ジャック=イヴ・クストー

Jacques-Yves Cousteau(1910〜1997)

 

海洋探検家、海洋学者、地球環境学者、ドキュメンタリー作家、ドキュメンタリー映像作家。

 

トレードマークの赤いニット帽姿で自身も出演した数々のテレビドキュメンタリー番組製作や著作を通して、

それまで未知の世界であった海底の魅力を紹介し、世界中に広く親しまれた。

一方、人間が掛け替えのない自然を危機に晒している現状も伝え、環境保護の大切さを訴える。

 

「世界でもっとも有名にして愛されたフランス人」「海の恋人」と呼ばれ、

フランス国内の人気投票では常に1位に選ばれた、最も国民に愛されていた人物である。

 

1910年6月11日フランスのボルドーで生まる。

1930年からフランス海軍に参加。パイロットを目指す。

1935年、自動車事故で怪我した腕のリハビリで泳いでいるうちに、海中の神秘的な世界に魅せられ、研究を始める。

1943年に世界で初めてスクーバ(ダイビング器材のレギュレーター)をエミール・ガニアンと共同開発。

これにより人類初の水深18mのダイビングに成功し、映画「18 Meters Deep」を撮影。

1944年、エミールと共に会社「スピロテクニーク社(現アクアラング・フランス)」を設立。スクーバを商標「アクアラング」として販売。

1950年英国海軍から退役した掃海艇「カリプソ号」を授与され、地中海紅海インド洋へ海洋調査の航海に出る。

1953年に海洋調査を「沈黙の世界」として著し、大ベストセラーとなり好評を博し、世界的に有名な海洋学者となる。

1956年に水深50m(6気圧)の水圧にも耐える世界初の水中カメラ「カリプソ」を考案・設計、1961年に販売開始。

1956年に映画「沈黙の世界」をかのルイ・マルと共同監督。カンヌ映画祭パルム・ドールアカデミー賞ドキュメンタリー長編賞をW受賞。

1957年海軍大佐で海軍を退役し、モナコ海洋博物館長、フランス海洋開発センター所長に就任。

1959年に円盤形潜水艇ダイビングソーサー」を開発。

1959年に海の国連、世界水中連盟CMASを創設し、初代会長を1973年まで任務に従事。

1962年から海底居住実験「プレコンチナン計画」を実施し、重力や気圧が倍になる中で生活できるかを実験。

1964年には映画「太陽のとどかぬ世界」を監督。海底居住実験を撮影し、2度目のアカデミー賞ドキュメンタリー長編賞受賞。

1965年には海底居住実験「プレコンチナンIII計画」が6人を水深120m地点に30日間滞在に成功させる。

1973年アメリカで海洋探査研究及び保護の目的で資金を集める組織「クストー協会(クストー財団)」を設立

1975年に映画「世界の果てへの旅」を監督。人類初の南極の凍った海の水面下へ潜っての海中撮影を敢行する。

1968年〜1976年にTVドキュメンタリー番組「クストーの世界」「クストーの海底世界」シリーズが世界中で放映され、好評を博す。

1973年、TVドキュメンタリー番組「忘れられた人魚」がゴールデン・グローブ賞にノミネートされる。

1978年、TVドキュメンタリー番組「アトランティス大陸調査」がエミー賞にノミネートされる。

1992年の地球サミット地球環境学者として出席し、環境破壊・海洋汚染を警告する。

1995年6月フランスのシラク大統領によるムルロア環礁における核実験の再開を即刻批判する。

1997年6月25日午前に心臓発作のためパリ市内の自宅で他界。享年87歳。

  

「海という世界は、他の世界と同様、それを確かめようとするものがあって、初めて実在するものである。

発見は創造についで重要な事柄である。

私たちを取り巻く海を発見することによって、海を私たちのものとして創造しようではないか。」