2006 World Baseball Classic*1の2次リーグで、
実現困難と思われていた日本代表のWBC準決勝進出が、奇跡的に実現したこと。
2006年3月、日本・韓国・米国・メキシコの4カ国で争われた、WBC2次リーグ1組。
3月16日の米国−メキシコ戦を残した時点で、1次リーグから無敗の韓国が、3勝0敗で準決勝進出を決定。
一方、日本は1勝2敗で2次リーグを終えていた。
この時点で1試合を残した米国は1勝1敗、メキシコは0勝2敗であった。
1次リーグでの両チームの対戦では、米国がメキシコに勝利しており、2次リーグでも米国の勝利が濃厚であった。
この場合、米国が2勝1敗となり2位で準決勝進出、日本は1勝2敗の3位で、2次リーグで敗退となることが予測された。
しかし、米国−メキシコ戦は下馬評を覆して、2−1でメキシコが米国に勝利。
その結果、日本、米国、メキシコの3カ国が共に1勝2敗で並んだ。
このように勝率で並んだ場合のWBCでの順位決定は
まず当該国同士の対戦成績で争われるが、この場合ではいずれも1勝1敗であった。
次に当該チーム間での失点率(失点数/守備イニング数)で争われる。
日本、米国、メキシコの3カ国間の失点率は
日本 | 5失点(17回2/3) | → 0.283 |
米国 | 5失点(17回) | → 0.294 |
メキシコ | 7失点(18回) | → 0.389 |
の順となり、最も失点率の低い日本が3カ国の中で上位となった。
この瞬間、1勝2敗ながら2次リーグ2位で日本の準決勝進出が決まった。
*1:ワールド・ベースボール・クラシック。