
雛人形
節分が終り、立春(2月4日)頃から、遅くても2月24日までに飾りつけるのが一般的。
雛人形は子どもの身代わりとなり、事故や病気から守ってくれ、子どもの健やかで幸せな成長を祝うために飾る。姉妹がいる場合、子どもの災厄を身代りの雛人形は、(本来ならば)兼用を避け、それぞれ別のものを飾らなければならないとされているが、近年の住宅事情では難しい。地域によっては妹に市松人形を贈る習慣もある。
節句が終わるとすぐに片付ける風習の由来
雛人形は節句が終ったらすぐに片付けた方が良いとされる。雛人形は子どもの災厄を身代わりとなって守ってくれるため、長い間身近においておかないで早くしまわなければ縁起が悪いと言われる。
また「雛人形の片付けが遅れるとお嫁に行くのが遅くなる」という話は、いつまでも雛人形を飾っておくと梅雨も近づき、カビの心配もあることから「片付けも満足にできないようではきちんとした女性になれない、良いお嫁さんになれない」という戒めのためとも言われる。
ひなまつりの食事
ちらし寿司
ちらし寿司の具のエビは「長生き」、レンコンは「見通しがきく」、豆は「健康でまめに働ける」とされる。
縁起物のハマグリや、サザエなどの巻貝
貝類はペアになっていることから、良縁の象徴。
ひし餅
ひし餅の三色は、赤は「桃」白は「雪」緑は「草」を表しており、3月という季節の情緒を表現している。
ひなあられ
野外でひな遊びを楽しむときに持って行くための携帯食料が由来。
ひなあられ、関東と関西で違うってホント? [もっと楽しむ!ひな祭りのお祝い - 暮らしの歳時記] All About
甘酒/桃花酒
ひなまつりの由来
もともと「ひな」というのは、女子が人形遊びなどに使ったもので、平安時代には立ちびなだったものが、室町以降座りびなとなり、今のようなひな人形が作られるようになったのは近世中期以後。
「桃の節句」はもともと春先に農作業をはじめるにあたり、物忌み、禊などを行い穢れを払う行事であり、人形はもともとこの汚れをうつして川などに流す「形代」として使用されていたらしい。従って、特に女子の祭りというわけではなく、男女が共に参加した。*1
一方、「端午の節句」はもともと田植えを前に稲作の吉凶を占う行事であり、そのため、田の神(女性)との関わりが深かったらしい。二つの行事が今のように男子・女子の祭りとして認識され、華美になってきたのは、ごく最近の近世中期以降だという。