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唐沢俊一検証blog

2010-05-24

エスケープ・フロム・SK。

22:49

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karasawagasepakuri@yahoo.co.jp


 神保町まで出かけたら、発売日前の『ラジオライフ』が出ていたので購入。『トンデモ都市伝説探偵団』本文は後日取り上げることにして、今回は唐沢俊一のプロフィール欄を紹介しておく。

1958年北海道生まれ。作家・コラムニスト。4月に役者として舞台出演。そのとき役で延ばして(原文ママ)結んだ髪形が気に入ってイメチェンをはかるがテレビの仕事で切らざるを得ず。少し残念。

 …いや、別にそのまま伸ばしておけばよかったんじゃないの? 髪を切る必要のある番組ってどんなんだろう。

 なお、『トンデモ都市伝説探偵団』の担当だった続木順平さんが今号で『ラジオライフ』を離れるとのこと。お疲れ様でした。


 本題。『Bの墓碑銘』中巻P.58〜59ではデブラ・ヒルが「追討」されている。『ハロウィン』『ニューヨーク1997』などでジョン・カーペンターと組んでいたことで知られるプロデューサーである。

ハロウィン』についての説明。

アメリカ人の意識下に刻まれている都市伝説を巧みに取り入れたこの映画のやり方は後に『エルム街の悪夢』『13日の金曜日』をはじめとする多くのエピゴーネンを生むことになった(後略)

 「都市伝説」というのはブギーマンのことかなあ。ハロウィンは風習だし。ちょっとひっかかる書き方。

ルーミス博士を演じたドナルド・プレザンスは最初ギャラのあまりの安さにオファーを断ろうとしたが、孫娘がカーペンターの撮った『要塞警察』のファンだったので出演を決めたとか

 正しくはドナルド・プレザンスアンジェラ・プレザンス)。『恐怖の詩学 ジョン・カーペンター』(フィルムアート社)でカーペンター自らそのように説明している。しかし、『要塞警察』のファンとはなかなかシブい。

一方で、プロデューサーとして成長していったデブラは、カーペンター以外の監督とのコラボもどんどん組むようになっていく。小説の方でのホラー・キングであるスティーブン・キングと組んで『デッドゾーン』(1983,「The Dead Zone」)を製作するし、モンティ・パイソン出身の鬼才、テリー・ギリアムとも組んで大作『フィッシャー・キング』(1991,「The Fisher King」)を製作する。

 …はい、おかしいよね。「カーペンター以外の監督とのコラボもどんどん組むようになっていく」と書いているのに、デッドゾーン』の監督の名前が出ていない。…まさか、唐沢俊一デヴィッド・クローネンバーグを知らないとか? スルーしちゃダメだと思うがなあ。…『ファミ通のアレ(仮題)』で国領さんが『エーデルワイス』の節で「♪クローネンバーグ、クローネンバーグ」と歌っているシーンをなんとなく思い出した。


ここまで来ればもはや大プロデューサーである。とはいえ、『デッドゾーン』はそれほどの出来ではなかったし、アントニオ・バンゲラス(原文ママ)と組んだ『クレイジー・イン・アラバマ』(1999,「Crazy in Alabama」)は不評で日本未公開、DVD発売のみとなった。若手俳優のギャビン・グレイザーが自ら脚本・監督・出演した映画『ChowBella』(1998)は彼女がグレイザーの才能を認め、エグゼクティブプロデューサーを引き受けてやったコメディだったが、評価も興業成績(原文ママ)も最低だった。やはり、低予算ホラーのプロデューサーというのがニンであったような気もしないではない。彼女自身、それを薄々感じていたのか、『ニューヨーク1997』の続編『エスケープ・フロム・L.A.』(1996,「Escape from L.A.」)や、『ザ・フォッグ』のリメイク(2005)など、自分のヒット作の二番煎じを狙い始めたところで病魔に襲われ、1年少しの闘病の末、神の下へ召された。遺作は社会派オリバー・ストーンと組んだ『ワールド・トレード・センター』(2006,「World Trade Center」)だが、これまた評価は賛否両論分かれるようで……。

 スネーク・プリスケンに一度ぶっとばされたらいいと思うよ。どうしてこんな無礼なことを書けるのかなあ。「劇団あぁルナティックシアター」のプロデューサーだから? 唐沢俊一はどんなプロデューサーが「ニン」なのだろう。 

 それに「低予算ホラーのプロデューサーというのがニンであった」と言っているわりには大事な作品を落としている。実はデブラ・ヒルはダリル・ハンナジャイアント・ウーマン』をプロデュースしているのだ。『妖怪巨大女』のリメイクね。中野貴雄監督に怒られるんじゃないか?

ラジオライフ 2010年 07月号 [雑誌]

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国際シネマ獄門帖

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ましゅましゅ 2010/05/24 23:41 はじめまして。
いつも楽しく読ませていただいております。

>『デッドゾーン』はそれほどの出来ではなかったし

に驚きました。
僕は1985年に東急文化会館で開催された『TAKARAファンタスティック映画祭』で観て、非常に面白かった印象を持っています。当時のクローネンバーグは『スキャナーズ』『ヴィデオドローム』などでスプラッタとかB級ホラーの監督・・・というイメージだったので、『デッドゾーン』がキングの(長い)原作をよくまとめて、見応えのある作品に仕上げていたのに驚きました(失礼ですね)。
一般的には『デッドゾーン』の評価が低くいのは仕方ないのですが、オタクという立場ならば評価するべき作品のひとつだと思っています。唐沢氏は(不正確ながら)情報量は多いと感じるのですが、オタク的な「愛」に欠けるような気がします。
余談ですが、『TAKARAファンタスティック映画祭』でサム・ライミ監督にサインをもらった(モンスターのイラスト付き)ことがあります(^^)

個人投資家個人投資家 2010/05/25 00:39 >大作『フィッシャー・キング』(1991,「The Fisher King」)を製作する。

 制作費2400万ドルぽっちなのに?
 すごく地味な映画だし。(佳品ですが)

>『デッドゾーン』はそれほどの出来ではなかった

 ええ?
 スティーブン・キングの映画化された作品の中では随一の出来で、繰り返し見返すことができる作品と評価されていたはずだが?

 そりゃ興行収入は大したことなかったろうが、それは大作の筈の「フィッシャーキング」だって同じ。

藤岡真藤岡真 2010/05/25 05:35 >神保町まで出かけたら、発売日前の『ラジオライフ』が出ていたので購入

 あれ。昨日の午後はわたしも神保町におりました。書泉、三省堂、東京堂と廻って「兵六」で一杯やって帰りましたが。

デュードデュード 2010/05/25 06:21 ジョン・カーペンターって一部のコアな客層がいるかし,低予算で撮るから映画会社に貢献してるのになぁクローネンバークってニューウェーブ小説に傾倒したり演技派の役者選ぶのになんかの雑誌でオタク・アミーゴスの『インデペンデンス・デイ』の雑談でジェフ・ゴールドブラムをクローネンバークの『ザ・フライ』ジェフ・ゴールドブラムをB級俳優扱いしてましたが,ロバート・アルトマンの常連俳優なのに,ここまで無知でいいのとは思いましたよ。

後,ジョン・カーペンターで言うならあさりよしとおの『宇宙家族カールビンソン』のジョン君にも触れてほしかった(笑)

トンデモブラウトンデモブラウ 2010/05/25 10:44 『要塞警察』もリメイクされてるのにさ。
オリジナル(TV用でしたっけ?)のナポレオンが渋い。(スネークの元ネタじゃない?)
結局あだ名の由来が聞けず・・・みたいな終わり方もカックイイ。
B級好きの私としては、絶妙の間と直接的なスプラッター場面を描かずに恐怖を体感できるバイオレンス・アクション映画として大好きな作品です。
リメイク版はダメですけど。

藤岡真藤岡真 2010/05/25 13:34 >トンデモブラウさん

>(スネークの元ネタじゃない?)
 ってことは、ソリッド・スネークの元々ネタですね。

yonocoyonoco 2010/05/25 16:57 唐沢さんの最近のテレビ仕事というと例のMAG・ネットぐらいしか思い浮かびませんが、新しく入ったんでしょうか?

デッド・ゾーンに関しては底抜け超大作で中原昌也さんが「僕個人としては凡庸な映画だと思う」というのもありましたけど、この場合は世評では高評価だけどという文章に()でくくって書かれているので論旨とは無関心です(ショーシャンク以前の地獄のデビルトラックとかキング映画についての文章)し、あくまで個人的な意見と書いてあるので別にいいわけです

唐沢さんの文章だと「低予算ホラーのプロデューサーが大作(だけどつまらない)のプロデュースをした」の中の一作品として挙げてるのが問題なんでしょうね

余談
スネークと言うとソリッド・スネークを先に思い出してしまいます(実際先にみたスネークはプリスケンじゃなくてソリッドの方)(ーー;)

kensyouhankensyouhan 2010/05/26 05:54 コメントありがとうございます。

>ましゅさん
個人的にキングの小説の中で『デッドゾーン』が一番好きですが、映画版もよかったと思います。

>個人投資家さん
>yonocoさん
yonocoさんが書かれているように『底抜け超大作』の中で中原昌也が「世間的に評価されているようだが」と前置きしたうえで『デッドゾーン』を「凡庸」だと評価してますね。中原昌也はキングが嫌いなようなので、その点は考慮しなければいけませんが(だからなのか、中原はキングが批判している『シャイニング』をホメてます)。
スティーブン・キングの小説が映画に向いてないのは『映画秘宝』でわりとネタにされていたように記憶してますが、同じように映画化に向いていないとされている伊藤潤二のことを大西祥平さんが「和製スティーブン・キング」と呼んでいたのには笑ってしまいました。結局、ホラー小説やマンガを映画化するのは難しいということなのだと思いますが、でも『リング』みたいな例もあるわけで…。なかなか難しくも面白いところです。

>藤岡さん
自分は昼過ぎにちょっと立ち寄っただけでした。

>デュードさん
「怪優」とでも呼んでおけばよかったんじゃないでしょうかね>ジェフ・ゴールドブラム
なかなか忘れられない顔をしてますから。

>トンデモブラウさん
『アサルト13』は2005年製作なので取り上げようと思えばできましたね。田舎に帰ったときにレイトショーで観たっけ。
『要塞警察』のモトネタが『リオ・ブラボー』だというのは有名ですが、ああいう「立てこもり」ものは燃えますね。低予算映画向けなシチュエーションですし。

トンデモブラウトンデモブラウ 2010/05/26 10:57 >藤岡真さん

メタル・ギアはプレイしてないので、よく知りません・・・(^^;)
元ネタとかいう表現はよくなかったですね。
原型というべきなのかな。
無口でクールな”あきらめない”アウトロー。

『デッド・ゾーン』はクライマックスが『ヒドゥン』とかぶってる感じ。(『デッド・ゾーン』が先で、完全に個人的な感想ですけど。)
『タクシー・ドライバー』とかが原型かな?
主人公のモチベーションは全然違いますけど。

通りすがりのデビッド通りすがりのデビッド 2010/05/26 17:59 『デッドゾーン』は1984年のアボリアッツのファンタスティック映画祭で絶賛されたけど、日本ではなかなか公開されずに1987年5月に『クローネンバーグのデッド・ゾーン』のタイトルで未公開ビデオとして発売され、翌6月にユーロスペースでひっそり公開された不遇の傑作。その後、1996年にヘラルドでリバイバル公開されるなどして、ちゃんと内容が評価されてきたはず。それにプロデューサーを語るなら、大物ディノ・デ・ラウレンティスに触れるべきなんだけど。

『クレイジー・イン・アラバマ』はアントニオ・バンデラスの初監督作でアメリカでは妻メラニー・グリフィスがラジー賞候補になったりしたけど、日本ではゆうばりで上映され、そんなに不評ではなかった。そもそもプロデューサーはデブラ・ヒルだけじゃなくて何人もいるし。

nyannnyann 2010/05/28 00:54 >スティーブン・キング
>『フィッシャー・キング』

クローネンバーグの名前が出てこなかったのは、キングで語呂合わせをしたかったんじゃないかとw
ちょっと好意的に解釈しちゃいますが、面白ければ事実を捻じ曲げてもの人ならやりそうな気がします。
いやあ、全然面白くないんですが。

kensyouhankensyouhan 2010/05/28 10:49 コメントありがとうございます。

>通りすがりのデビッド さん
>『クローネンバーグのデッド・ゾーン』
それならいよいよクローネンバーグに触れないとおかしいですね。

>nyannさん
『トンデモ都市伝説探偵団』を読むたびにつらくなりますね。本人はあのジョーク(?)を面白いと思っているのかなあ。

通りすが郎通りすが郎 2010/05/30 21:01 久しぶりに貴ブログにきてびっくり。

>『デッドゾーン』はそれほどの出来ではなかったし

一応映画ファンでクローネンバーグの「デッドゾーン」を“それほどの出来ではない”と言い切る人って初めて見た。
去年12月にお亡くなりになられた映画評論家双葉十三郎先生が「外国映画 ハラハラドキドキぼくの500本」に選出されている映画なのに。
唐沢氏が世評と同調する必要はありませんが、「デッドゾーン」を評価しないのならそれなりに納得できる理由をだしてほしかった。
僕は「デッドゾーン」公開当時は地方だったので劇場では見られませんでしたが、ビデオで見たときに静かな淡々とした演出ながらも退屈させず
最後の悲劇的なラストがかなり印象に残りました。キング原作映画では「ミスト」「スタンド・バイ・ミー」「ショーシャンクの空に」「キャッツアイ」と並んで好きな映画です。

kensyouhankensyouhan 2010/05/31 12:45 コメントありがとうございます。

唐沢俊一は理由を挙げずににブッタ切るので自分はまともに取り合わないようにしています。

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