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スーパーローテーション

サイエンス

スーパーローテーション

すーぱーろーてーしょん

[英] superrotation

スーパーローテーションとは、惑星衛星大気大循環において、赤道地方を含む広い範囲で、惑星の自転と同じ方向の自転速度をはるかに上回る強風。超回転ともいう。

1974年、アメリカ航空宇宙局NASA)の金星探査機マリナー10号の観測により、金星上空の広範囲で吹く、自転速度の約60倍という100m/sの強風が確認された。同様の強風は土星衛星タイタンでも見つかっている。

地球の中緯度地域の上空にも自転と同じ方向に風が吹いているが、これは赤道地方の大気角運動量を保持したまま高緯度側に移動し、自転軸までの距離が縮まるために回転が速くなると考えることで説明がつく。しかし、金星では、角運動量の保存だけでは説明できず、そのメカニズムは解明されていない。

仮説としては、 ハドレー循環という、赤道域で上昇し中高緯度で下降する大規模な流れに注目する理論が長らく有力視されてきたが、最近は旗色が悪い。 代わって期待されているのが、雲層が太陽光で周期的に加熱されることで励起される波動に注目する理論である。

2010年に打ち上げられた日本の金星探査機あかつきは、金星大気内部の詳細な観測を通じて、この強風が生じるメカニズムの解明を目指している。