2007-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「間接的殺人説」はジェノサイドの論理

2007-04-16 - 力士の小躍り アフガニスタンにソ連が侵攻して、傀儡の共産主義政権を建てた。これに対する抵抗運動があって、ソ連にとってのアフガンはアメリカにとってのヴェトナムと似た構図になった。で、このとき、民族主義的な抗戦活動の旗役となったの…

哲学者の欺瞞(保存用)

コメント欄の、kanjinaiさんと私のやりとり。 http://megalodon.jp/?url=http://d.hatena.ne.jp/gordias/20070409/1176086019&date=20070426004155

共犯者が欲しいだけの正義の味方

道徳的詐術とは何か - モジモジ君のブログ。みたいな。 「持っている資源を渡さない」ことによって死なせることがない。──(A) 「持っている資源を渡さない」ことによって死なせることがある。──(B) 以上は事実問題。(A)は端的に間違い。(B)が正…

責める人と責められる人の力関係

ここんとこ硬い話題を硬い文体で書いてばかりいたので、いきなりだけどカジュアルに戻ります。takisawa(瀧澤)さんとterracaoさんのお題にお答えしていこうと思う。お二方とも、私から見てだけど、元の話とは別にすごく大事なこと言わんとされていると思う…

政治ヲタクの不募金殺人説が欺瞞である理由

ある人のある行為の責任を問う場合、通常は「その行為を行ったことで悪い結果をもたらした責任を問う」のである。一方、なにかをなさなかった責任を問う場合もある。この「AのBについての不作為の責任」という場合を考えたい。これはそもそも「AはBをな…

「間接殺人派」の自己満足的な誤謬

介護問題から募金問題になり民主主義理念の問題になり死刑制度問題が出てホームレス問題に及ぶ。「できないのと、しないのとは、違うでしょう」という観点から広がったもので、いづれも「それをしなかったことは人殺しと言えるか」が論点の基調になっている…

原則禁止と絶対禁忌(殺人篇)

「なぜ人を殺してはいけないか」と問う人がいたら、「あなたは何を聞きたいのか」と問い返せば良いと思う。たいてい、何か思うところが胸にあってそれを相手に問わせる…自分の言いたいことが先にあってそれを相手に問わせる、そのきっかけづくりとしての問い…

「君もそうだと僕は言うけど君はとやかく言うな」

ある命題が正しいのなら、その命題を認める人は正しい判断をしていることになります。その命題が誤りなら、その命題を認める人は誤った判断をしていることになります。つまり、それを認めようが認めまいが自由だとするにしても、まずそれが正しいかどうかの…

恵まれない人を見殺しにすると言うけれど

マスメディアも発達していなかった頃には、自分の知らないところで多くの人が死んでいても知りようがない。ではその頃は、そうした恵まれない人たちを見殺しにすることが現代人より少なかったということになるのかな。現代では、テレビや新聞を見て、世界中…

命を食すのが悪であるならば

私は昨日、義父と子と甥とともに離れ島に行って、魚やら磯のものを取ってきた。魚は中学生の甥っ子が釣った。義父はワカメを刈り、私はカメノテをむしった。帰ってきて煮て食った。そりゃぁ美味かですたい、子らは舌鼓を打ちながらアッと言う間に平らげ、義…

カルトな詐欺の押し売り口上

「この○○を買うと、その代金で××の人々が命を救われます」「だからあなたも買いなさい、とは言いません」「しかし買わないのであれば、あなたが買わないことでその人たちが死ぬという事実を受け入れなくてはいけません」「買えなかった、のではなく、買わな…

「反石原的なもの」とは反動的な卑俗のことか

2007-04-09 全く同意見。民主党はただ単に負けたというより、「次につながる負け方もできなかった」と見ている。どうも民主党は、このごろは社民党や変な応援団とくっついたりして、何を考えているんだろうと非常に疑問を感じる。あれで、本気で政権を取りに…

極限ボートの現実主義

2007-04-12 私ならまず、この病人を海に落とすことに反対し、同乗者の説得を試みます。理由は、この状況でより生存率を下げるのは病気ではなく恐慌だからです。別稿の「平等とは」という観点からではなく、「この状況で少しでも自分の生存率を下げないなら」…

「沖縄は日本ではない」という差別について

戦前の沖縄で、土地の言葉を使うと責められた、という話をよく聞く。沖縄の人々は「日本人である、日本国民である」という意識が低い…という中央政府の認識の下での、皇民化教育の強化があったと聞く。しかしそのことを問うなら、偏見や差別意識が強かったこ…

過ぎたるは及ばざるがごとし

日本史の教科書における沖縄戦の記述をめぐる検定について「修正意見は妥当だが修正後の記述は妥当ではないと思っているようだが、しかしそれなら組合の先生が補うことを期待するのは属人的な要素に頼りすぎではないか」とのご意見を、先のエントリ「空気」…

我をば何地に具して行かんとするぞ

沖縄戦の語り継ぎ方として、(表面的な政治思想的なことではなく根っこの情感としては)尚古右派的なものも進歩左派的なものも、どちらも必要であると思います。ただし左派の語り口は「時を得て奢りを生じた」と思わざるを得ないものも多いです。右派的な語…

人民の、人民による、人民のための同調圧力(1)

私はちょっと尚武なところがあって(本人はフニャフニャしてるんですが)、国防というものも非常に大事だと思っている。私の中では、医療・看護・介護・教育・治安・防災・国防という職務については尊びたい気持ちがある。そんな私だけど、たとえば非武装中立論と…

お返事

昨日のエントリ「空気」を気にする日本人の精神主義的教育論 - Backlash to 1984のブクマにいただいたコメントの中から、疑問意見あたりにお答えしたと思います。

「空気」を気にする日本人の精神主義的教育論

歴史教科書における沖縄戦の記述をめぐる検定意見に、またぞろ感情的な反発が起きているようだ。一般人に対して自決するよう軍命令が出ていたわけではないが多数の集団自決があったことは史実であって、それを誤解させないように記すべしとの意見が、なぜに…