カルメル会修道女の対話(Dialogues des carmelites)
フランシス・プーランク作曲のオペラ。フランス革命期に殉教したカルメル会修道女たちの運命を描く。 1957年初演。
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本ブログのテーマは副題として書いてある通り「美というものは、芸術と人間の霊魂の問題である」、即ち「芸術と信仰」である。だがこの頃は宗教色が強すぎると思っている。復活祭で一区切りをつけたい。 さて本日、四旬節第5主日の福音朗読箇所は「ラザロの復活」であった。キリストによって死は永遠の命へと向かう、その希望が告げられる。 この章でのイエスは「宮きよめ」の場面同様、感情を顕わにされる。心を傷め、悲しみ、涙をながし給ふ。私はイエス様のこうした側面が好きだ。イエス様は無機質な偶像ではない。愉しい時は笑うし(e.g.カナの婚礼)、悲しい時は涙を流すし、苦しい時には懊悩される。まさしく「人の子」なのだ。 だ…
この週末は大フィルの「サロメ」を聴きに大阪へ。つい一昨日に大阪日帰りをしたところなので体にいささかダメージが残ってダルい。しかしそれを押しての外出である。 大阪に到着したのは昼過ぎ。明日も奈良方面に出向く予定なので今日は大阪泊。そこで例によって定宿である新今宮に荷物を置きに行く。 ホテルに荷物を置くとすぐに外出。今日の公演は15時からだが、それまでに諸々予定がある。だがまず最初にするべきことは昼食である。新世界に出向く。 新世界地域も大分激しく様変わりしつつある。インバウンド需要を見越しての域外からの大手資本参入が目立つ。マクドが進出したり、スギ薬局が進出したりなどして町の雰囲気が変わりつつあ…
3月、4月の二ケ月間に渡った、「東京春音楽祭2024」も今日で最終日になりました。今年は、例年に比して一層中身が充実したものになったと思います。最終日の今日は、4/18に都合が付かず聴けなかった『エレクトラ』を聴くことにしました。この演目は、昨年5月にミューザ夏祭りの目玉演目として演奏されたのを聴きました。その時の記録を参考まで文末に再掲します。 【日時】2024.4.21(日)15:00〜 【演目】R.シュトラウス・歌劇『エレクトラ』Op.58 全一幕 【会場】東京文化会館 【管弦楽】読売日本交響楽団 【指揮】セバスチャン・ヴァイグレ 【合唱】新国立合唱団 【合唱指揮】冨平恭平 【出演】 エ…
こんばんは、茅野です。 3月の東京で雪とは珍しいこともあるものですね、これが異常気象か……。 観劇、特にバレエの観劇ラッシュ期です。三連続でバレエ鑑賞の予定です。こんなこと滅多にないぞ。 というわけで先日は、K-Ballet のライブビューイングにて、新制作バレエ『眠れる森の美女』にお邪魔しました。 ↑ Kバもライブビューイング(in Cinema)とかやってるんですね。今回知りました。 チャイコフスキーのことは、バレエではなくオペラ作曲家だと認識しているので、『眠り』も特別好きというわけではないのですが、「新制作」と言われたら気になりますよね。ライブビューイングなら観やすいですし。 というわ…
こんばんは、茅野です。 急に冷え込みますね。3月じゃなかったんかい。皆様、お体にお気を付けください。 レビューラッシュ期間の継続です。あと3, 4記事くらい連続すると思います。本当にどうなっているんだ。 というわけで先日は、新国立劇場オペラ研修所の『カルメル会修道女の対話』にお邪魔して来ました。3月3日マチネ、千秋楽の回で御座います。 ↑ 新国研修所はいいぞ。 新国研修所のオペラ公演に伺うのは三回目で、過去に『イオランタ』、『領事』を観ました。そりゃあチャイコフスキーのオペラやるなら行くじゃん……? からスタートしましたが、マイナー寄りの質の高い幕物を取り上げてくれるので、有り難いです。 観劇…
【日時】2024.3.3.(日)14:00〜 【会場】NNTT中劇場 【演目】フランシス・プーランク作曲『カルメル会修道女の対話 Dialogues des Carmélites / Francis Poulenc』全3幕<フランス語上演/日本語字幕付> 【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団 【指揮】:ジョナサン・ストックハマー 【台本】ジョルジュ・ベルナノス 【演出,演技指導】 シュテファン・グレーグラー 【照明】鈴木武人 【音響】青木駿平 【映像】鈴木大介 【衣装コーディネーター】 増田恵美 【欧州内衣裳コーディネーター】ヴェロニク・セマ 【舞台監督】飯田貴幸 【キャスト】 ○ド・ラ…
こんばんは、茅野です。 観劇ラッシュが止まりません! これでも諦めた公演もあるんですよ、2-3月、どうなっているんですか、わたしに旅日記の続きを書かせてください。 というわけで、今回も観劇レビューで御座います。先日は皆大好きMETライブビューイングから、オペラ『ナブッコ』にお邪魔しました。 ↑ 4作目にして、今シーズン初めての古典。 久々の(?)古典演目、且つ「この時期の『ナブッコ』」ということで、注目していた上演です。 時間もそんなにありませんので、備忘がてらこちらの雑感を簡単に記して参ります。 それでは、お付き合いの程宜しくお願い致します。 キャスト 雑感 最後に キャスト ナブッコ:ジョ…
新国立劇場オペラ研修所 修了公演 フランシス・プーランク『カルメル会修道女の対話』 1794年7月、恐怖政治を推し進めたロベスピエールが国民公会に逮捕され処刑される少し前にギロチン刑に処されたコンピエーニュの16修道女殉教者を題材にしたオペラ。当時のフランス教会はこの殉教の少し後にロベスピエールが処刑されて恐怖政治が幕を閉じたことから、この殉教によって恐怖政治の終わりがもたらされたと考えたとか。 コンピエーニュの16修道女殉教者は現時点では福者ですが、2022年に教皇フランシスコによって列聖審査の開始が宣言されたということです。アサルトリリィ界隈から来た方は私が執筆したオリジナルリリィwiki…
[オペラ] プーランク≪カルメル会修道女の対話≫ 新国 研修所公演 3.1 (写真は舞台、下は開幕、左からラ・フォルス侯爵、娘ブランシュ、その兄) これまで3回ほど観た舞台と、今回は大きく印象が違った。その理由は、ブランシュを前景に出して、コンスタンスがやや後景化されているからだろう。私の理解では、本来はコンスタンスが本作の実質的主人公であり、『リア王』のコーディリア、『トゥーランドット』の女奴隷リュウなどと同様の位置にある。カーテン・コールはコンスタンスが最後から4番目?なのでちょっと驚いた。おそらく演出のシュテファン・グレーグラーの明確なコンセプトでこうなったのだろう。腑に落ちなかったので…
[オペラ] ジェイク・ヘギー ≪デッドマン・ウォーキング≫ Metライブ Movixさいたま 12月11日 Met上演2023年10月21日 (写真↓は舞台、死刑囚収容刑務所の暴力的雰囲気の中で立ち尽くす修道女ヘレン、そしてヘレンと愛で結ばれる死刑囚ジョセフ) 21世紀の今日、72歳の肺ガン患者である私がこのオペラと出会えたことは本当に嬉しい。世界オペラ史に残る傑作だ。オペラという表現様式は過去のものになったのではなく、現代に生きている。本作は2000年10月7日初演だが、すでに世界の70の歌劇場で上演されたという。東劇では21日まで。アメリカで実際にあった話をもとに作られたオペラで、死刑囚と…
【主催者言】 キリストの生誕、受難、復活までを壮大なスケールでドラマティックに描いたヘンデルの傑作オラトリオ「メサイア」は、世界でもっとも愛されるクラシック音楽とも言われます。大塚直哉による指揮、神奈川フィルハーモニー管弦楽団、古楽界を担うソリストと県民合唱が歌いあげる、希望に満ちた「メサイア」にご期待ください 【日時】2023.12.10.14:30〜 【会場】神奈川県立音楽堂 【曲目】ヘンデル『メサイヤ』 【管弦楽】神奈フィル 【指揮】大塚直哉 【チェンバロ】廣澤麻美 【オルガン】徳田佑子 【合唱】 神奈川県合唱連盟/音楽堂「メサイア」未来プロジェクト合唱団 【合唱指揮】岩本達明 【ソリス…
そして『#シモン・ボッカネグラ』ゲネプロではまたもサプライズ!カーテンコールに #大野和士 芸術監督が登場すると、#東京フィル の「Happy Birthday🎶」の演奏が✨迫真の熱演で魅了したロベルト・フロンターリの誕生日を、客席の皆様と出演者全員の大合唱でお祝いしました🎂HAPPY BIRTHDAY🎉… pic.twitter.com/MAyGFoH0Q3 — 新国立劇場オペラ New National Theatre Tokyo - Opera (@nntt_opera) 2023年11月12日 『#シモン・ボッカネグラ』舞台稽古は凄腕クリエーター達が並び、リハーサルに目を凝らしています…
【演目】R.シュトラウス『エレクトラ』全一幕 約1時間45分 【台本】フーゴ・フォン・ホーフマンスタール(ギリシャ神話ソフォクレス版原典) 【初演】ドレスデン宮廷歌劇場(1909年) 【日時】2023.5.12.(木)19:00~ 【会場】ミューザ川崎シンフォニーホール 【演出】サー・トーマス・アレン 【管弦楽】東京交響楽団 【指揮】ジョナサン・ノット 【合唱】二期会合唱団 【主配役】 登場人物 声域 血縁・役柄 出演者 エレクトラ ソプラノ 王アガメムノンの娘 クリスティーン・ガーキーChristine Goerke, クリュソテミス ソプラノ エレクトラの妹 シネイド・キャンベル=ウォレ …