きーぼー堂 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2009年版ハルヒ舞台探訪記事 2006年放送1期全14話の分は神奈井総社舞台探訪アーカイブを参照
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2010-06-08

AIRの駅のモデルについて

| 20:09 |

AIRの美凪とみちるが居る廃線の駅のモデルについて、AIRの舞台探訪者としては新参ですがまとめてみました。

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美凪の父親は駅長でした。セリフは「・・・ここは・・・私にとって大切な場所ですから」「そこが・・・寂れてゆくのは・・・やっぱり辛いです」と続きます。

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廃駅が目的も無く何年も残っているのは珍しい事です。BS朝日「レールのあった街」の大分交通耶馬渓線の回で、役目を終えた駅に住み続けて守り(出札窓口、ホームも残っている)、廃線跡を訪ねる人に応対する元駅長の方を見てこのセリフを思い出しました。


この路線を走っていたキハ603、604は1975年の廃線後に京アニ版AIRの廃線のモデルになった紀州鉄道に転属しているので何か縁を感じます(画像はキハ604)。キハ603は2009年まで現役で活躍し、京アニ版AIRにもキハ600形をモデルにしたおもちゃが登場します。

参考:きーぼー堂2009-10-30 AIRに(一応)登場した紀州鉄道キハ603が引退

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f:id:keyboar:20100608190644j:image:w280,leftこの駅のモデルは千葉県旧海上(かいじょう)郡海上(うなかみ)町後草(2005年7月に合併で海上の名は消えて千葉県旭市後草)の総武本線飯岡駅と言われています。


しかしモデルになった1897年6月の開業時からの木造駅舎は、AIR発売3年前の1997年3月に開業百周年記念の新駅舎建設のために解体されていたのでした。左が現在の飯岡駅の駅舎(USO9000さん撮影、「AIR」舞台探訪〜美凪シナリオ編〜から転載許可を頂きました)

なぜ既に無い駅舎がモデルに使われたのかというと…

その答えはマール社の「背景カタログ―漫画家・アニメーター必携の写真資料集」にあります。

このシリーズでは「(1)学校編」で観鈴が通う学校、「(2)街角編」で霧島医院の外観、「(5)病院編」で霧島医院の内部の元になった写真が掲載されている事が判明しています。そして「(3)駅乗り物編」に飯岡駅の写真が掲載されています。



↓比較用にアニメ版第1話から。屋根が瓦葺きになっている以外は原作と同じです。次の白黒写真2枚は背景カタログから。

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f:id:keyboar:20100214165730j:image:w200,left丸型ポストが無いなど結構違いはありますが、入口の左の柱の後ろに掲示板、右に自販機とゴミ箱があるのはAIRの駅舎と共通しています。この本が出たのが95年なので、97年に解体された飯岡駅旧駅舎が載っていても不思議はありませんね。
背景カタログは2010年現在も新刊書店に置かれているのを見かけます。


飯岡駅は93年にフジテレビのドラマシリーズ「ifもしも」(レギュラー版「世にも奇妙な物語」の後継番組)の1話として放送され、タモリの出演シーンをカットして翌年単独で劇場公開された「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」(岩井俊二監督、奥菜恵他出演、45分)のロケ地になっています。待合室、ホームも登場し、旧駅舎(とホームのトイレ)が解体された今では貴重な映像資料になっています。


作中では「飯岡町の花火大会」というセリフも出てきます。

99年制作のドキュメンタリー「少年たちは花火を横から見たかった」では打ち上げ花火〜の主演2人が6年ぶりに飯岡駅を訪れて変わりぶりに驚く様子が見られます。

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「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」から。自販機は隠されています。ロケ地を訪れるファンは多いようで、駅舎の解体は同作のファンにとっても大きな損失になりました。


総武本線には同じ建築様式の駅が今もいくつか残っています。入口が向かって左にある駅舎は無いものの、松尾駅は左右反転すれば飯岡駅にそっくり。干潟駅は屋根が二段。横芝駅は屋根が改装されていますが、かえって原作に近いかも。

滋賀県甲賀市(旧甲賀郡)甲南町深川のJR草津線甲南駅は飯岡駅に似ています。

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普通の形だけどポストもあります。

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飯岡駅がモデルと確定する前は、こちらがモデルと言われた事もあるようです。1月18日にえてすけさんに撮って来てもらいました。f:id:keyboar:20100617174441j:image:w200,left駅舎に貼られた建物財産票(写真は軍曹さん提供)によれば大正11年(1922年)4月築のようです。兵庫県の甲南は六甲山地の南ですが、こちらの甲南は甲賀の南だからでしょう。

さいきの国鉄・JR駅舎訪問 草津線・甲南駅

↑この写真を見ると、以前は甲南駅舎には飯岡駅旧駅舎と同じくH型煙突が付いていたようです。さいきの国鉄・JR駅舎訪問 総武線・飯岡駅

と見比べてみて下さい。こちらの飯岡駅の写真では駅舎の前に背景カタログの写真には無いベンチが置いてあって、よりAIRの雰囲気に近くなっています。

愛知県の関西本線弥富駅蟹江駅も1990年代に改装されるまでは似た構造だったようです。

甲南駅は甲賀市内で最後の未整備駅*1のため現在工事中の寺庄駅が完成し次第着手されるようです(2010年度着手、2013年度完成予定らしい)。*2

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2010年4月16日きーぼー撮影 夜に撮るのは難しいwAIRでは夜の駅の場面も多くありました。

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待合室は「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」で見られる飯岡駅の物と比べると狭いようです。飯岡駅と同様自動改札はありません(まず置く場所が無い)。

往人は駅舎の中で寝泊まりしているのかと思いきや、アニメ第6話冒頭では表のベンチで寝ています。いつもベンチなのかは不明。

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2009年3月18日きーぼー撮影 アニメ第1話の美凪の登場シーンで見える8本の棒は、JR木幡駅前の京アニ本社の前の「メロディータワー」というオブジェが元になっているようです。

参考:やましろ☆探訪記 木幡物件 その1 TVアニメ【 AIR 】(ひでさん)
駅前には噴水、バス乗り場、電話ボックス、倉庫らしき建物なども描かれていますがモデルがあるのかは不明です。

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メロディータワーと京アニ本社

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メロディータワー(左)と木幡駅に停車中の奈良線の103系電車

京アニ本社から目と鼻と先のJR木幡駅にも良い感じの木造駅舎があります。

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2006年8月29日柚耶さん撮影*3
簡素な外観ですが明治29(1896)年の開業時からの駅舎のようです。この駅前に写真のように昔ながらの丸型ポストがありましたが、現在は普通の箱型ポストに交換されています。

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第6話から、丸型ポスト

f:id:keyboar:20100609152653j:image,left京アニのスタッフコンテンツ「THE☆アニメバカ一代」2008年5月14日の記事「ポストが無くなった☆石原」*4で石原立也監督が「先日」(2008年4〜5月?)撤去された木幡駅前の丸型ポストについて「『AIR』の時、駅前のポストの参考にした思い出があります」と書いています。
http://www.munto.com/cgi/kyoto/anibaka_diary/sfs6_diary/200805.html web魚拓

AIRに縁のあるポストだったんですね。

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2008年8月3日撮影 山陰本線佐津駅の木造駅舎
京アニ版の舞台が点在する兵庫県旧香住町(現香美町香住区)にあります。舞台の最寄り駅は2つ隣の香住駅ですが。おさるさん達とのAIR舞台探訪2泊3日旅行で佐津の旅館に泊まりました。右の山が京アニ版の背景と似てますね。

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左右反転すると駅舎が少し似るかな?

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おさるさん撮影

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きーぼー撮影 廃線になってはいませんが、AIRに出てきても良さそうな佇まいの駅でした。

私より行ったのは前なのですが、後から佐津駅で私と同じような事を考えていた方が居たのを知りました。

実を言うと、実際にモデルのなったのは「飯岡駅の旧駅舎」なのです。

ただ1997年に取り壊されてしまって、実在はしません。

作品に似た地域を追いかけて、作品と同じような情景に浸るのも

「舞台探訪」の一種の楽しみなのではないでしょうか・・・。

http://yosino.sakura.ne.jp/tabi/seichi/kasumi.htmlから引用

これに共感しました。本当のモデルが無くなっているし、アニメ版と同じ駅前の風景はそもそも実在しないのだからそういう楽しみもありますね。


●アニメの舞台になり、放送時既に解体されていた駅舎の例。共に原作未登場

・乃木坂春香の秘密第8話(2008年8月放送):JR中央線国立駅 旧南口駅舎(2006年10月解体)
 参考:聖地巡礼の旅 乃木坂春香の秘密編

・WORKING!!第7話(2010年5月放送):JR函館本線野幌駅 旧北口駅舎(2007年12月解体)
 参考:気楽に生きよう WORKING!!第7話に登場する駅舎は野幌駅旧北口駅舎



この記事を書くに当たって、国崎往人の旅日記AIR編(海と空が辿り着く場所)が大いに参考になりました。飯岡駅の探訪レポートもあります。

岡山県総社市、JR伯備線にその名も美袋(みなぎ)駅という駅があり、国の登録有形文化財に指定された木造駅舎があります。特に関係無いみたいですが、ネタで訪れるAIRファンがたまに居るようです。


●オマケ

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GS美神30巻「ワン・フロム・ザ・ハート!!(その1)」から(のんきさん提供)。

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アシュタロス一味の秘密アジトの最寄り駅は飯岡駅がモデルです。明らかに背景カタログを元にして描かれていますね。

参考:http://homepage3.nifty.com/~askyou/index.html

でも東京からの特急(東京〜銚子の「しおさい」)が停車する、近くに港があるというのは飯岡駅に合っています。「しおさい」なら183系でないといけないのに描かれているのは485系(屋根上のライトの有無がポイント)、ヘッドマークに「まなづる」(=神奈川の真鶴?)という架空の愛称が書かれているという謎はありますが。

この話が掲載されたのは、週刊少年サンデー97年49号(11月)なので描かれたのは旧駅舎が解体された数ヶ月後ですね。

「懐かしの停車場 東日本編」には大正初期の飯岡駅の写真あり。「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」「少年たちは花火を横から見たかった」はTSUTAYAにもあるので興味のある方は探してみて下さい。

*12009年9月議会一般質問口述書(PDF)

*2http://ekisya.net/E-KAICHIKU/E-05.htm

*3:6月10日、2008年10月12日Buzzさん撮影の木幡駅から差し替え

*4:mixiコミュ「AIR背景補完計画」のひでさんの書き込みで見ました

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