クリッパー

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一般

クリッパー

くりっぱー

clipper(英)

4.(海事用語)クリッパー・シップとも呼ばれる。速力を重視して建造・艤装された帆船。特に、シップ型で三本マスト、非常に高い帆装と高速船体を持つタイプ。合衆国では1845年頃から、イギリスでは少し遅れてから建造が始まり、1870年頃まで続いた。搭載量よりも速度を重んじるような貨物を輸送する用途に用いられた。

http://dictionary.reference.com/browse/clipper

快速帆船とも訳される。

帆船の中で、特に速度に重点を置いていたもの。商用帆船の時代の末期になって出現。人造物における美の極致の一つ。


前史

北米への植民が行われるようになると、ニューイングランドは造船の一大中心地となった。当時の帆船を作るには膨大な量の木材が必要とされたが、北米大陸には(イングランドと違って)広大な森林地帯が手つかずで残されていたからであり、また、陸上交通の未発達は英本国とばかりでなく植民地相互の交通も帆船に依存させたからである。

北米植民地における商船の活動は、独立戦争とも、1812年戦争(米英戦争)とも、密接な関わりを持つ。

戦時に封鎖を突破するためには、あるいは洋上で敵船を振り切るには、あるいは私掠船として活躍するためには、積載量よりも速度が重要なファクターとなる。

このような要求に支えられて登場したのが、「ボルティモア・クリッパー」と総称される一群の快速船である*1。2本マストスクーナー型*2の帆装を持ち、それまでの帆船よりも細身の船体を持っていた。

世界貿易を事実上独占していたイギリス商船にとっては、高速性よりは積載量の方が重視される要素だった*3。だが冷静に考えれば高速性が求められる需要というのもあるはずである。後にクリッパーが出現する経済的な要請はすでに存在していた。


クリッパー誕生

一般に世界最初のクリッパーと呼ばれるのは1833年に建造されたアン・マッキム(Ann McKim)とされる。もっともこの船はボルティモア・クリッパーに近い設計思想であったため、「本当のクリッパー」の第一号は1839年建造のスコティッシュメイド(Scottish Maid)や1845年建造のレインボーRainbow)であるともされる。

いずれにせよ、彼女らの最初の大活躍の機会は1848年にやってきた。この年、カリフォルニアで金鉱が発見されたことから、ゴールドラッシュが始まったのである。

鉄道もなにも整備されてない時代、西海岸への最速ルートとは帆船で旅することであった。このためクリッパーはホーン岬周りの航路に次々に投入されていった。

アメリカ生まれの彼女たちは「ヤンキー・クリッパー」 とも、あるいは航路を示す「カリフォルニア・クリッパー」とも呼ばれた*4

代表的な造船者としてはドナルド・マッケイが挙げられる。彼はアメリカン・クリッパーの最高傑作とも言われるフライング・クラウド*5他多数の船を送り出している。

クリッパーは風に恵まれれば最高で20ノットをたたき出せる性能を持ち、これは従来の帆船の常識を越えるものだった。


ティーレース

紅茶がないと生きていけないイギリス人にとって、新茶の価値とは日本における初鰹と新茶と新米を全部ひっくるめたに等しいものだった*6。いち早く市場に新茶を投入するためには、とにかく速い船を使うしかない。一番茶が一番高く売れる以上、一番足の速い船が一番高い運賃を取れることは明白である。

アメリカ生まれのクリッパーが当時の世界で最速を誇っていたが、イギリス人はいつまでもアメリカ人の後塵を拝するつもりはなく、アバディーンで、グラスゴーで、リヴァプールで、次々にクリッパーが建造されるようになった。

新茶のシーズンが近づくと、中国の港に最速の船が回航された。彼女らは茶の摘み取りと積み込みが終了次第出帆し、地球を半周して最初にロンドンに到着した船が富と名声を手に入れることになる。ブックメーカーの本場イギリスのことであるから、着順は当然に賭の対象となった。

毎年行われるようになったこの巨大イベントを、人々はティー・レースと呼んだ。



主なクリッパー

アメリカ


イギリス

*1:クリッパーの語を高速船という意味で用いるようになった嚆矢

*2:もしくはブリンガティーン

*3:そもそも突出した高速船を造っても船団を組むときには無意味だ

*4中国航路に就役すれば「チャイナ・クリッパー」である

*5ニューヨークサンフランシスコ間を89日で走破した記録を持つ

*6:根拠のない決めつけ

一般

クリッパー

くりっぱー

日産自動車の軽商業車。

三菱自動車工業の軽商業車・ミニキャブの同型車で、平成15年より同社のOEM供給を受けて発売。

車体形状はトラックとバンの2種類に加え、平成19年より乗用登録のワゴン「クリッパー・リオ」が追加。平成23年のマイナーチェンジで「NV100クリッパー」「NT100クリッパー」と車名を小変更。

ミニキャブの自社生産終了に伴い、平成25年よりスズキの軽商業車・キャリイ/エブリィのOEM*1にモデルチェンジされた。

その起源は昭和34年から56年まで生産された同社*2の小型トラックの名称で、27年ぶりに復活した車名でもある。

*1:先にスズキよりOEMを受けているマツダスクラムとも兄弟モデルとなる

*2昭和41年以前はプリンス自動車

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