「名著誕生『コーラン』」ブルース・ローレンス 訳:池内恵 ポプラ社 2008 「すべての徴には外面と内面があり、限界と可能性がある」ムハンマド 「解釈」の学。 時間が経つとコーランの時代のアラビア語が分からなくなる。だから解釈が必要となる。また、コーランの言葉は徴(しるし)である。徴だから解釈が必要である。解釈という営みは永遠につづく。 以下、第六代イマーム、ジャアファル・サーディク(702-765)を論じた第5章より。 当時コーランのテキストはアラビア語で読むことができた。しかしジャアファルの時代までに、コーランの言語の大部分と日用のアラビア語とは隔たりが出ていた。解釈するとは、一面ではコー…