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唐沢俊一検証blog

2010-09-21

ハッピーバースデー、デビルマン!

15:26

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 「博覧狂喜演芸会」中止の件について藤岡真さんが「楽園」に電話で質問したところ、 「主催者の判断」で中止になったという回答があったそうです。唐沢俊一の説明と明らかに矛盾している。

 唐沢俊一がウソをついているのなら「楽園」の信用を害することになるからフォローする必要があるし、「楽園」がウソをついているのなら唐沢や「あぁルナティックシアター」は対応を考えるべきだろう。


 本題。今回はパチスロ必勝ガイドNEO』11月号掲載の唐沢俊一のコラム『エンサイスロペディア』第42回デビルマンを取り上げる。


 デビルマン』と聞いて、私のようなオタク第一世代が連想するのは二つである。ひとつは言うまでもない、今回のタイアップの原作にもなっている永井豪自身によるコミックス。そして、もうひとつはアニメ版のいかにもアニメヒーロー然としたデビルマン。こちらを見たことのない世代でも、阿久悠作詞の主題歌は、テレビでタレントがいまだにネタにしているので聞いたことがあるのではないだろうか。

 オタク第一世代」でない自分も「二つ」のデビルマンを思い浮かべたのだが。デビルマンが漫画とアニメでだいぶ違うことはオタクの基礎知識に属する事柄だと思う。

 それと、「主題歌」というとデビルマンのうた』のことなんだろうけど、エンディングの『今日もどこかでデビルマンも名曲なので説明しておくべきだろう(こちらも阿久悠作詞。作曲は都倉俊一)。唐沢俊一P&Gについて「誰も知らない知られちゃいけない」と思っているんだろうけど。たまにテレビで出ても「あれは誰だ誰だ誰だ」状態になっていはしないか。

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ほりのぶゆきが『ヅラーマン』で替え歌を作っていたっけ。


 あと、テレビでタレントが『デビルマンのうた』をネタにしているってあるけど、そんな人いたっけなあ…。まさかデビルタカマンのことじゃないよなあ。

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再現率が高くて笑った。『みなさんのおかげです』のコントは丁寧だ。


 われわれは、永井豪のあの原作の中盤からの衝撃の展開と、それを上回る、マンガ史に残るインパクトのラストシーンからてっきり、コミックス版のあの展開をテレビで表現するのが無理なので無難なヒーローものとして子供向けに改作したのだ、と思いがちだが、テレビ版の脚本を担当した辻真先氏の証言(岩波ジュニア新書『ぼくたちのアニメ史』)によると、なんとマンガとアニメは同時期に企画されたという。

 その「われわれ」というのは誰のことなんだ。さっきは「私のようなオタク第一世代」とあったし、実に無造作に自分を集団の中に放り込むものだ。

 『デビルマン』のマンガとアニメの関係も良く知られていることだし、永井豪はつい最近『激マン!』(日本文芸社)で『デビルマン』製作秘話を描いていたから、辻真先だけでなくそっちも参照すればいいのに。さらに言えば、豪先生はこないだまでデビルマンゲッターロボを『チャンピオンRED』で連載していた(終盤で驚愕の展開が!)。…相変わらずアンテナが鈍い。


 デビルマン』とほぼ平行して、これまた後のアニメ界に巨大な足跡を残すことになる『マジンガーZ』を描いていた永井豪は、間違いなく、この時期(1972年)、作家としての大ブレイク期にあった。一方の『マジンガーZ』がキャラクターの魅力で読者を惹きつけていく作風であったのに対し、『デビルマン』は前述のように、人類対悪魔という壮大なテーマを持ち、かつ、悪魔(デーモン一族)の方が地球先住民族であり、人類側の方こそが憎しみとエゴに満ち、地球荒らした悪者であったという、価値観の大逆転が基本設定に含まれていたことなど、そのストーリィの大胆な発想と構成で永井豪の天才性をこちらに印象づけた。そして、その発想が(前記の辻の証言を正しいものとするなら)当初からあったものではなく、子供向けアニメ化を前提とした企画から大きく永井氏の頭の中でふくらみ、ある意味逸脱し暴走していった結果、あのような日本のマンガにおける金字塔的な衝撃作にまで発展したことを思うと、作家の想像力というものの素晴らしさ、才能というものがその絶頂期に見せる輝きの凄さに、大きな感動を覚える。

 『エンサイスロペディア』ではお馴染みの「おためごかし」である。「『デビルマン』すごいなあ。永井豪すごいなあ」と感心しているだけだ。シレーヌとかサイコジェニーとかいいキャラがいるから、『マジンガー』と『デビルマン』の比較には首を捻ってしまう。主人公のデビルマンだってかなりカッコいいしなあ。「価値観の大逆転」は『デビルマン』に先行する『ハレンチ学園』にも見られることだし、『ススムちゃん大ショック』(1971年発表)は今読んでもショッキングだ。唐沢俊一はリアルタイムでそれらの作品を読んでいたと思うのだけど。


 パチスロでこういった過去の名作をテーマにした台をプレイする際に皆さんが感じるであろう制作スタッフの熱意は、まぎれもなく日本を代表する名作から彼らが得た、感動の集積であり、それをパチスロの形でどう伝えるかという工夫の集積である。それをくみ取って欲しい。 

 そんな面倒くさいことを考えてパチスロなんかやらないって。もうね、字数稼ぎというのが見え見えで痛ましいよ。『デビルマン』ならそれこそいくらでも語るべきことがあるだろうに…。


 ひとつ気になったのは、映画版について触れていないこと。唐沢俊一山本弘会長もメチャクチャにやっつけていたのになあ。唐沢俊一P&Gについても「ああ、サタンだからな」と考えれば納得できるようなできないような…。

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トンデモブラウトンデモブラウ 2010/09/21 16:39 誰かを褒めるために誰かを貶める、というのは散々叩かれたのでやめたんですね。
偉いぞ、俊ちゃん。
やればできるじゃないか。
次はそのスカスカな内容をもっと充実させるんだ。
ガンバレ!

デュードデュード 2010/09/21 20:54 映画の『デビルマン』は今見たら笑えますからね。

賛辞をやるってことはやっぱりスタイル変えた?

『デビルマン』関連なら永井豪の短編『鬼』も重要だと思います

NNTNNT 2010/09/21 21:07 ちゃんとした感想文になってるなー、薄いけど>唐沢氏。
でも、せっかくなんだからパチスロ打たせてもらうくらいしましょうよ。
こないだ自動車ディーラーに行って手続きを待っている間にパチスロ漫画があったので読ませてもらったら、自分パチスロ打たないけど、面白かった。
ワクワク感とがっかり感が分からないなりに伝わって来たです。

蘭月新十郎蘭月新十郎 2010/09/21 21:30 このところ個人的にこだわっている「おたく第一世代」という言葉ですが、パチスロ雑誌で説明なしで使ったんですよね。パチスロを愉しむために買った人はこんなもの読まないでしょう。
パチスロやるにもkensyouhanさんの言う通り「そんな面倒くさいことを考えてパチスロなんかやらない」だろうし、アニメ観るのも「そんなしちめんどくさいこと考えて見た」としても「エヴァ」を見るにせよ疲れるだけです。
物事を見つめる感覚がないかわいそうな人です。

金平糖金平糖 2010/09/22 01:24 デビルマンはさすがに超有名なので第一世代とかそんなの関係なしに広く知られてますよね。
再放送の回数も半端ないし、それが理解できない時点でかなりおかしい気がする。
まあ、無理にでも自分以外を無知だと思いたいのでしょうけど

映画のほうは、まあ、ひどかったですね。
役者がずぶの素人としか言いようがない、自分でももっといい演技が出来るし
その辺を歩いてるのを適当につれてきてもマシな確率は高いと思う。
たとえば、西田 敏行に主役をやらせていたら、100倍はいいものになったと思う。
見た目じゃないのよ絶対。

ただ、ブログとかで批判的なこと書いてる人手脚本がひどいとけなした上で
永井先生も嘆いてるに違いないとかきっと怒り心頭だろうとか
そんなことを書いてる人がいっぱいいたんだけど
試写会で永井先生、めちゃくちゃ脚本に口出したって言ってて何回も書き直させた
撮影中も思ったことは口にしたって言ってました。
映画の出来にも満足そうだったんだけどこれは空気読んで大人の対応したのかもですけど
あんまり映画をけなすのは永井先生にも失礼なんじゃないかなとか思ってました。
まあ、ひどい映画でしたけどね。

いかりいかり 2010/09/22 06:41 パチスロやった人はわかると思うんだけど
今回のは原作をベースにしつつもアニメ設定も取り込んだ(変身時に「デビ〜ル!」と叫ぶ。デビルビームやアローも技名を叫ぶ。そして演出やボーナス時には
主題歌を使用等)ハイブリット仕様なんですよね。
その辺を絡めて漫画とアニメの「二つのデビルマン」を語ればいい考察になったになあ。
毎度のことだけどセンセの記事はどうもスロファンが望むものからズレている。実機を一度は打ってから書けばいいのにと思う。
今はどのメーカーでもプレイベントやってるから締め切りにも間に合うし。
時間が取れないならメーカーサイトの宣伝動画見るだけでもいい。それだけでも雑誌に見合った切り口が見つかるはず。数少なくなった連載なんだからもっと身を入れて書いてほしいですよね。

えびすえびす 2010/09/22 14:05 正義の味方の筈のデビルマン楽器シレーヌを残虐にいたぶるシーンやジンメンの回は子供には刺激が強すぎてマガジンを投げ捨てたくなったのを思い出しました。全部読んだけど。
読者に面白い話を提供する気がない、もしくはその能力がない。ライターに向いてませんね。
サタンの足の爪の垢でも煎じて飲めばよろしい。

KoichiYasuokaKoichiYasuoka 2010/09/22 15:02 『今日もどこかでデビルマン』は、青木望のアレンジに個人的にメロメロだったりするのです。それも↑のバージョンよりは、むしろこっち→ http://www.youtube.com/watch?v=yazg8oTpFpY のイントロでの青木望のハモンドオルガンとか、旭孝のぶっとんだピッコロとか…。

tkturbotkturbo 2010/09/22 16:56 「魔王ダンテ」や「バイオレンスジャック」との関連も書けばもっと深くなるのに・・・

sandayuusandayuu 2010/09/22 22:22 >人類側の方こそが憎しみとエゴに満ち、地球を荒らした悪者であったという、価値観の大逆転が基本設定に含まれていたことなど、

永井豪に限らず、60年代後半から70年代にかけてそういう作品は珍しくないと思いますけどね。
特撮でも「ウルトラセブン」や「シルバー仮面」なんてのがありましたし。
というか、そもそもこの基本設定自体、同じ永井豪作品の「魔王ダンテ」からの流用なんですけどね。

foobarfoobar 2010/09/23 00:26 パチスロ雑誌の読者にはデビルマンの原作を読んだことのない世代も多いだろうから、「文庫版は大改悪されているので、どうせ読むならブックオフとかで単行本版を買え」ぐらい書きゃいいのに。

torusano1124torusano1124 2010/09/23 01:48 若松孝二については、朝日新聞の書評でも触れていました。
80年代、オールナイト上映で追いかけていたそうです。
http://book.asahi.com/review/TKY200803110095.html

kensyouhankensyouhan 2010/09/24 20:25 コメントありがとうございます。

>トンデモブラウさん
『エンサイスロペディア』では「パチスロをホメて字数稼ぎをする」という手があるので、「何かを持ち上げるために別の何かを持ち上げる」手は他と比べると少ないような気も。

>デュードさん
自分は「そんなに叩くことないのになあ…」と公開当時から思ってました。

>NNTさん
プロデュースに比べたらパチスロなんてやっていられないのでしょう。

>蘭月新十郎さん
発売日に書店に行ったら、先月号がだいぶ残っていたので少し心配になりました。

>金平糖さん
鳥山明もハリウッド版『ドラゴンボール』には大人の対応をしてましたっけ。

>いかりさん
一応本文で
>私見では、アニメ版とコミックス版の双方の特徴をもっともよく取り入れ複合させていたのは
>パチスロ版のデビルマンではないかと思うのだが……。
と書いています。その「私見」を掘り下げていけばよかったのかも。

>えびすさん
けっこう仮面もパチスロになっていたんですね。

>安岡先生
自分は阿久悠の詞が好きですね。『ウルトラマンレオ』は泣ける。

>tkturboさん
『魔王ダンテ』を落としているのは痛い。

>sandayuuさん
『地球人は宇宙の敵』ですか。

>foobarさん
文庫版を読むとビックリしますね。