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イティハーサ

(マンガ)
いてぃはーさ

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1986〜1999年に水樹和佳子によって執筆されたSF超古代ファンタジー巨編。目に見えぬ神々、目に見える神であり平和を尊ぶ亞神、そして目に見える神であり争いを好む威神とその信徒の三つ巴の戦いを描く。掲載紙はぶ〜けだったが、1997年に雑誌のカラーを変えるため打ち切りにあった(その後ぶ〜け自体が廃刊になる)。そのため最終巻は書き下ろしで発行され、しかも発行と同時に廃刊への道を歩み始めたが、その後豪華版、文庫版へと速やかに移行が行われ、2000年の星雲賞漫画部門を受賞するに到った。

あらすじ

以下の記述は内容に関する記述を含みます。
古代の日本。人々は目に見えぬ神々を信じ、神々が受け継いでくれた古代の知恵を守って生きてきた。森の奥で青比古と真言告(みことのり)を練習していた主人公・鷹野は川から流れてきた女の子を拾い、透祜(とおこ)と名づけ育てる。数年後、邑は威神・銀角神鬼幽とその戎士に襲われ、青比古、鷹野、透祜以外の大人は殺され、子どもは連れ去られてしまう。生き残った3人は、威神の後を追ってきた亞神・律尊の徒である女剣士、桂に出会い、そこで初めて亞神・威神という「目に見える神々」の存在を知った。
亞神に面会し、彼らと行動を共にすること数年。鷹野はりっぱな剣士に、透祜は真言告を操る巫女に育ったが、青比古だけは目に見えぬ神々への信仰を捨てず、亞神に帰依しない。律尊は、静かに真実を希求する波長を持つ青比古を側に置くため、彼に暗示をかけて自分と共に行動させる。そんな青比古に桂は惹かれてしまうが、彼はそれを受け入れない。
ある時、鷹野たちの邑を襲った鬼幽の一行に隊が襲われた。そこには透祜の生き別れの双子、夭祜がいた。我を失い殺人機械と化していた夭祜は透祜を殺してしまい、気をとられた鷹野も重症を追う。
しかし、透祜は夭祜の中に再生し、もう一度鷹野と出会うことができた。人を殺した事実を受け入れられないまま、威神の元に居座る透祜。一方、威神の徒・那智として幼年期を過ごしながらも、亞神の元に逃げてきた一狼太は、桂を想うあまりの青比古への嫉妬へと苦しんでいたが、再び威神の徒となり那智の名前を取り戻すことで、しがらみから解き放たれ、闇の中で自由になったと感じる。
隊が襲われた際、離れて行動していた青比古と桂は、訪れた邑の亞神から、隊が全滅したことを聞き絶望する。青比古は、息のあった鷹野を救ってもらう代わりに、迫り来る鬼幽たちからその邑を守るため、自分の命を奪う危険すらある真言告を使う。なんとか敵は撃退したが、自身も気を失って囚われの身になってしまう。かくして、鷹野と桂、そして威神・鬼幽の下で青比古、透祜(夭祜)、青比古の命をつけ狙う那智が共に行動することになる。
共に目指すは不二の里。そこには亜神の普善神・天音を中心に一大理想郷が存在していた。威神である鬼幽は問いかける。「それは那智のような闇にしか生きることが出来ない者を救うことが出来るのか」。鷹野、透祜、そして那智はそれぞれの迷いの末、「それぞれの結論」にたどり着く。そして――
 
救いとは何か。神とは何か。そして人間とは何かを痛烈に問いかけた作品。

現在入手可能な版

文庫全七巻。
イティハーサ (1) (ハヤカワ文庫 JA (639)) イティハーサ (2) (ハヤカワ文庫 JA (641)) イティハーサ (3) (ハヤカワ文庫 JA (643)) イティハーサ (4) (ハヤカワ文庫 JA (645)) イティハーサ (5) (ハヤカワ文庫 JA (646)) イティハーサ (6) (ハヤカワ文庫 JA (649)) イティハーサ (7) (ハヤカワ文庫 JA (651))

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