唐沢俊一検証blog

唐沢俊一氏の検証をしてきたブログ(更新は終了しました)

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 『ガロ』1992年5月号掲載の『脳天気教養図鑑補遺』唐沢俊一はこのようなことを書いている。

 都市伝説ブームを作った名著、『消えるヒッチハイカー』はホラー映画のカルトである『悪魔のいけにえ』『ハロゥイン』(原文ママ)『エルム街の悪夢』などの原型となった話を採録してある。原型というより、ほとんどオリジナルなままの映像化と言っていい。
 アメリカ通、ホラー通のような顔をしながらこれまで一言もそれに触れなかった映画評論家どもは少し恥じた方がいい。

 唐沢俊一が怒っている「映画評論家ども」って一体誰なんだろうか。1992年に「アメリカ通」「ホラー通」だった人というと…。
 それはともかく、この文章はヘンである。まず、『悪魔のいけにえ』のモトネタといえばエド・ゲインだろう。都市伝説ではなく実際にあった事件だ。次に『エルム街の悪夢』のモトネタらしき都市伝説は『消えるヒッチハイカー』には載っていない。もしかするとフレディが鉄の爪をつけているのとひっかけて、「鉤爪の男がアベックの乗った自動車を襲う」話のことを言っているのかもしれないが、「爪」しか合ってないしなあ…。そういえば、このコラムが書かれた後に『ラストサマー』が作られている。
 唐沢俊一が『ハロウィン』のモトネタだと言っているのは「ベビーシッターと2階の男」逆探知を参照)のことだと思う。映画ではジェイミー・リー・カーチスがベビーシッターをやっていたから。…しかし、実は『ハロウィン』以上に『夕暮れにベルが鳴る』の方が都市伝説そのままなのだ。それなのにどうして『ハロウィン』をチョイスしたのか謎。…どうにもピントがズレているので、ちゃんとホラー映画を観ているのか疑わしくなる。


 いずれにしても、見当違いな怒られ方をした「映画評論家ども」は気の毒だと思う。まあ、今ではホラー映画を社会学的な見地から論じることは珍しくなくなっているけどね。唐沢俊一もやってみるといいよ。


ある光

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