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唐沢俊一検証blog

2010-08-08

ガセビアの沼に沈む。

23:23

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karasawagasepakuri@yahoo.co.jp


 伊藤剛さんによる『いばりんぼ』の解説は必読。兄への恨みと言うより身内であろうといいネタであれば遠慮なくやっちゃうあたりが素晴らしい。と学会は見習うべし。


 本題。中洲通信』2008年1月号に掲載された唐沢俊一のインタビュー記事オタクの老後問題を語る」(取材は和田彰二氏が担当)は、夏コミ用の本を作るときにも大いに参考にさせてもらったのだが、とにかくツッコミどころが多くて面白い。全部一遍に取り上げると大長編になってしまうので、小分けにして紹介していく。今回はガセビアの価値」という章から。

インプット、アウトプットの話につながると思うんですが、岡田斗司夫さんとの『オタク論!』の中でも<オタクコミュニケーション能力が高くなければトップになれない>と言われていますね。


 それはまさに僕の持論でもあるんですが……ただ、いまのオタクはそうではないですよね。かつてのオタクインターネットというツールがないので、情報を得ようとするとそれこそ東映動画タツノコプロに連絡して「すみません、見学させてくれませんか?」と段取りをつけなければいけない。ビデオも普及していないからフィルムを借り出して、会場を手配して上映会をやらなければいけない。オタク同士のやりとりもあって、そういうコミュニケーション能力は我々プレオタク世代には必要にかられてあったわけで、そういうものがないとステージが高いオタクになれないということがありました。

 それからオタクが情報を求める生き物だということをマスコミが知って、専門誌は出るわ、資料本は出るわ、ネットが出てくれば専門サイトが出来るわということでコミュニケーション能力はあまり必要とされなくなってしまったんですね。だからそこから先のオタクとは人種が違うんだなという気がします。それこそインとアウトで言えば、情報はわらしべ長者的ギブ・アンド・テイクで、情報交換で自分の持つ情報を大きくしていったんですね。


―もう構造自体の成り立ちが変わってきているわけですね。


 特にインターネットというものはクリックするだけで情報はいくらでも入ってくるんですが、それを自分なりに読みこなして、かつ自分のものにして相手に発信することができなくなっているんです。また発信しないんですよね、しても意味がないから。昔は発信しなければ(情報が)入ってこなかったから。いま、潜在的な力を持っているオタクはたくさんいると思うんですが。

 これって今と昔で違う話なのかなあ。情報を発信することによってより多くの情報を得ることができる、というのは今でも変わらないのでは。現に自分はブログをやることでたくさんの情報を得ることが出来たのだから。…まあ、唐沢俊一にも直接本を渡しちゃったりして、無駄にコミュニケーションしちゃっているけど。結局、個人的な趣味のために精力的に動く人間は今も昔も一定数存在する、ということでしかないと思う。自分なんか「なんであんなにしつこく検証しているの?」とよく言われるけど、そういう人間もいるのだと了解していただければ(難しいかな)。

 それに、唐沢俊一ってコミュニケーション能力高いかなあ? 「あぁルナティックシアター」のブログ炎上事件を見る限りではネット上でのコミュニケーション能力は明らかに低いし、現実面でも『新・UFO入門』事件の交渉が決裂したりDAICON逃亡事件というのもあったし。そういう人のコミュニケーション能力が高いとはどうも…。

 あと、ネット上の情報を「自分なりに読みこなして、かつ自分のものにして相手に発信することができなくなっている」のは他ならぬ唐沢俊一だろう。ネット上の情報をコピペしまくったり、誤った情報をそのまま信じちゃったり、ある意味ネットが唐沢を破滅させたのかも。

 ちなみに、「プレオタク世代」とあるが、このインタビューの中で唐沢は「自分は「オタク第一世代」ではなく「プレオタク世代」ではないかと思っている」と言っている。…しかし、「プレオタク」ってオタクじゃないのでは? オタク原人とでも呼ぼうか。


―確かにいまは処理しなければいけない情報が多すぎますよね。


 そこで情報をどう捨てていき、必要な情報をいかに残していくかということでしょうね。昔はクズのような情報でもとにかく情報さえあればという感じでしたね。だから面白かったのは、ガセネタも多かったんです。情報というのは正確な情報だけでは、役には立つけれどもそれだけではつまらないんですよ。ガセネタをたくさん知っている人間の方が面白がられるんですよ。


―「トリビアの泉」で<ガセビア>を流したのもそういうことですか(笑)。


 そうなんですよ。雑誌の端っこにあった一行知識を切り貼りしたスクラップブックが原点なんですけど、何で自分はこういうものが好きなのか、誰がこういうものを書いているのか調べていたら、ミステリ作家の鮎川哲也さんがある雑誌にコラムを書いていらして、「ミステリ作家として食べて行けるようになるまでは、雑誌の雑原稿で食いつないでいた。ネタがなくなると駄法螺を書いた」と(笑)。それを読んで大笑いして、「そうだよね」と。こういう世界マル秘情報のようなネタの魅力って怪しげなところなんですよね。情報で一番喜ばれるのは<世界はかくも怪しげなものである>というエキゾチズムというのかな、あるいは自分の常識から外れた未知の世界があるという魅力なんで、雑学もそれでなくてはいけない。だから<昔ながらの怪しげなネタは残しておかなければいけない>というのは僕の持論なんです。


東スポの見出しを楽しむという形で残っていますよね(笑)。ただいまはガセネタを真剣に怒る人もいますよねえ。


 私もかなり怒られている。でもこれはねえ、譲りたくないんですよねえ。つまりただ雑学を知っているだけでは駄目なんです。現実に対するフックにならないといけないと思う。それはアニメもそうだし、特撮もそうなんだけれども、普通のオタクと世の中にそれを武器にフックしてくるオタクの二種類がいるんです(後略)

 唐沢俊一のガセネタって単なるミスばっかりじゃないか。毎度おなじみロバート・ケネディ大統領とか、谷崎潤一郎を全然読んでいないとか、特殊相対性理論と一般相対性理論の関係をわかっていないとか、怪しげでもなければ面白くもない。どれも普通に調べていれば防げたミスばかりだ。「譲りたくない」というなら好きにすればいいけど、「この人は手抜きしているんじゃないか?」とか義務教育をちゃんと受けているのか?」とか疑われるリスクを犯してまでガセビアを広げようとするとは勇気がありすぎる。ミスをしているだけなのに「雑学はアヤシゲなところが魅力」とか話をすりかえるからいけないんだよな。「駄法螺」だってちゃんと考えるのは大変だと思う。唐沢のガセビアと一緒にされては東スポも気の毒だ。

 それから、唐沢俊一の信念とは違って、現在の「雑学」には正確さが要求されている。テレビ番組で雑学を扱う時はリサーチを念入りにやるというしね。だいたい「ガセビアの沼」はガセビアが二度と使われることのないように沼に沈めてしまおう、というコーナーなんだから、雑学の怪しさを否定しているはずなんだけど。カンチガイにしてもおめでたいとしか言いようがない。そりゃ緒川たまきに「うそつき!」って言われるわ。


 …この『中洲通信』のインタビューは本当に面白いので、第2弾、第3弾とやっていきたい。驚きの発言がいくつも飛び出すので乞うご期待。


中洲通信 親子三代ママ稼業

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東スポ黄金伝説。 (幻冬舎アウトロー文庫)

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お散歩旅行日和 (Spring) (SONY MAGAZINES ANNEX)

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yonocoyonoco 2010/08/08 23:57 これは久々に唐沢俊一さんが自分語りというブーメランをしてますねえ(ーー;)

コミュニケーション能力も低い(プレオタクって団塊の世代位だと思います個人的に)
現実にフックも掛けられてない(怪しげとガセネタは違います)
と自分自身はなに一つまもれてませんやん…

foobarfoobar 2010/08/09 00:07 あくまでも「オタク第一世代」と言い張ったからこそそれなりに存在感をアピールできたわけで、「プレオタク」なんて言い始めたら唐沢ごときは足下にも及ばないほどのマニアックな人がゴロゴロいて霞んでしまうだろう。

gurenekogureneko 2010/08/09 00:19 >まあ、唐沢俊一にも直接本を渡しちゃったりして、無駄にコミュニケーションしちゃっているけど。

 直接本を渡した事が、ドラゴン山崎氏について知る切っ掛けになったのだから、完全には無駄でなかったのかもしれませんよ・・・。
 と、書いている内に気付いたのですが、御本人が無駄だというからには、やっぱり完全に無駄だったのかもしれません・・・。

二毛猫二毛猫 2010/08/09 09:10 >ある意味ネットが唐沢を破滅させた
「ワープロを使うようになって漢字が書けなくなった」パターンですが
唐沢氏の場合は「読めなくなった」も加わっているのが何とも……。

>ガセビア(昔ながらの怪しげなネタ)
唐沢氏のことを買いかぶっていた時期は「誤りがあったらドンドン指摘してね! 
関連情報も教えてくれると嬉しいな!」→読者が大量の情報を収集,提供してくれる
という“作戦”かと思っていたのですが、本気だったとは。

>鮎川哲也の雑原稿,駄法螺
“ガチガチの本格探偵小説”だけでは食べていけないので、“犯人当て”“倒叙”短編や
ある種のファンタジーに近い作品などを指していて(後に作品集が刊行されています)、
唐沢氏が己の文章と比較するのは失礼だと思います……
詳しいことは専門家の藤岡先生にお願いします(笑)。

傍観者傍観者 2010/08/09 09:57 鮎川先生の発言をまともに読めば
「食いつないで」いくには「ネタがなくな」ったからといって書くことをやめるわけにはいかず
やむを得ず「駄法螺を書」くしかなった
と言っているようにしか受け取れないんですけどね。

知泉知泉 2010/08/09 10:11 トリビアの泉「ガセビアの沼」というコーナーが始まったのが2005年1月19日放送から。
この日はオープニングがアシモフの「人間は無用な知識が増えることで〜」から、アリストテレスの「人間は無用な知識が増えることで〜」にリニューアルされた日。(アシモフの言葉は唐沢氏の著書にしか書かれていないという名言)

ハッキリした日付は不明ですが、唐沢氏が雑学ネタ収集のためにやっていた一行掲示板の終了宣言があったのが恐らくこの日付前後です。
当時諸事情で掲示板をチェックしていたのですが、そこに「もう雑学を集める必要が無くなったので近々閉鎖します」との宣言があり、おそらく春先まで稼働していました。
ウサワで聞いた話では、この頃、唐沢氏とトリビアスタッフとの関係が良くなくなり、まったく番組に関与しなくなり名義貸しだけになったみたいです。
そのタイミングで「ガセビアの沼」が始まって、いきなり「サンリオの社名は」「ぐっすりと言うのは」という、唐沢氏が本で書いていた雑学がガセ認定されるようになったのです。

だから「ガセビア」という言葉が誕生したのは、スタッフが唐沢氏に当てつけたという感じかもしれません。しかし唐沢氏は「トリビアの泉でガセビアを流した」という言葉を理解出来ず「意図的なウソ雑学をトリビアの泉で流した」と考えているみたいで、色々な意味で残念な人です。
意図的なウソ雑学は伊集院光氏の「ウソチク」の方が何倍も優秀「日系人カール伊沢が最初に別荘を造ったので軽井沢という地名が出来た」とか。

幻灯機幻灯機 2010/08/09 10:45 現在のオタクが情報収集に関して受動的で、かつ情報発信にも積極的でない、などという説は、まさにkensyouhanさんの存在と行動によって否定されると思います。
私は福岡県人で、2007〜2008年辺りにはよく中洲に通ってました。中洲通信も度々目にしていますが、地元の人にとって中洲通信はいつもそこにあるのが当たり前の存在であり、何かの資料として活用しようという発想には結び付きにくいものと思います。
そうした点で、今回のインタビュー記事を探り当てたkensyouhanさんの情報感度には感服するしかありません。
…それにしても、このインタビューでの唐沢氏のブーメラン投げまくりは何なんだろう。地方誌だからと気がゆるんでいたのでしょうかね。

トンデモブラウトンデモブラウ 2010/08/09 11:09 >自分は「オタク第一世代」ではなく「プレオタク世代」ではないかと思っている

自分をキリストだと思っているバカ発見!

パクリだけじゃなくって、ガセの方も言い訳できなくなってきているので、「アレはわざとだよ。」という小学生並みの逃げに走ったんですね。
いくら能力不足だからって、安易な方向に逃げすぎだな。
しかも、隅っこでこっそり吠えるなんて…王様の耳はロバの耳ですか、その広報作戦は。
有効性が吟味されてませんな。
やり直し。

藤岡真藤岡真 2010/08/09 13:04 >そりゃ緒川たまきに「うそつき!」って言われるわ。
 ケラさんと結婚されてたんですね。知りませんでした。

ポぷリポぷリ 2010/08/09 20:49 >「自分は「オタク第一世代」ではなく「プレオタク世代」
もし「プレオタク世代」が存在するなら唐沢なんかより、なぎら健壱さんの方がよっぽどふさわしい。
>ガセネタをたくさん知っている人間の方が面白がられるんですよ。
>雑学もそれでなくてはいけない。だから<昔ながらの怪しげなネタは残しておかなければいけない>というのは僕の持論なんです。
戯言だけは一人前な唐沢。
「信憑性や正確性が怪しい雑学」などクズ以外の何物でも無い事に気付かないのか、このボンクラオヤジは。
芝居する時の「特別出演」(爆笑)もそうだけれど、唐沢って自分が「それ」をやるに値するスキルを持っていないにもかかわらず、
それを何とかしようという工夫も努力もしないうえ、更にそういうテメエの怠慢さをこういう言葉で正当化するからバカにされるんだよ。
まあ、他人から見たらおかしな戯言でも、唐沢本人はそれで自分自身を正当化出来てしまうんだから、こいつは死ぬ時までこのままだろうなあ。

O.L.H.O.L.H. 2010/08/09 21:55  現在発売中の「FLASHスペシャル」で“評論家・唐沢俊一氏(52)”として駄法螺をかましているようですよ。

kensyouhankensyouhan 2010/08/10 00:34 コメントありがとうございます。

>yonocoさん
で、実際唐沢俊一がファンとして何をやってきたかというとよくわかりません。札幌の放送局にアニソンのレコードを貸したと自己申告しているくらいか。

>foobarさん
「プレオタク第一世代」とか区切りだしたりして。

>gurenekoさん
山崎氏に来られてトクだったのかどうか。今回もいらっしゃるのだろうか。

>二毛猫さん
鮎川哲也の書いていた「駄法螺」というのは明らかにホラ話なので、唐沢のガセビアと一緒にできないと思います。

>傍観者さん
鮎川哲也はずっと駄法螺を書いていたわけじゃないでしょうね。

>知泉さん
「ガセビアの沼」に出てくる唐沢のガセビアも単純ミスで怪しくも面白くもなかったですね。
しかし、『トリビアの泉』の関係者にはやっぱり話を聞く必要があるかなあ。

>幻灯機さん
種明かしをすると『中洲通信』は大宅壮一文庫に所蔵されていたものです。タウン誌まできっちり収集する大宅文庫こそが賞賛に値する存在であって、自分はその力を借りたに過ぎません。

>トンデモブラウさん
「オタク第一世代」については『オタクはすでに死んでいる』検証の時にきっちりやらないとなあ。来年の後半にはやりたいところ。

>藤岡さん
去年の話ですか。

>ポぷリさん
「真偽の定かじゃない怪しげなものも含めてこその雑学」という理念は魅力的ですが、残念ながら唐沢俊一には実行するだけの能力がなかったのだと思います。

>O.L.H.さん
記事にしてみました。

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