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シネマ・ヴェリテ

映画

シネマ・ヴェリテ

しねまうぇりて

フランス語で「真実映画」の意味。

  人類学的記録映画において、作り手の存在が映画から排除される虚構上のトリックを排し、映像の作り手が被写体の人々と関わる行為そのものをも記録する手法。もっとも明確な定義はない。

 たとえば、事前の打ち合わせなしに即興的に行われる突撃アンケート的手法がある。

 旧仏領アフリカの人々の研究で知られるフランス映像人類学ジャン・ルーシュ社会学者エドガール・モランの『ある夏の記録』(1960)が最も有名だが、カナダケベック州のピエール・ペローらのマイノリティの生活を描く記録映画作家たちも同時期に同じような手法で記録映画を作っていた。

 こうした手法は1960年代に、ジャン=リュック・ゴダールら劇映画の監督にも影響を与えた。たとえばゴダールの『男性・女性』(1966)では部分的にシネマ・ヴェリテの手法が導入されている。

 ただし近年は、こうした作為なきように見せかける手法の作為の欺瞞も指摘されている。