スマートフォン用の表示で見る

クールー病

サイエンス

クールー病

くーるーびょう

パプア・ニューギニアのある限られた部族*1で、発生していた脳(自律神経、筋肉)の伝染病。クロイツフェルト・ヤコブ病の一種。

原因

石器時代〜20世紀(主に1960年代まで)にこの部族の死者を弔うためにその死体を食する習慣があり、そのときに死者の体内に蓄積されたプリオン(悪性の蛋白質)を摂取してしまい発病する事が解明された。脳など、多くプリオンが蓄積されている部位を食するのは女性や子供の役割であるため、女性や子供の発症例が多い。発病潜伏期間が長く、50年という例も報告されているため、人食の習慣が禁止された現在でも患者は発生しているらしい。

症状

「クールー」とは現地の言葉で「震える」という意味。この病気を発症すると自律神経に異常をきたし、筋肉のコントロールができなくなる。歩行困難や、腕や足などが硬直、筋肉の震えが止まらなくなることもある。また、筋肉の異常だけでなく、脳にも症状が現れ、痴呆、記憶力の減退や感情が激しく乱れるなどする。さらに発症後1年程度で死に至る病気とされている。

研究

ダニエル・カールトン・ガジュセック博士がクールー病の研究でノーベル賞を受賞。


震える山―クールー、食人、狂牛病 プリオン説はほんとうか?―タンパク質病原体説をめぐるミステリー (ブルーバックス)

*1:フォレ族