ソード・ワールドRPG

ゲーム

ソード・ワールドRPG

そーどわーるどあーるぴーじー

グループSNEにより発表された、テーブルトーク(電源不要)RPGのタイトル。基本的にはオーソドックスな剣と魔法のファンタジー作品。冒険の舞台となるフォーセリアおよびアレクラスト大陸は、同じ世界観を共用する「ロードス島」「クリスタニア」シリーズの舞台も内包している。1989年初版(画像は、もっとも最初に発売された初版)。

システム面では清松みゆき氏が、世界観は小説家でもある水野良氏が主に担当。

それまで日本語版も発売されていた「ダンジョンズ&ドラゴンズ」をはじめとする、外国産テーブルトークRPGが幅を利かせていた日本のテーブルトークRPG黎明期に置いて、文庫による安価サプリメント(追加ルール、シナリオ集)群の供給、定期刊行誌「月刊ドラゴンマガジン」誌上によるサポートなどを独自に展開。

特筆すべきは、ルールをフォローしたり、世界観を紹介していたリプレイの存在であろう。前述の「ドラゴンマガジン」を購読していた、テーブルトークRPGを遊んだこともない読者層を、新たなプレイヤーとして獲得することに大きく貢献した。

小説家でもある山本弘氏が執筆した、初代リプレイ(通称「スチャラカ冒険隊」)シリーズの爆発的な人気をきっかけに、「ソード・ワールドRPG」は、国内で不動の地位を得たといっても過言ではない。

リプレイの発行は(休止期間はあったものの)、雑誌連載から単行本刊行に形態をシフトしつつ、第二シーズンである「ソード・ワールド2.0」の発売まで継続し、初心者の(かつ女性の)ゲームマスターが執筆したシリーズ(通称「へっぽこーず」)は、シリーズ最長の人気作としてだけでなく、コミック化やドラマCDなどのメディアミックス展開も見せ、シリーズ人気の継続に一役買った。

宿屋兼、仕事の斡旋をする機関『冒険者の店』において、冒険の依頼を受けるところからシナリオをスタートさせ、ダンジョンでの探索 or 市内で起きる事件の解決など、モンスターを倒すことよりも、ミッションをクリアすることに重点を置き、1シナリオごとに報酬と経験点を与える→レベルアップ、次のミッションへ。……という流れを確立。国産ファンタジーRPGとして、長きに渡りスタンダードな位置をキープするに至る。

基本となるルールブックは、5レベルまでの呪文、モンスターデータが掲載されるに止まっており、後に発表された上級ルールブック上下2分冊を含め、「文庫版」三冊によるルールは一応の完成を見た。

しかし、「ソーサラーセージ技能が両立しにくい」「魔法の武器がいまひとつありがたみが薄い」などの弱点が指摘され、文庫版三冊をまとめ、マジックアイテムなどデータの補填、ルールの変更を施した、「完全版」が、ハードカバーにて1996年に発表。現行の出版物(ただし、再版されたリプレイ集などは除外される)は、こちらの「完全版」ルールで運用されている。

  

長きに渡り、日本のテーブルトークRPGをリードしてきた普及作には間違いないが、近年のF.E.A.R.社が発表した、「シーン制」を導入した新しいゲームをはじめ、ロールプレイ支援型と呼ばれる様々な新しいルールの台頭によって、キャラクターに超人的な活躍をさせるヒーローポイントも存在せず、地道な情報収集活動など、キャラクターではなく、プレイヤー自身の『ルールでは表現されない能力』を多く要求される本作は、どうしても新しいゲームたちに比べると、見劣りしがちであった。

また、世界観そのものに大きな変革をもたらすような強大な敵を安易に登場させると、ゲーム世界と共有した(リプレイも含む)他の作品群にも影響を及ぼしかねないため、シナリオを作る側にも躊躇を与えていた。リプレイに置いても、「小さな事件を解決する、まったりとした冒険譚」に終始することもしばしば見られ、また人気の出たリプレイの功罪によって、「危険を冒そうとしない冒険者」の存在など、実際のプレイ環境にも、弊害を起こしていたことも事実である。


■「ソード・ワールドRPG完全版」

ソード・ワールドRPG 完全版

■「ソード・ワールドRPGベーシック」※上記「完全版」のルールを抜粋した、文庫サイズのもの。

ソード・ワールドRPGベーシック (富士見文庫―富士見ドラゴン・ブック)


2008年4月、20年近くの時を経て、「ソード・ワールド2.0」としてルールや世界観を刷新し、大幅にリニューアルする。

ソード・ワールド2.0」については、リンク先を参照のこと。

 

現在は、富士見書房より文庫にて、リプレイや、「ソード・ワールド短編集」などの小説群を発表。新紀元社刊の電源不要ゲーム・サポート雑誌「Role&Roll(ロール&ロール)」誌上において、ルールやゲームのサポートなどを同時展開。