アカリの話①のつづき yamatopiece.hatenablog.com ーーーー アカリは息子を生んだ時、24歳だった。ソ連の大学は5年制だったので、入学が1年遅れたアカリは当時、卒業まで1年を残す学生だった。本当は息子が生まれて1年は育児に専念しようと思っていた。でも、お母さんが「〇〇の事は私に任せてあなたは大学を卒業しなさい。そして〇〇の将来のために早く仕事を見つけなさい。」、と言ってくれた時、それが一番いいと思った。両親にとっては初めての一緒に暮らす孫で、二人とも息子を溺愛していて、不慣れな自分よりお母さんに預けた方が息子も幸せだろうとさえ思った。 だから、息子が3カ月になった春に大…