とあるエッセイを読んだ。 “彼女は新聞に包まれた採れたてのみずみずしい白菜のような人で、一緒に過ごしていくと味がぐんぐんと染み込んで滋味深さが深まるような人だ、と僕は思った” そんな文章を読んだ時、ふとあることを思い出した。 あれはドクメンタにパートナーと出かけた時だ。 私たちはどこがアートなのかよくわからないパフォーマンスに参加をした。 二人一組で参加する必要があり、互いに互いの性格や印象を鑑みて、一つの野菜か果物にそれを置き換えるのだ。 最終的には二人が選んだそれらをミックスジュースにして飲み、互いの繋がりを味わう、といういたって簡単なものだった。 互いが互いに感じている印象や思いが混じり…