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キングストン弁

一般

キングストン弁

きんぐすとんべん

Kingston valve(金氏弁)<船舶・軍事用語/俗称>

Kingston式の吸水弁<船舶工学用語/マリンレジャー関連用語>

Valve,kingston

A sea valve so arranged that the pressure of the sea forces the valve in its seat or closes it, thus differing from most valves which are so arranged that the pressure is in the direction of opening of the valve.

流体が、一方向のみに流れるよう設計された弁の形式の一つ。逆止弁。

キングストン弁には、通常の開閉式の弁を備える型のほか、流水のダクト効果を利用し、主管に陰圧をかけることによって吸水するタイプもある。このタイプの弁は、船舶の取水弁として使われる他、電源が無くとも誘導部に流水が在れば吸水することが可能なために、艦艇の応急排水弁として各区画に装備されている*1

当然の事ながら、エンジンを冷却する冷却水はここから取り入れているために、運航時は通常「開」でなければならない。閉鎖したままエンジンを回すと、シリンダ&ピストンが焼き付きます。

  • 比較的小型のヨット・ボートなどにおける船底栓*2
  • 潜水艇などの浮力/海水タンク用注水弁のこと。

自沈用装備<俗称>

機関の冷却等に使う水を取るために船舶の底部にある取水口につけられている弁のことを俗に金氏弁と呼ぶ。または、消火海水弁のことか*3

所謂、「自沈専用」の装置とはいえない。

艦隊行動に障害が出たり、行動が著しく落ちて足手まといになった艦を沈める際にも大量の水を入れるために使われると一般に思いこまれている弁。もっとも、排水量が大きな軍艦には効果は少なく、大概の場合味方の砲撃や魚雷、あるいは爆薬設置などにより処分されることの方が多い。

*4

(現代の軍艦には付いていない。というか、上記のような物であるために、特にそう呼ばれていない、という方が正しいか。)

*1:もっとも、この場合はキングストン弁とは通常呼ばれないが。舷外弁等

*2:艇を陸揚げした際、ビルジ水を抜くためのプラグ。キングストン・コック、ドレン・コックとも

*3:消火水弁を解放し、排水弁を閉鎖とし続けると、その区画は満水状態となる。防水隔壁のハッチなどを開放しておけば当然他の区画にも浸水

*4:雷撃処分の例としてはホーネットや比叡、キングストンだけではなかなか沈まなかった実例としては、民間船ではあるが昭和28年(1953)3月の摂津丸(9,329総トン)の事故:操作ミスによりキングストン弁解放、浸水を止められず機関室浸水・発電機・主機停止、総員退船となったものの、気象等に恵まれたためか、最終的に沈没するまで1週間が経過している。