オマル・ハイヤーム

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オマル・ハイヤーム

おまるはいやーむ

11世紀ペルシア数学者天文学者・詩人。1040年頃生まれ、1123年没。Omar Khayyām*1

イスラム圏やヨーロッパでは自然科学における優れた研究業績で古くからその名が知られていたが、19世紀に彼の詩集『ルバイヤート』*2イギリス詩人エドワードフィッツジェラルドによって翻訳されて以来、詩人として世界中にその名が知れわたるようになる。

ハイヤームの詩の主なテーマは、人生への疑問、イスラムへの不信*3、世俗的享楽への賛美*4、古代ペルシアへの懐古であり、そこには物質主義・自由思想に裏打ちされた近代的な憂愁が漂っている。

自然科学に関する業績では、三次方程式の解法に関する研究や、後のグレゴリオ暦よりも正確なジャラリー暦の作成が特に有名である。

*1:現代ペルシア語では「オマル・ハイヤーム」。近代ペルシア語及び標準アラビア語フスハー)では「ウマル・ハイヤーム」。

*2ペルシア語(アラビア語からの外来語)で「四行詩」を意味する(複数形。単数形は「ルバーイイー」)。本来は一般名詞だが、欧米や日本では『ルバイヤート』はハイヤームの詩集を指す固有名詞となっている。なお、現代ペルシア語での発音は「ロバーイヤート」、近代ペルシア語及びフスハーでの発音は「ルバーイヤート」。

*3:そのため、イランに興亡した歴代のイスラム王朝による公式の文学史からはハイヤームの詩は無視され、イラン国外ではハイヤームは詩人としては長らく知られていなかった。なお、現在のイスラム共和体制は、詩人としてのハイヤームの業績に一定の価値を認めているようである。

*4:特に飲酒を讃える詩が多い。