けろやん。メモ このページをアンテナに追加

2012年03月18日(日)

[] 狼の記憶

飢えて狼 (新潮文庫)

飢えて狼 (新潮文庫)

http://d.hatena.ne.jp/kerodon/20120314/1331672589

に関する極私的メモ。新潮社文庫版あとがき(香山二三郎)より。

1.狼の系譜

1981年8月:講談社より書き下ろし長編として刊行

1983年8月:講談社文庫に収録

2004年6月:新潮社文庫に収録

詳しくは調べないけれども、講談社文庫から新潮社文庫に至る間に絶版だった時期があると推測される。この推測が正しければ、おそろしい空白期間だ。

2.狼の前章

上記新潮社文庫版のあとがきで引用されている講談社文庫版あとがき(北上次郎)の引用(わけわからない書き方だけど講談社文庫版あとがき)。

すごい冒険小説が出るらしい、と最初に噂を聞いたのは、1980年10月のことだったと思う。著者の名前もタイトルも知らなかった。だが、元ロック・クライマーの主人公がソ連要人を脱出させるために択捉島に潜入するというストーリーを聞くだけで胸が躍った。

うろ覚えだけれども、砂漠あるいは密林を舞台にしたストーリーとの憶測も打ち上げられていたと思う。どこかで見た記憶がある。もしかすると、夢の中かもしれない。

3.狼の周辺

1979年3月:船戸与一「非合法員」

1980年8月:佐々木譲「鉄騎兵、跳んだ」

1980年12月:大沢在昌「標的走路」

1981年2月:逢坂剛「裏切りの日日」

1981年8月:志水辰夫「飢えて狼」

1981年10月:北方謙三「弔鐘はるかなり」

番外。1983年9月:北上次郎「冒険小説の時代」(日本冒険小説協会大賞「最優秀評論大賞」)。

冒険小説の時代 (集英社文庫)

冒険小説の時代 (集英社文庫)

2012年03月14日(水)

[] 奇跡、妄挙、あるいは蹂躙

マーケットプレイスで購入した。

裂けて海峡 (新潮文庫)

裂けて海峡 (新潮文庫)

背いて故郷 (新潮文庫)

背いて故郷 (新潮文庫)

これに加えて既に持っている

飢えて狼 (新潮文庫)

飢えて狼 (新潮文庫)

を合わせて、志水辰夫、男の三部作、と書くと女性に失礼になるので「漢」の三部作を揃えたことになる。ん?この三冊は講談社文庫で持っているし、その在り処も珍しく把握しているぞ。

なぜこのような暴挙に出たのかというと、新潮文庫で刊行された際に筆者が文言を変更したという不穏な情報が入ってきていたのだ。しかも「裂けて海峡」の最後の言葉。

これは日本文学史上まれにみる名文なのだが、なんとなんと!それも書き換えられているとのこと。まだ見ぬ変更だが、奇跡となっているのか、あるいは妄挙、あるいは蹂躙となっているのか?とても楽しみだ。

しかし、志水辰夫を読む(読み返すのは何度目かなあ?)のは久しぶりでわくわくするなあ。

−−−

村上春樹の「ノルウェーの森」。これを刷ごとに購入して、本棚に並べている人がいるんだってさ。真偽不明だけど刷ごとに微妙にかき回し、じゃなくて書き回しが違っているんだそう。ウソかマコトか知らないけれども、そんな話を聞いたことがある。

2012年03月06日(火)

[] 鮭に飢えての新潮文庫

はてなトップの人気者。

この新潮文庫がスゴい!(徹夜小説編)

「フェルマーの最終定理」はおもしろかったな。私のような大学受験数学をやりなおそうとしても歯が立たず、高校受験数学(中学数学)を少しずつ齧っている人間にとってもおもしろかった。ということで、数学の知識がなくてもオーケー、かな?

司馬遼太郎の小説は好きじゃない。宮部みゆきも、創元推理から出ている「犬のマサ」物以外は好きじゃない。「犬のマサ」物は、著者にとって消し去りたい過去なのかもしれないけど。

さて、私が本棚を見渡すと、うーん新潮文庫が少ないなあ。「おっと、こんなところにあるじゃないか!」って、よく見てみるとこんな本だったりして。

http://d.hatena.ne.jp/kerodon/20120225/1330181969

記憶を辿ると、

蝦夷地別件〈上〉 (新潮文庫)

蝦夷地別件〈上〉 (新潮文庫)

は面白かったな。シャケをおかずにして美味そうに米を食うシーンが多くて、よだれをダラダラした記憶がある(もちろん冗談だけど食欲がそそられることは間違いなし)。三分冊なので「徹夜本」としても楽しめるな。

新潮文庫といえば三島由紀夫。昔、けっこう読んでいたのだけれども、再読となるとなかなか上手くいかないなあ。豊饒の海の巻2なんかは何回か再読、というか読々したけれども、いまは遠い思い出かも。ネットでは「ネトウヨが読むべき本」って紹介されたりもするけれども、それはチョット作品に対して失礼かな。

三島作品では、「青の時代」はすこし前に読み返してみた。戦後復員してきた場面が見事な伏線(?)、というか胸撃たれる場面だったな。徹夜本としては、

鏡子の家 (新潮文庫)

鏡子の家 (新潮文庫)

けっこう分厚くて楽しめるかも。もちろん量だけではなく、ドラマ的手法(というのかな?)でぐいぐいと引っ張られる。主人公たちの誰かに感情移入すること間違いなし、かな?

おっと、これを忘れていた。

飢えて狼 (新潮文庫)

飢えて狼 (新潮文庫)

いわずもがなの冒険小説の金字塔。これを読まずして冒険小説を語るなって感じ。また刊行前にして、業界でさまざまな憶測を呼んだという伝説の本。という前置きは横にして、良質のハードボイルド小説でもあるんだけれども、サバイバルシーンのディティールがすばらしい。

志水辰夫は本書刊行後も息を呑むような作品を立て続けに発表する。ん?そういえば、これって新潮社ではなく、講談社講談社文庫)だったぞ。水色の背表紙。どうなってしまったんだろう?

さて上記引用エントリ。グレゴリー・デイヴィッド・ロバーツ「シャンタラム」という本。これは、是非とも読みたくなったぞ。