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唐沢俊一検証blog

2010-11-29

戦苦しい第二次世界大戦。

21:48

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 『幽』2006年8月号掲載の唐沢俊一『漫画についての怪談(アヤシイハナシ)』第5回より。

 ザ・キープ』というホラー映画の佳作がある。一九八三年の作品なのだが、いまだにファンが多い。原作はF・ポール・ウィルソンの『城塞』だが、後にこの映画がカルトになったために、原作の方も『ザ・キープ』というタイトルになって再刊された(と、記憶している)。この作品、ゴシック・ホラーにおいては定番の、城の主である亡霊、というのがテーマであり、その城のある場所というのがお定まりというか、まあ確信犯で、あの、『ドラキュラ』で有名なトランシルヴァニアなのだが、ユニークなのは、その、古くさい亡霊ばなしの時代設定を一九四一年にしているところ。一九四一、と言えばスピルバーグに同名のコメディ映画があったように、第二次大戦勃発の年。この映画で亡霊に襲われるのは、なんとヒトラーの命を受けて領土拡大のためにトランシルヴァニア地方に進駐してきたナチスドイツの兵隊たちなのである。

 第二次世界大戦が勃発したのは1939年9月1日。ドイツ軍ポーランド侵攻によって始まったのである。…これ、俺が小学校高学年の時でも突っ込めたと思う。どこが戦争オタクなのよ? いちいち突っ込まないけど文章もヘンだし。

 「一九四一、と言えば」、個人的にはカプコンシューティングゲーム

D

ゲームセンターCX』でやりそうだな。


 このガセビアに気付いた時、リアルに「ガフッ!」と咳き込んでしまった。かつてマドンナ「セックスで人を殺せるか?」と問題提起したが、ガセビアでも人を殺せるのかもしれない。唐沢俊一の存在自体が怪談だよ。


 …それにしても、メディアファクトリーの担当編集者もこれはさすがに気付いてほしかった。


幽 2006年 08月号 [雑誌]

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ザ・キープ〈上〉 (扶桑社ミステリー)

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foobarfoobar 2010/11/29 23:05 「ザ・キープ」の邦訳版は、まず1984年に角川文庫から「城塞 - ザ・キープ」というタイトルで出版されました(大きめに書かれた「城塞」の二文字の間に「ザ・キープ」と小さく書かれている)。それが一旦絶版となった後、1994に扶桑社ミステリー文庫として再刊されています(私が持っているのも扶桑社版)。

訳者の広瀬順弘氏による扶桑社版あとがきがちょっと面白かったので引いておきます。

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(前略)
さて、ここでひとつお断りしておくと、本書は十年ほど昔、映画化作品が公開されたときに他社から一度刊行されたことがある。そのときにも絶賛を浴び、かなりの売り上げを記録したのであったが、映画がらみで刊行される小説によくあるように「売るのは映画がヒットしているうちだけ」という版元サイドの判断で映画が終わったのち絶版となり、長く復活が期待されていた作品なのだ。ただ、ここではっきりいっておきたいのは、当時、本書が売れたのは映画のせいではなかったということ。本書の映画化作品<ザ・キープ>は、一九八三年にテレビ出身のマイケル・マン監督の劇場用映画進出作として、スコット・グレン主演で製作されたのだが、はっきりいって出来はひどいものだった。
(中略)
日本でも、映画版は<13日の金曜日>の三作目(だったよな、たしか)とセットという形で公開されたが不評で、すぐ打ち切られてしまった。だから、映画のおかげで本が売れたというわけではけっしてない。本の中身が面白かったからこその結果だったわけだ。
(後略)
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yonocoyonoco 2010/11/29 23:08 普通に太平洋戦争と第二次世界大戦ごっちゃにしてますね>一九四一

>(と、記憶している)
のあたりもかなりですが(--;)

消印所沢消印所沢 2010/11/29 23:15 >どこが戦争オタクなのよ?

 まあ,そのへんは,テレビに出てくる「軍事評論家」と一緒で,名乗ったモン勝ちですから(苦笑
 また,一口に「戦争オタ」といっても,「第2次大戦には強いが,朝鮮戦争についてはさっぱり」な人や,「諜報分野は詳しいは,兵器知識はありません」という人など,細分化されていますので,極論すればヒトラーを知らなくても「戦争オタク」を名乗ることは可能です.
(さすがに,周囲からはそうとは認めてもらえないでしょうが)

 さて,本エントリーで指摘なされている以外にも,

>領土拡大のためにトランシルヴァニア地方に進駐してきたナチスドイツの兵隊

という点が,まず違和感がありまして.
 というのも,当時のルーマニアは枢軸国側でして,要するにドイツの味方です.
(北トランシルヴァニアのみ,1940年にハンガリーに割譲されていましたが,ハンガリーもドイツの同盟国です)

 映画未見,原作も未読ですので,どのように描かれているのかは存じませんが,同盟国への進駐が仮にあったとしても,「領土拡大のため」という表現にはなりそうにありません.

 ……と思ってぐぐってみたら,「ザ・キープ」の検索でトップに来るサイトに,そう書かれているのですな.

 また,検索によりますと,映画の中で,謎を解くのがユダヤ人歴史学者という,非常に意味深な設定がなされているそうですが,そのへんは「幽」コラムではスルーされているんでしょうか?

トンデモブラウトンデモブラウ 2010/11/30 01:15 「ホラー映画の佳作」でしたっけ?
映画のできはあんまりよくなかった記憶が…オカルト・ホラー・ファンかつ戦争オタクとしては、期待して観たのに。(だってバルバロッサ直前の武装親衛隊VS吸血鬼ですよ!)
どっちがわからも満足できないなんて…酷い。
まぁ嗜好は人それぞれですけどね。

ましゅましゅ 2010/11/30 01:16
「ザ・キープ」懐かしい!!
例によって唐沢氏は映画と原作、どちらかを観たり読んだりしたのだろうか・・・?
というのも、

>この作品、ゴシック・ホラーにおいては定番の、城の主である亡霊、というのがテーマであり、

亡霊って死者の霊の事だけどあれは亡霊じゃないし。
あれが何者であるか、というのは物語の骨子でもある部分なので
原作を読んでいれば、絶対に「亡霊」とか書かない。
映画でも青くてたくましいので、「亡霊」という表現は非常に不自然。

細かいけど、ここも変。

>この映画で亡霊に襲われるのは、なんとヒトラーの命を受けて領土拡大のためにトランシルヴァニア地方に進駐してきたナチスドイツの兵隊たちなのである。

ドイツ軍はトランシルバニアに領土拡大ではなく、軍事拠点を確保するためにやってきた(ルーマニアは同盟国)。
だから、映画の最初のシーンで山道を走るドイツ軍車両は輸送車両だし(印象的なシーンなので観ていた忘れないと思うのだけど)。

あと、この映画はマイケル・マン監督作品とか、映画に登場するドイツ軍の車両がマニアックとか、映画マニア・戦争オタクなら必ずツッコミが入るはずなのですが、それは今回の記事に抜粋されていない部分に書いてあったと思うことにします。

個人投資家個人投資家 2010/11/30 06:38 >なんとヒトラーの命を受けて領土拡大のためにトランシルヴァニア地方に進駐してきたナチスドイツの兵隊たちなのである。

1941年に独ソ不可侵条約を破棄して、ドイツがソビエト連邦に攻め込んでいく準備のためにソビエトと国境を接するルーマニアの軍事拠点として活用するため城を占拠させたはずでは?

foobarfoobar 2010/11/30 12:25 >『ザ・キープ』というホラー映画の佳作がある。

佳作とは言えないよなあ。カルト映画ではあるんだろうけど。
広瀬氏が書いている通り、一本の映画としては本当に酷い出来です。特にストーリーの端折り方とか、亡霊(笑)の安っぽさとか。

でも、ましゅさんが書いている冒頭のシーンとか、無駄な映像美がそこかしこに見られるのと、タンジェリン・ドリームによる音楽が印象的で、個人的には好きな映画です。メインの役者さんたちは皆いい味出してるし。

SawaharaSawahara 2010/11/30 15:19 唐沢め、レスリー・ニールセンの追討したら○す。おっと失敬。
なんだかなあ、こいつが「オタク」というのも口から出任せなんですなあ。

栃尾ジョー栃尾ジョー 2010/11/30 20:48 >唐沢俊一『漫画についての怪談(アヤシイハナシ)』

そりゃ唐沢って一般教養や一般常識がアヤシイからなあw
編集者はイヤミのつもりでタイトルつけたんか?

redstuffredstuff 2010/12/01 11:21 こんにちは、お久しぶりです。
>foobarさん
広瀬順弘さんのあとがきですが、併映は『13日の金曜日/完結編』。つまり、4作目ですね。
こちらのブログに当時のポスターの画像が貼られていましたので、ご確認ください。
http://blogs.yahoo.co.jp/kennyaskr/13717378.html

foobarfoobar 2010/12/02 12:35 >redstuffさん
ポスターを確認しました。ありがとうございます。

kensyouhankensyouhan 2010/12/12 13:26 コメントありがとうございます。

>foobarさん
情報ありがとうございます。

>yonocoさん
まあ、十中八九そうでしょうね。

>消印所沢さん
まあ、戦争オタク以前に常識の問題ですから…。
「領土拡大」についてはましゅさんと個人投資家さんが解説されてます。

>トンデモブラウさん
評価は分かれるようです。マイケル・マンも今や名監督ですが。

>ましゅさん
その辺は一応触れてますね。ただ、気になるところがあるので少し調べてみたいと思ってます。

>Sawaharaさん
『裸の銃を持つ男』は本当に好きでした。
『刑事コロンボ』に出ているから「追討」される可能性は大きいかな…。

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