お土産&論文

3日の日曜日は、日本語能力検定試験でした。受験する学生は、瀋陽か大連まで受けに行かなければなりません。前日に席のない列車に乗って行って、1泊して受けるんだから大変です。瀋陽の会場は遼寧師範大学で、瀋陽北駅からバスで1時間もかかったそうです。月曜日に、910班の刘Liuさんが故郷の天津土産を持って来てくれました。わざわざ友人に買って来てもらったそうです。麻花mahuaが好きだと言っているので、お土産はこれ。さっそく一つ食べてみました。中身は蓋の絵のように、いろいろな味付け麻花です。彼女たちは、あと4科目の試験があるといってましたが、いずれにしても今週で終わり、週末までにみんな家に帰るようです。

論文

火曜日には、高職院の刁Diaoさんが、論文の続きを持って勉強に来ました。3回目ですね。彼女くらいの日本語力だと、だいたい言いたいことはわかり、「論文の書き方」というレベルの勉強が出来るので、おもしろいです。テーマは「日本と中国の建築における省エネルギー政策の比較」です。すごいテーマですが、もちろんネットで調べた中国語を、日本語に直していく作業が中心です。でも、彼女なりの考察をちゃんと入れてありました。日本はもともと資源の乏しい国なのと、2度の石油ショックを経験し、省エネルギーが政策として重視されたこと。特に建築基準が厳しく、建築廃棄物処理等にも厳しい規制があること。省エネ教育が推進され、家庭の主婦に対する啓発も進んだので、日本の子どもは小さい頃から省エネ意識が高い、という分析です。それに対して中国は、世界でも数少ないエネルギー自給国で、浪費の習慣が身についてしまっている。最近の建築は、建てては壊しという、無駄な工事が多く、大量の建築廃棄物が問題となりつつある。建築基準や省エネの法律も整備されつつあるが、まだまだ表面的で、実効が上がっていない、という分析。地震が来たら、今の建物は間違いなく倒壊する、というのが彼女と僕の共通する見解。高職院の校舎や寮も、新しい割にあちこち壊れているというのを、彼女も言っていました。子どもの省エネ教育についても、はじめは一応言うものの、親が本気じゃないから、いつのまにか「まぁ、いいか」になってるというのが、彼女の経験だそうです。それでも、発展途上の国なので、今後少しずつよくなっていくだろう、という期待で結ばれていました。一緒に、いつもの餃子屋で昼食。今日は彼女のおごり。学校の試験もすべて終わって、7日には家に帰るというので、これが彼女との最後の授業でした。