イジュマー

イジュマー

(読書)
いじゅまー

Ijma' اِجْمَاع

 シャリーアと呼ばれるイスラーム法における法源の一つ。クルアーン(コーラン)、スンナ*1などの第一次的法源と異なり、第二次的法源のイジュティハード*2の一つとされる。

 原意は「合意」であり、その名の通り、ウンマ・イスラミーヤ(イスラーム共同体)が合意したら法源としていいのではないか? ということ。スンナに「ウンマは誤りに於いて一致しない」(=ウンマが一致したことなら正しい)とあるのがその根拠である。

 ウンマ・イスラミーヤの拡大によって、預言者の生きていた時代には考えられなかった事象が多数発生し、クルアーンやスンナと言った既存の法源では対応できなくなったので法発見の努力が課されることとなった。イジュマーはその過程の中で生み出された、法発見の方法の一つである。実際的にはシャリーアの専門家である法学者たちの中で、特に代表的な人物とされるムジュタヒドの完全な合意を指している。したがって、一人でもムジュタヒドが否定すれば、それはイジュマーには当たらない。

 主にスンニ派の概念*3。シーア派の場合、イマームの言行を法源として扱い、それに対する(言うなればただの人の集団に過ぎぬ)共同体は法源となりえないとする。


※参考文献:奥田敦 イスラーム法講義概要集(2006年度版) <<慶應義塾大学総合政策学部、及び一橋大学法学部の講義レジュメ>>

*1:ムハンマドの言葉、行為、決定など

*2:クルアーンやスンナに規定がない事項について、後世の法学者がクルアーンやスンナ、あるいは過去の習慣などを参考にしながら、新たな法が発見される事、またその努力

*3:スンニー派の中にもいろいろな法学派があり、それによって見解は異なってくる

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