けろやん。メモ

はじめまして。こんにちは。

 茶碗騒動

このところ、お紅茶なんぞを嗜む(たしなむ)ようになってきた私です。「ああん?紅茶だって?そんなものは女子供がベロベロと飲むものじゃねえのか?ああん?」と思っていたのですけれどもね。

そういえば、昔、finalvent氏とかEreni氏が「紅茶の楽しみ方」(?)みたいなエントリを書いていたので読み返そうと思ったけど、なにしろ、日本茶用途の急須でジャボジャボ注いで飲むから、意味無いかな。

でも、とりあえず茶碗というかカップには凝ってみようと思い、デパートに出かけた。うは!美濃焼織部釉の派手派手しいけれども魅力的な角皿アリーノ(8000円)、備前焼のこれまた魅力的な大器アリーノ(値札は見なかった)。で、アリーノな器を手に取り、ジットリと舐めるように眺めていて、なかなか茶碗に辿りつけなかった。

で茶碗。少しだけどボーナスも出たから奮発しようと財布を膨らませて臨んだのだけど、「これは!これは!」というブツがなかった。良きものがないということは、己の美的感覚の欠如ゆえか、あるいは美的感覚と金銭感覚の彼我なるゆえか。

購入したのはこちら。

なんか安っぽく「幸」って書いてアリマス。裏面(?)を覗くと、

「happy」書いてアリマス。ちょっとお紅茶風味な茶碗かな。結局、購入したのはクリップを買いに足を伸ばした百円ショップの百円モノなのだけど。

追記:気になったので探して、見つけた。http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2004/11/post_10.html
・・・難しくて、ゼンゼンわからねえよ。

 有栖川有栖「女王国の城」〜最後のホワイダニット

女王国の城 (創元クライム・クラブ)

女王国の城 (創元クライム・クラブ)

前作「双頭の悪魔」から15年ぶりの江神二郎シリーズ(あるいはEMCシリーズ)長編である。なんとも15年であり、15年前と言えば西暦1992年。バブルの宴の余韻が残っている時代だ。そして、時代設定も当時であり、多額の寄付によりバブルチックな「城」を築き上げた新興宗教団体の「村」が舞台となっている。

とにかく15年ぶりの江神シリーズの長編である。本書を手に取り、「ああ、生きていて良かった!」と心から快哉を叫んだ人々も居たに違いない(誇張ではなく)。物語は、いずれ回収の予兆を読者に示唆する伏線を散りばめながら、ゆったりと進む。ケレンはUFO考察(参考:http://s04.megalodon.jp/2007-1218-2203-01/www.asahi.com/politics/update/1218/TKY200712180359.html(キャッシュ))。こうなると江神シリーズ節全開である。

しかし、読了後、本格ミステリ好き、及び江神シリーズのファンにとって、評価は大きく分かれるのではなかろうか?作中で繰り広げられるドタバタ活劇は、京極夏彦の「京極堂シリーズ」と見まごうばかりであり、アリスとマリアのロマンスは少女漫画を連想させる。ドタバタ活劇とロマンス。思えばいずれも江神シリーズの魅力である。しかし、今回のそれは、クリーム過多のケーキという印象。

さて、ケーキのスポンジ生地について。江神シリーズ(そして有栖川作品全般)が、ザ・クイーン・オブ・クイーンズの犯人探し、すなわちフーダニットであることを再認識した。ところが、その認識において本作を読むと、不満足なものである。

まず、正統派過ぎるところ、で、かつ穴があること。例えば、隠し事の伝達は考慮されていない。あるいは、作中で提示されるラジコンに替わる手段。この辺りの畳み掛ける精緻性において、前作「双頭の悪魔」には及ばないと感じた。

ところが、しかし、「城」を巡る最後のホワイダニットは秀逸。何故、「城」として外部から遮断されていたのか?何故、「城」として外部への扉を閉ざしていたのか?この辺りは、読んでのお楽しみである。

そして、あとがきの驚愕。これは、私の驚愕であり、他のオッカケ読者には既知のことだったのかもしれないが、「おお!そうなるのか!!」という喜びと悲しみに溺れてしまった。

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「しかし、ところが」な感想文ですが、いつか再読するときに、かの名作「双頭の悪魔」を超える本になるかもしれない予感がします。予感というか、期待かな。

参考:以下のランキング本に著者のロングインタビューがあり、「女王国の城」を読了した方は興味深く読めるかと思います。

2008本格ミステリ・ベスト10

2008本格ミステリ・ベスト10

 中途半端なネット考察 

昨晩、インターネットのことを考えた。例えば、梅田望夫氏らがバラ色の未来の旗印として掲げた「もう一人の俺」とか。もう一人の俺。昼間(人によっては夜間)働いている「俺」ともう一人の俺。もう一人の俺は、俺が働いている間にもPC上で勝手に働いていてくれて、アフィアフィと火星でいてくれるのだ。火星でじゃなくて稼いで、だ。

それがどうだ?Amazonの商品をペタペタ貼っているのに、ちっとも稼いでくれないぞ。読む本は、献本、あるいはAmazonチケット(名前も忘れた)で全て賄っていると豪語する御仁もいるというのに・・・。もう独りな俺。と、本屋の店頭で、魅力的な本の山を見ながら、思ったのは昨日の昼間。

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昨晩、インターネットのことを考えた。

「ブログだ、ブログだ!」と騒がれたのは、昔日の感がありますね。今は、「検索だ、検索だ!googleを探せ!」というのが流行っているのかな?詳しくは知りませんが。

しかし、私が考えたのは、もう少し大局的に見たインターネットの姿。まあ、これについては、いつかまとめてみたいと思います。