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2009年版ハルヒ舞台探訪記事 2006年放送1期全14話の分は神奈井総社舞台探訪アーカイブを参照
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森田季節作品
ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート@神戸市垂水区 ともだち同盟@関西本線大河原駅 同@山陽電鉄滝の茶屋駅 原点回帰ウォーカーズ@神戸学園都市
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2010-09-04

森田季節「ともだち同盟」舞台探訪@山陽電鉄滝の茶屋駅(1)

| 22:55 |

兵庫県が運営するブログひょうごっつ☆くーるで「ともだち同盟」が紹介されました。
森田季節『ともだち同盟』/有川浩『阪急電車』: ひょうごっつ☆くーるβ版

f:id:keyboar:20100907111815j:image:w250,left「ともだち同盟」に登場する駅の中でも読者が一番行ってみたくなる・印象に残る駅は山陽電鉄滝の茶屋駅(兵庫県神戸市垂水区城が山)でしょう。8月24日に滝の茶屋駅と商店街を探訪、天気は良いのに遠くが霞んでいたので26日に改めて構内のみ撮影し直しました。

 

ともだち同盟の舞台の駅はJR関西本線大河原駅(8月19日探訪、21日掲載)に続いて二駅目の掲載。話の順番的には山陽電鉄月見山駅が来るべきですが、取材が不十分なもので・・・。


大きな地図で見る

滝の茶屋駅はヒロイン・千里と朝日の最寄り駅。主人公・弥刀は滝の茶屋駅の5つ東の月見山駅の近くに住んでいます。3人は特急で高速長田駅の近くの高校に通学しています。

 

以下の本文は滝の茶屋駅が最初に登場する「第一章 山陽電気鉄道 月見山駅」から。「第二章 山陽電気鉄道 滝の茶屋駅」に関係するネタバレは避けておきます(どうせ裏表紙側の帯に書いてあるけど)。弥刀が千里に垂水駅近くのアウトレットモールに連れて行かれた後、二人で滝の茶屋駅近くの千里の自宅へ歩いて向かう場面です。

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目次

どこまで行くんだろうと不安になったところで、やっと千里の手押し自転車は左に曲がった。坂を少しのぼるとまた左折。すると小さな駅が見えた。そこが滝の茶屋駅だった。

「ボロい駅でしょう。生まれた時から変わっていません」

確かにその駅は外観だけ見るとみすぼらしい。駅の横に間借りするように建っている本屋もつぶれているらしく、店の名前があった箇所はテープを貼って読めないようにしていた。かろうじて「書店」の二文字だけが類推出来る。売店も長らく閉鎖されているようだった。

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特に見所も無い駅舎でつまらない。読んだ時は何となくJR阪和線浅香駅のような駅舎を想像していました。

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f:id:keyboar:20100904221900j:image:w400,left駅舎の隣の店舗跡は、「書店」ではなく「外商部」の字が読めました。

商店街にあった地図によればブックフォーラム滝の茶屋店という書店があったのは確かのようなので、作中では分かりやすく改変しているみたいです。

 

9月11日追記:ブックフォーラム滝の茶屋店は2004年5月に閉店した*1との事。

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山陽電気鉄道百年史より。1978(昭和53)年12月から滝の茶屋駅の横に山陽そば(たいやき屋・寿司屋も併設)があったようですが、いつから書店に変わったのかは不明。これだけのスペースがありながら今は倉庫代わりになっています。当時の滝の茶屋は今より賑わっていたのでしょうか。

駅の前も狭い。というか、そもそも駅前と呼べるようなロータリーなんてない。駅の向かい側に中華料理屋と喫茶店があるものの、その間を隔てるのは車が二台並べないほど狭い幅の道路で、バスも走っていなければタクシーの客待ちだって不可能だ。もっともタクシーの客待ちが必要なほどにぎわってもいないけど。

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左がその中華料理屋。奥が喫茶店ですが、シャッターが閉まっていました。

「あ」

やけに狭い街や駅だということをあらためて実感した。海側にあるくだりホームの向こうには何もない。ホームの後ろには壁すらもなく、その先には海の景色が広がっている。話の通り、この滝の茶屋のあたりは段丘で、その段丘の一番南の際に駅がへばりついている。海を埋め立てる前はこの真下が海だったのかもしれない。もし、駅の手前に地割れでも起こったら駅そのものが何メートルも下に落ちるんじゃないだろうか。

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絵になるな〜。この場面で弥刀は道路から柵越しに駅構内を見ています。写真は上りホームから。滝の茶屋駅を舞台にpixiv*2で二次創作イラストを描いた方もおられます。イラストコミュニケーションサービス[pixiv]

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下りホーム。

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下りホームからの眺め。山陽電鉄で一番海が良く見える駅で、並走するJR山陽本線にもこれほどの駅はありません。

駅が出来る前は分かりませんが、1980年代に埋め立てで平磯緑地が出来るまでは国道2号線のすぐ向こうが海だったようで、1979年の国土交通省航空写真で確認出来ます。←この航空写真で国道2号線の海側に住宅が建っていない区間に滝の茶屋駅があります。 Googleマップ 滝の茶屋駅と比べてみて下さい。

森田季節さんは84年生まれですが、85年の航空写真では埋め立てが済んでいるので埋め立て前は知らないですね。

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下のJR山陽本線を走るHOT8000系。ここはJR塩屋駅と垂水駅の間に当たります。崖の下にJR線がある事は第二章P102に書かれています。

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想像していたより遥かに高低差がありました。「駅そのものが何メートルも〜」は何十メートルの方が良いですね。確かにこの高さなら……。

 

作中では詳しい描写はありませんが、滝の茶屋駅下りホームからの眺めを紹介してみます。

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左を見ると、海の向こうの一番左端が大阪。

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左のマンションは眺めが良さそうですね。オレンジ色の屋根は塩屋漁港の海苔工場。海の方を拡大してみると・・・

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右手前の海上の円形の建物と釣り台は須磨海づり公園。左端が舞洲ごみ処理場、右の方にORC200(弁天町オーク1番街)など

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右端が南港のWTC播磨灘のメモ帳 ヤマトを恋ふるプラットホーム。―山陽電鉄・滝の茶屋駅―によれば、JR堺市駅前のツインタワーマンションも見える事があるそうです。

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右を見ると淡路島。

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明石海峡大橋

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淡路島

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淡路SAの大観覧車がぼんやりと見えます。

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8月28日13時52分撮影 大阪・神戸方面(左)と淡路島方面(右)を行き来する船の動きを手に取るように見る事が出来ます。何だか「空行く船は〜俺の船〜♪」とキャプテンハーロックを歌いたくなりました。

中央のフェリーは大阪南港を12時40分に出航して20時に愛媛県新居浜港に到着する四国オレンジフェリー下り2便と思われます。この10分ほど後には淡路島まで進んでいました。

 

「滝の茶屋」の駅名の由来については千里が解説してくれますが、ここでは補足として神戸市ホームページの神戸市垂水区:地名あれこれなどから引用します。

かつて、東垂水から塩屋にかけての海岸の崖に数多くの滝があった事から、旅人の多くは、ここでノドの渇きをいやすことを楽しみにし、海沿いに道が無かった頃は滝口に船を寄せて飲み水にしていたといいます。

 

海岸沿いに西国街道(旧山陽道、現在の国道2号線)が開通してからは滝のそばに数件の茶店ができました。旅人達が淡路島を見ながら一休みしたのでしょう。

 

滝は昭和になっても4か所 (駒捨の滝、琵琶の滝、恩地(おんぢ)の滝、白滝)あったとされています。今では山陽電鉄の「滝の茶屋」駅にその名が残るのみで跡形もありませんが、この滝が「垂水」の地名の由来になったものと推測されます。「垂水」というのは「垂れ水」、「滝」の事。

 

万葉集にも「石ばしる 垂水の上の さわらびの 萌えいずる春に なりにけるかも」の歌があり、延喜式(927年)の中にも、垂水郷の名が見えます。

 

西国街道を旅して須磨で句を詠んだ松尾芭蕉、与謝蕪村もこの地の茶屋で休んだのでしょうか。

滝は枯れ、周囲に滝のつく地名はありませんが*3駅名が歴史を伝えています。滝の茶屋駅は大正6年、西国街道の道路上の路面停留場として開業し昭和7年12月に専用線路の開通と共に現在の場所に移りました。


滝の茶屋駅西100mの所に「白滝」だけが残っているようですが、水は少ないようです。

参考:おっ!とっと兵庫/兵庫の滝/神戸市の滝/白滝
神戸市HP 川を知ろう/滝/<垂水区の滝>滝の茶屋の滝
橋に「白滝川」と書かれているとの事。次回訪問時見てみます。

 

全国に他にも三軒茶屋、お花茶屋、天下茶屋など「茶屋」のつく駅名がありますが、それらの由来については鉄道が織り成す情景/駅名は歴史を語る(9)「茶屋」が詳しいです。

 

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橋上駅舎の窓から見た駅。山側には住宅が迫っています。水平線が水平に見えないのはレンズのせい。

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暑いのに、上屋が無い日差しの当たる場所までわざわざ行って海を見ながら電車を待つ人が時々居ました。汗をだらだら流しながらの撮影でした。

 

ビル特定協力:まじさんそいさん(超高層ビル景研究所)
フェリー特定協力:マキちーさん

滝の茶屋駅(2)に続きます。

 

2010-8-21 森田季節「ともだち同盟」舞台探訪@JR関西本線大河原駅(京都府南山城村)

2010-5-27 森田季節「ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート」舞台探訪@神戸市垂水区

●オマケ JR鶴見線海芝浦駅と「潮風の消える海に」

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2枚とも2001年3月23日撮影。兵庫へ引っ越す直前の初訪問で、曇りだったのが残念。

海が見える駅が重要な舞台の作品といえば、lightの「潮風の消える海に」(18禁、2007年)を思い出します。東京湾に面したJR鶴見線海芝浦駅(神奈川県横浜市鶴見区)が舞台でした。公式サイトのBG(舞台背景)のページと比べてみて下さい。

海芝浦駅は鶴見線海芝浦支線の終着駅ですが、改札口が東芝に直結していて関係者以外改札を出る事は出来ず、海を見て過ごすしかありません。

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ゲーム冒頭より。ただ背景を使っているだけではなく、鶴見線沿線そのものが舞台になっているのがこのゲームのポイントです。海芝浦駅を訪れた7年後(発売1年後)に友人からこのゲームの存在を知らされて驚きました。他にも国道駅、浅野駅などが登場します。

*1まちBBS ★垂水&滝の茶屋周辺★pt2の>>183

*2:ちなみにpixivにある森田季節タグのイラストは9月5日現在「原点回帰ウォーカーズ」関連1枚、「ともだち同盟」関連2枚の計3枚

*3:かつて西滝山(城が山)、東滝山があった