高職院でワークショップ

今週は、高職院の外語系は外国文化周(週間)なので、2年生は普通の授業はなし。いろいろな活動が組まれてます。自分も1コマ担当させられるので、今学期は日本文化と関係なく(敢えてこじつければ「日本教育事情」という言い訳ができる)、参加型ワークショップを企みました。先学期は、日本の写真をプロジェクターで見せるのに、その前に、いろいろな国の写真を使ってフォトランゲージを試みたのでした。沖縄の琉球村で観光用衣装を着て撮った写真が役に立った話は以前に書きました。でも、フォトランゲージのグループワークは、他のグループの写真に興味が行っちゃったり(写真の内容がバラバラだったので無理もないのですが)、ちゃんとできなかったので、今回はどうかな?・・・お話をただ聞くのではなく、自分で考えて「活動」をするという学習方法を「体験」をしてもらいましょう、という前振りで始めました。まず、1時間目の1年生の授業の時から、黒板に表題が書かれている。授業出来ないので消させてもらいました。1年の授業が終わると、さっそく係の学生が来て、新たに慣れた手つきで再びきれいに書いていきました。そして、最前列の机を1列に並べ、白い布をかけて水のボトルを置いていく。どうやら先生たちの席らしい。うーん、グループワークで机動かすんだけど・・・。「講座」ってなってるからね。学生たちも、その後ろに並び替えられた席にちゃんと座る。先生たちは誰も来ないので、勝手に始めました。

アイスブレーキング「部屋の4隅」

まず、出身地はどこ?(①鞍山市 ②鞍山以外の遼寧省遼寧省以外 ④中国以外)。②が一番多いです。何人かに「あなたはどこ?」と訊く。次に好きな季節。これはバラけました。それぞれ理由を訊く。次は3年以内に結婚してるかどうか・・・(①きっとしてる ②もしかしたらしてる ③たぶんしてない ④絶対にしてない)。圧倒的に④に集まったところの写真です。1人だけ②に行った李さんをみんなでからかってる。「でも、みんな覚えておいてね。この中にきっと嘘つきがいるよ」・・・楽しめました。最後は、一番大切な物・・・(①家族 ②お金 ③彼氏・彼女 ④仕事)。①の次に④が多いのが興味深かったです。③に誰も行かないので、写真撮ってたNieクンに行かせたりして、まさにIce breakingできました。

グループ作り「誕生日の順に並びましょう」

写真に写ってる机の並べ方。普通考える並べ方とは違いますよね。脚を入れられなくて座りにくいんじゃないか。でも、模造紙を書く時は、ちょうどいい縦横比になってました。これ、最初に始める時に机を移動した際に発見したんですが、さっそく「自分の頭で考えて作りましたね」と、褒めておきました。誕生日順に並ぶというのは、よく「口をきかないで」という条件でやりますよね。今日は「中国を使わないで」並んでもらいました。これは、慣れてないと結構大騒ぎ。確かめるために順番に誕生日を言わせるんだけど、日本語の「日付」の言い方って難しいので、大変。自分の誕生日の日付くらい、正しく言えるようにしましょう、というオチが付きます。そして、番号1〜6を繰り返し順番に言って、グループ分けの完了。

グループワーク「こんなところに住みたい」

グループワークは、可愛く、このテーマで模造紙に自由に絵を描いて、後で発表するというワーク。現実の街でも想像上の場所でもいいから、自由に相談してと言うと、グループ内で意見が分かれたらどうするのかと言うので(いい質問だ)、2つの案を書いてもいいということにしました。スーパー大润发darunfaで買った、24色サインペンを1グループに4本ずつ配る時から、盛り上がってきました。おもしろいのは、どのグループも真面目に下書きを始める。別の紙を出してきて下書きしたり。携帯出していじり始めるので何かと思ったら、ネットで画像検索して、それ見て書くという念の入れよう。2グループは、現実の街を考えて大連をモチーフに描くので、やはり遼寧省では大連がきれいな街のイメージがあるようです。2グループは、2つの絵を描いてくれました。みんな、それぞれ「参加」していて、しらけている学生がいないのがよかったです。おそらく、初めての経験と思われるので、新鮮だったのでしょう。こちらも見ていて嬉しくなってしまうところです。ここがファシリテーターの落とし穴なんでしょうが、今日は「体験」目的なので、手放しでおもしろがることにしました。また、発表がおもしろく、これも盛り上がりました。発表者が日本語でうまく説明出来ないところを中国語で言うと、学生から「日本語で言ってください」と日本語のヤジが飛んだりして。

ふりかえり

90分があっという間に過ぎ、時間が来てしまったので、振り返りは、来週の月曜の授業の時にやりましょう。まとめに、こういう学習方法もあるんだよというお話。先生の話を聞くのも、単語の暗記をするのも大事。そして、こういうように、自分たちで考えながら行動する学習もこれから大事になる。日本でも、最近、やるようになった学習方法なので、中国でも、これからやるようになるかもしれない・・・などと、まとめておきました。それにしても、あらためて写真を見ると、最前列の白い布のかかった(しかも、座蒲団も用意されてる)席の、「場違い」さを感じます。誰か先生が来るのなら仕方ないです。先生に特別席を用意するというのも「文化」ですから。でも、特別席を作って誰も来ないと、かえって失礼だよなって思わないんですね。こういうところに「異文化」を感じてしまうんだよな。それにしても、この写真の「違和感」って、どうよ。最後に記念写真。ちなみに、日本語学科以外の学生が数人参加していたのと、1年生の男子学生が2人、ビデオ&写真撮影係として、活躍してくれました。感謝です。