金字塔『ジョーズ』のまがい物を彷彿させるオープニングだが、時間と共にそれは払拭されていく。1999年の本作はアルツハイマーの研究のためにサメを飼育している、ただのサメハンターのストーリーと異なる点が視点の矛先を上手いこと変えているのだろう。しかし、研究のために巨大化させた脳のせいでサメの知能は上昇。ここからはサメ対人間のバトルが始まる。現代の凝った映像と比較するとどうしてもチープに見えてしまうあたりは、時代や製作費を考えると致し方のないところではあるが、施設からの脱出劇も加わってなかなかスリリングな時間を楽しめる。何よりこの猛暑連発の最中には涼と言う一文字を感じさせてくれる。もろん恐怖もあるが…