる!

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十三番目の陪審員 (創元推理文庫)

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野獣死すべし (角川文庫 緑 362-24)

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ストライクウィッチーズ 限定版 第1巻 [DVD]

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AIKa リマスターBOX [DVD]

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   2009/03/11 10:38 タイトルに工夫するとか冒頭にインパクトを、というのは、よくある指南です(手にとってもらわないとそもそも読まれる可能性がなくなるわけで、理解できる)が、だからといって面白い結末よりそれを優先させよというのは暴論ですねー。
他はもう論外w
まあ、作家入門本って、最終的にはその分野でのトップクラスの作家が書いてないと説得力が……w

RyusuiRyusui 2009/03/11 10:41 mixiのアドレスを紹介しておきますが……まあ、ぼろくそですね。
この件に関しては山本氏にかなり共感します。
http://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=365376&id=1150513

『ストライクウィッチーズ』が受けた理由は、あの格好のキャラが大まじめに
かなりいい話をやっているところにあるでしょう。本当に見たのか?と
言いたくなります。

O.L.H.O.L.H. 2009/03/11 11:46 >現在、人気作家には非常にオタクが多いのです。

とは意味不明。オタクの定義もあやふや。
大薮春彦は拳銃オタクで山本文緒は恋愛オタク?
筒井康隆が自分を指して『作家なんだからパラノイアなのは当然だろう』と言ったのは説得力があったんですが。

ご存知でしょうが、この本は2ちゃーで「二重出版」も話題になりました。
http://bestseller.jp/?pid=11569008

キルロイ参上キルロイ参上 2009/03/11 15:17 以前2ちゃんねるにもバーバラ・アスカについて書いた者です。
複数のイベントで直接彼女と話をしました、非常に愛想のよく世間話も面白い好人物です。
ただ、ミリタリーやアニメの小冊子をたくさん出しているのですが全く要領が悪く
ちゃんと調べたり視聴していないようです。なぜ興味もないのにミリタリーやアニメの
イベントに参加するのか理解できませんが。他にも彼女に関してはイベントからみの
話もあるのですがまたの機会にさせてください。

冒険風ライダー冒険風ライダー 2009/03/11 19:52  山本弘のバーバラ・アスカ本書評であれば、うちのサイトでも収録しているログがありますので参考までに。

「マンガを読んで小説家になろう!」レビュー
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Soseki/5814/material2007_08_a.html

「すべてのオタクは小説家になれる!」レビュー
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Soseki/5814/material2009_02_a.html

 これらのレビューは、やたらと「新人賞は狭き門だから小説家はデビューするのが難しい」ということにこだわるのと、オリジナリティをよりによって山本弘が語っていることが個人的にはツボでした。
 特にオリジナリティ云々に至っては、山本弘はかつてこんなタワゴトをのたまっていた前科がありますし↓

http://www.geocities.co.jp/Bookend-Soseki/5814/material2003_03_a.html
No.9599 - 2003/04/23(Wed) 11:46
<だから「時限爆弾に赤と青のリード線」とか「脱出寸前に車がエンストを起こす」なんてシーンを平然と書く脚本家は頭が悪い、と言っているのです。何も考えずに、テンプレート通りの物語を書く奴は、創作者として失格。それを田中芳樹作品と同列に論じるのは暴論でしかありません。>
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Soseki/5814/material2003_03_b.html
No.9685 - 2003/04/25(Fri) 13:29
<他人が考えたシーン、しかも使い古されたシーンをコピーするのは、自分では何も考えてないってことだから。>

 第一、唐沢俊一の盗作問題について「長文を書く」という公約を掲げておきながら、未だに不毛な沈黙を守り続けている山本弘が「オリジナリティ」を語ること自体笑止な限りでしかないのですが。
 すくなくとも盗作ではないネタのトレースについてここまで罵る山本弘が、唐沢俊一の盗作についてどのような罵倒を展開してくれるのか、私はとても楽しみにしているのですけどね〜(^-^)。

冒険風ライダー冒険風ライダー 2009/03/11 19:54 連投すみません。

<しかし、ここでひとつ疑問が。いまどき弟子を取っている小説家っているんだろうか?尾崎紅葉や夏目漱石ならともかく、最近じゃ芸人だって弟子を取ってないのに。唐沢俊一はやたら弟子を取りたがってたけど、あれって一体なんなのか。>

 バーバラ・アスカの共著者である若桜木虔は実際に弟子をとって小説講座を行っていたようですし、そこから何人かデビューした作家もいるとのことなので、そこから話を膨らませているのではないでしょうか。
 若桜木虔については、うちのサイトにもこういう言及がありましたし

http://www.tanautsu.net/the-best04_04_04_ab.html
No. 1504  速水右近 2002/02/17 10:51
<『公募ガイド』に連載されていた「作家養成塾」(だったかな)は、すごいよ、ほんとに。
わかりやすいし、適切だったのは大評価している。
彼の小説講座から、何人もデビューしているのは、むべなるかな。>

 他にも、「らいとすたっふ」という田中芳樹の著作権管理会社が「小説塾」なる講座を開設しているようですし(http://www.wrightstaff.co.jp/school/schoolnews.html)、そこでは「らいとすたっふ」所属の先輩作家が受講生にアドバイスをするといったエピソードも(社長氏のブログを読む限りでは)あるようなので、「弟子を取る」という形態は(多少形は変わっていても)今でも存在しているとは言えるのではないかと。


<第2章では「悪意の読者(=おもしろくなかったら途中で読むのをやめてしまう読者)」への対策が書かれている。まず「おもしろい結末を考えるよりめちゃくちゃおもしろい冒頭を考える」「タイトル・ペンネームを面白くする」というのは、要するに小説のあらすじや冒頭を読んだ人間に本を買わせようというわけである。…なんだか詐欺みたいだと思うと同時にやり方がみみっちいと思う。だって、タイトルや出だしで釣るよりも、雑誌やネット上で評判になる方がずっと多くの人間に本を読ませることができるじゃないか。真っ正直に面白い小説を書いた方がずっと効率がいい。まあ、自分も記事のタイトルを工夫したりするが、それは小細工でしかないのであって、基本的には面白くわかりやすくしようということしか考えていないし。これから小説を書こうとする人間にみみっちいやり方を教えてどうするんだろう。>

 これについては、以前うちのサイトの掲示板でこんな投稿があったのですが↓

http://www.tanautsu.net/the-best03_01_04_ab.html
No. 1011  駆け出し 2001/10/17 00:15
<すべての出版社では、書き出しの2〜3枚で、作品の善し悪しを判断しています。たとえどんな大家の作品についても、これは変わるところではありません。>
No. 1019  駆け出し 2001/10/18 03:04
<正しいかまちがっているかではなく、それが小説という世界の常識なのです。ただ、それに対してさまざまな意見はあって然るべきでしょう。しかしながら、もしヨウさんが作家を志され、投稿なり、応募なりをなされば、やはり、最初の3ページで是非を問われることになり、ときには人間性すら否定されることになります。もちろん、例外はありますけど。>

 もしこれが事実なのであれば、すくなくとも出版社から本を出そうと考える新人小説家候補向けの現実的な対出版社攻略マニュアルのひとつとしては、(それが一般常識的に見て正しいかどうかは別にして)そう間違ったことを言っているわけではないと思われるのですが。
 実際、本の売り込みというのは「その存在をアピールする」「とりあえず手に取ってもらう」というところから始めなければならないわけですから、「内容よりも見出しや冒頭で読者を釣る」という考えを、儲けを出さなければならない出版社が持ち、それに作家達が追随するようになるのは当然とは言わないまでも必然なのではないでしょうか。

みたかみたか 2009/03/11 22:03 >書き出しの2〜3枚で、作品の善し悪しを判断しています。

 これはある種の都市伝説で、そういった判断をされたことはありませんね。最初だけ読んであれこれ言われたことは一度も。若桜木先生にも、ね(笑)。
 むしろ最初の2〜3枚からせいぜい30枚くらいを持って来られて、「わたしは作家になれますか?」とたずねられることの方が、出版社としては迷惑なわけです。
 えーと、小説家に弟子入りを希望するにしても、出版社に行くにしても、手ぶらでは行かずに、できれば300枚以上の完成した作品を1本持って行ってください。でないと全く判断できなくて困ります。通常は。もちろんほとんどの方が最初の2〜3枚では判断しませんので、持ち込んだ当日すぐにお返事がもらえるものとも思わないでください。
 それから、持ち込む作品は一番自信があるものを1本だけにしてください。複数だと、最初の1本がつまらなくても、何本も最後まで読まなくてはならないと思い詰める真面目な方がいらっしゃいますので(むしろそういった方が多い)、迷惑になります。作品の選別ぐらいは、ご自分で。

 でもまあ、何か持ってくるだけましで、1枚の作品もなしで「出版社を紹介して欲しい」と言ってきた人がいたのにはまいったよなあ……

丸呑む丸呑む 2009/03/12 00:40 >愛川さんは(略)作風を(略)ガラリと変えたのがよかったのでしょう
おそらく、美少女探偵・根津愛シリーズのことを言っているのだと思います。
鮎川賞受賞後、硬派の本格ものや連作長編を出したあと、
ライトノベル感覚(未読なので正しい表現かどうか分かりませんがのですが)の
このシリーズを始めたため、こういう風に書かれたのだと思います。
最近は神田紅梅亭寄席物帳というまたちがった作風のシリーズを書いておられますが
一貫して、本格派です。

kensyouhankensyouhan 2009/03/12 07:36 コメントありがとうございます。

>    さん
ヘタな小説家入門よりは一流の作家の自叙伝を読んだほうがいいかもしれません。

>Ryusuiさん
アドレスのご紹介ありがとうございます。山本会長が怒るのも無理はないでしょうね。
大内女史は『ストライクウィッチーズ』を十中八九見てないんじゃないかと。どこかから評判になっていると小耳に挟んだんでしょう。明らかにオタクでないうえにオタクに興味も無いのにどうしてオタク向けの本を書こうとするのか謎です。ただ、流行に乗ろうとするだけ唐沢俊一よりはまだマシなのかも知れません。唐沢もパンツがどうのとかその程度のことしか言えなさそうですが。

>O.L.H.さん
筒井康隆の『あなたも流行作家になれる』みたいなもんだと思えば腹も立たないのでしょうか。でも、あっちの方がデータをちゃんと使っているような。「二重出版」についてはそのうち。

>キルロイ参上さん
唐沢俊一と同じ人種のようですね。直接話す限りでは悪い印象はないあたり。

>冒険風ライダーさん
レビュー、リンクさせていただきました。
まず、若桜木氏が弟子をとっているとしても、他の作家も弟子を欲しがっているかのような書き方は誤解を招くと思います。
それから、『すべてのオタクは小説家になれる!』では「見出しや冒頭で釣る」ことについては読者への対策として書かれていて、編集者のことはまったく書かれていません。だから、読者への対策としてはおかしいんじゃないか?と指摘したわけです。正直「弟子入り大作戦」よりは「持ち込み大作戦」をやった方がよかったと思いますけど。

>みたかさん
『バクマン。』みたいで面白いですね。
大内女史のところにも手ぶらでやってきた小説家志望者がいたみたいですが。

>丸呑むさん
詳しい説明ありがとうございます。おそらく、その部分を書いたのは若桜木氏だと思いますけど、合っているかどうかは微妙ですかね。

S.KS.K 2009/05/27 23:17 確か作家で脚本家の冲方丁さんは「業界の活性化が未来の自分の飯の種になる」という理由で、志望者を囲って仕事を廻したり
していると「ストーリー講座」という入門書で書いておりました。何て事はない話で失礼いたしました。

kensyouhankensyouhan 2009/05/29 11:23 コメントありがとうございます。

「文筆業サバイバル塾」とは雲泥の差ですね。あれは志望者を搾取しているようにしか見えませんから。