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アルタイ諸語

読書

アルタイ諸語

あるたいしょご

Altaic Languages

アルタイ語族とも。文法・発音体系面で類似性のあるチュルク語族、モンゴル語族、ツングース語族の三つの語族をひとつの言語グループとした呼称で、さらに朝鮮語や日本語をこれに加える場合もある。

アルタイ諸語に属する言語は、西はアナトリア・東トラキアトルコ共和国*1から東はオホーツク海まで、北は極寒のツンドラから南は中央アジアの砂漠地帯まで、ユーラシアに広く分布している。

今のところ、祖語を再構成できる見込みは立っておらず、この概念にどの程度の意味があるのかは不明*2

ウラル諸語(ハンガリー語フィンランド語など)を含めて「ウラル・アルタイ語族」とする説もあった。

アイヌ語まで含める人もいるらしいが、さすがにアイヌ語地理的に近いくらいしか共通点はないであろう。

主な特徴

  • 語順がSOV型である。
  • 膠着語である。
  • 母音調和がある*3
  • 流音(ラ行音)が語頭に立たない*4

一覧

*1:かつては更に西のバルカン半島でも、スラヴ化する前のブルガリア人の言語であるブルガール語が中世末期まで話されていた。また、近代においてもオスマン語が(オスマン帝国行政語としてではあるが)バルカン半島で使われていたと言える。

*2:通常の手法、具体的には語彙の共通性を見出す手法では類縁関係を特定できない。本当は類縁関係があるのかもしれないが、現在の比較言語学的には検証不能と見るのが普通の立場である。今後何等かのブレイクスルーが見いだされるのか、それとも(印欧語族を基盤として構築されたことから来る)比較言語学の学問的限界なのかは不明。

*3:アルタイ語説のある言語のうち、朝鮮語には現在は母音調和は存在しないが、過去には明確に存在していた(なお、現代朝鮮語にも用言の活用等に母音調和痕跡が見られる)。日本語にも母音調和は存在しないが、特に上代日本語に関しては母音調和痕跡が見られるとの説もある。

*4:日本語、朝鮮語を含め、ラ行音で始まる固有語は(助詞等を除き)ほとんど存在しない。

*5:「諸語」ということにすると以下の階層構造がわかりにくくなるだけなんで、ここでは「語族」ってことにしておきます

*6フン族の言語については実態はよく分かっておらず、フン語についてもチュルク語説が有力だが異説もある。仮にチュルク語に属するなら、地理的にオグール語群に属す可能性が高いかもしれない。

*7:文法・発音体系に類似性があるためアルタイ諸語に含める場合もあるが、語彙面での有意な類似性が見出されていないため、普通はいずれも孤立した言語と見なす。

*8:文法・発音体系・語彙面いずれの面でも有意な類似性は見出されていない。敢えて言えば語順がSOV型である点などが類似しているが、そもそも世界中の言語の約半数はSOV型とされており、SOV型語順を以ってアルタイ語的特徴と言うのには無理がある。