文化政策・文化産業(クリエイティブ産業)の研究者をやっていて良かったと感じるのは、人文文化への関心と政治経済への関心との両方を職業として追究できることである。むしろ、優れた文化政策・文化産業研究者は、政治経済を分析する醒めた頭脳と芸術文化への頭抜けた感度を両立させている。 自分は従来、政策分析への関心が高く、あまり作品そのものの話をしないことを指導で再三指摘されたのだが、最近では歳のせいかどんどんと芸術文化そのものへの関心が高まっている。Konemannの図録とか、Royal Opera HouseのBlu-rayBOXとか漁ってしまっている。 ただ、この方面を突き詰め過ぎると三流の人文研究者…