第7次宇宙戦争で地球連邦軍が切り札として用意したニュータイプ専用モビルスーツ。主な武装はシールドバスターライフル、大型ビームソード、ブレストバルカンとサテライトキャノン*2、尚、正式な武装ではないがショルダーバルカン*3を装備したこともあった、フリーデン艦長であるジャミル・ニートも戦争当時の乗機としていた。背中に背負ったサテライトキャノンは、サテライトシステムによりサイコミュ通信で*4月のマイクロウェーブ送電施設から送られてくるガイドレーザーで指定された場所に降り注ぐ目に見えない膨大なエネルギー*5を翼状のリフレクターで増幅させて撃つ、破壊力抜群の兵器。*6ただし、戦中は人工衛星がエネルギーを仲介していたためいつでも撃てたが、人工衛星が破壊された現在では空に月が出ていないと発射できないようになっている…
少なくとも複数機の存在が確認されており*7、終戦時にジャミルが乗っていた機体であるNT−002(DXの登録番号もベースになっているので同じ)*8が新連邦政府に回収され、サテライトキャノンを2門搭載したガンダムダブルエックスの基本設計として利用される*9。物語の1話で無人倉庫の中からガロードが見つけて乗るようになったエックス(NT−001)はカリス戦のビット攻撃によりサテライトキャノンとその関連パーツが破壊されたため、メカニックのキッドが前々からやりたがっていたエックス強化案を施すことでガンダムXディバイダーに改修される。その後ガロードがダブルエックスに乗るようになってからは、コクピット恐怖症を克服したジャミルがディバイダーに乗るようになった。*10ちなみに終盤に登場したサポートメカのGファルコンとの合体はディバイダーに換装した為か、合体が不可能になっている。
最後の1機(NT−003?)は外伝である「機動新世紀ガンダムX ~UNDER THE MOONLIGHT~」でリックがローレライの海に沈没していたLシステムとGビットを輸送していた艦船でGXの中で冷凍睡眠していたカイ共々を発見しているが、この1機は破壊されたことになっている、Lシステムも含めた利用を恐れた旧連邦の口封じだったのだろうか。
宇宙世紀で言うサイコミュと同じようなシステムを持つフラッシュシステムを搭載しており、ニュータイプパイロットが乗ったときのみGビットと呼ばれる無人兵器を扱うことが出来る。作中ジャミルはニュータイプの力を失った設定があり、フラッシュシステムを単独で使った描写はない。*11ニュータイプという設定を持つフロスト兄弟はカテゴリーFということで、フラッシュシステムを扱うことができない。
*1:尚、ジャミルが乗るGXには「NT-002」、ガロードのGXには「NT-001」、リックのGXは「NT-003?」と型式番号に付く
*2:講談社ボンボンKC「機動新世紀ガンダムX」3巻でジャミルの乗るGXには後からサテライトキャノンが取り付けられた
*3:プラモデルとのタイアップで5話で初登場するがガンダムヴァサーゴに破壊されており、それ以降の登場は無かった
*4:登録にはニュータイプが必要不可欠、登録後は獲得したIDでいつでも使用が出来る
*5:ガイドレーザーを湖に固定させ、そのエネルギーを利用して水蒸気爆発を起こしたこともある
*6:同時に武器のエネルギーチャージもマイクロウェーブを使うことができる
*7:BANDAIプラモデル100/1ガンダムダブルエックスの解説書の説明文によると3機生産とのこと
*8:GジェネレーションFにてガンダム・ベルフェゴールというMSが登場し、ジャミルはそれに乗っていたという説もある
*9:22話でダブルエックスの後ろに横たわったジャミルのGXが置かれており、当時の技術では一からのDXの設計は不可能だった
*10:ダブルエックス入手以前にもガロードが不在等の場合はジャミルが乗っていた
*11:ジャミルが19話でフラッシュシステムが使えたのは、Lシステムに組み込まれたルチルの協力があったからである。