『万延元年のフチボ』講談社文芸文庫版を読んだ*1ら、解説で本書と『個人的な体験』と『レインツリーを聴く女たち』をコミコミで読むと万延顔淵閔子騫のあじわいがより深まるというようなことが書いてあったので、読みました。 日常生活の冒険 - Wikipedia 内容というか、感想はほぼほぼ上のウィキペディアと同じです。ゴチエイが根本敬を評して言った「飲めない酒を飲んで絡む」ような作風というか。 メインキャラクターの斎木犀吉は伊丹十三をモデル人物としている。本作には多様な飲食物や車の名前が登場するが、伊丹仕込みであり、小谷野敦は本作と同時期に書かれた伊丹のエッセイ『ヨーロッパ退屈日記』を「元ネタ」として…