hiruandon-desu.hatenablog.com 西田幾多郎の『絶対矛盾的自己同一』は晩年、特に「絶対矛盾的」部分を強調した『逆対応』、及び「自己同一」部分を強調した『平常底』に分節化される形で表現されるようになります。『逆対応』というのは絶対(神仏=弁証法的一般者)と相対(人間=個物)が相互に自己否定的に対応(作用)し合っていることを示します。西田が強い共感を示したセーレン・キルケゴールの思想も参考になっていると思われ、浄土仏教(特に浄土真宗)の信仰を理論的にしたと言われています。もう一方の『平常底』とは禅仏教の思想に由来しているとされ、最終的に我々の自己が、逆対応的に接している神…