ゴシック文学神髄/東雅夫(編集) ミステリー小説や怪奇小説や幻想小説の源流となった……それらがまだ未分化だった当時のゴシック文学の代表作の中から、戦前の日夏耿之介訳によるポオの『大鴉』と『アッシャア屋形崩るるの記(アッシャー家の崩壊)』の冒頭部分、『オトラント城綺譚』『ヴァテック』『死妖姫(吸血鬼カーミラ)』の中編三編の本邦初全訳というセレクト。 ゴシック小説を語るならまずこれを読め! 「ゴシック」とは12~15世紀の建築様式を指す言葉だが、その厳めしさや時代性の在り方を比喩的に用いて美術やポピュラーカルチャーなど様々なジャンルで使われる言葉でもある。そして「ゴシック小説」もその中の一つとなる…