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カストリ雑誌

読書

カストリ雑誌

かすとりざっし

第2次世界大戦終結後昭和20年代前半の日本で、出版の自由化を機に多数発行された大衆向け娯楽雑誌のこと。十八万部を売り上げた「りべらる」に触発されて出版ブームとなり、安直な内容の雑誌発行が相次いだ。その粗悪な紙質や印刷で、たいてい1年も続かなかったことから、安酒のカストリ焼酎をもじって「カストリ雑誌」と呼ばれるようになったという説がある。*1転じて、数号出しただけですぐ廃刊してしまうような雑誌(3号雑誌)をさすこともある。

「りべらる」(太虚堂書房、昭和21年1月創刊)はよく当時の世相を反映し、カストリ雑誌の代表格として扱われるが、途中から編集方針がエロ雑誌に転換されるものの、創刊号は菊池寛大佛次郎武者小路実篤などのそうそうたる顔ぶれであり、刊行も数年続いており、カストリの定義とは異なる。

同じく代表格に目される「猟奇」(茜書房、昭和21年10月創刊)は、北川千代三の小説「性愛告白譚・H大佐夫人」を掲載した第2号が猥褻文書として戦後初の発禁となった。

昭和20年代半ば、インフレによる原価高騰でブームは終焉を迎え、以後ゾッキ本とよばれるエロ雑誌が出回ることになる。

*1:そのこころは3号(三合)で潰れる、とか安くて強烈、とか。