ガメル連邦

読書

ガメル連邦

がめるれんぽう

富士見書房(現・角川書店富士見事業部)発刊のライトノベルの草分け的雑誌ドラゴンマガジンに掲載されていた読者参加ページ。連載期間は創刊から約5年(1989年〜199年3)に及び、単一の読者参加ページとしては異例の長さだった。


設定上は、DM誌上にある「ニトロ公国」を首長国とした形成される、ファンタジー世界に存在する架空の連邦国家ガメル連邦、というもの。読者を「国民」と呼び、読者が作ったサークルをガメル連邦を形成する「国」(または人数の規模によって村、ギルド)と呼んだ一種の「共同幻想」を具現化した企画だった。

実際の形態は読者投稿を掲載するページだったが、同時期に趨勢を誇ったローディスト(=ファンロード読者)、アウシタン(アウト読者)に比肩して、ガメル連邦読者または参加者は自らを「ガメリアン」と自称した。

創刊当時のDMは、「国民証」と呼ばれる会員証と「ガメル札」と呼ばれる遊技用疑似紙幣を発行しており、そのゴッコ遊びの受け皿として読者投稿ページが「ガメル連邦」だった。

同DM誌に連載されていた漫画「ドラゴンハーフ見田竜介)」やDMが注力していたTRPGタイトル「ソードワールド水野良)」などには、通貨として「ガメル」が登場し、暗に世界観の繋がりがある様な気分にさせた。

当時の同人界の盛り上がりに合わせて活発なサークル活動の推奨を促し、これを「地下活動(誌面に対するアンダーワールドとして)」と呼び、読者同士の交流も盛んだった。

この読者同士で結婚する者、一緒に会社を興すものなどもいた。また、投稿者・地下活動からその後プロデビューして、現在も作家として活躍しているガメリアンも少なくない。*1

ガメリアンは特に1972年前後生まれの世代が中心を為していたが、彼らの多くもすでに成人・家庭を持っている。ガメル時代を青春の一時代としていた国民証所持者(国民証総発行数)は、2万とも3万とも呼ばれ、当時のDM誌の発行部数の実に1/5〜1/3を占めていたとする説もある。

インターネットの草創期1995年にはすでに連載終了していたが、ハガキと会誌のネットワークや当時の先端コミュニケーションツールだったパソ通、伝言ダイヤルなど様々な方法で培われたコミュニティの一部は今も現存*2し、連載時代を知らないガメリアンもいる、という。

*1フルメタルパニック館尾冽は生粋のガメリアンである。このほか、過去を隠して(笑)今も業界に息づくガメリアンは多い

*2:当時の人気企画ガメダスを記録保存しているサイトもある。