フォン(だし)やバターなどの油脂、酒類、香辛料など様々な材料を用いて作られるフレンチのソース。中には芸術作品と呼ばれるほど完成度の高いものもあり、まさにシェフの腕の見せ所なのかもしれません。 ただ、料理とソースの関係を眺めてみると、ヌーヴェル・キュイジーヌ(「新しい料理」の意)へと移行するに伴い、ソースも変化を見せているようです。かつては主材料と主役を競っていたものが今や主材料の持ち味を高める引き立て役にと変わり、盛り付けもソースが皿一面を覆っていたものが、まるで絵を描くように軽やかで余白の美を感じさせるようなスタイルに変わり視覚的にも大きく変化しています。日本のフレンチは視覚重視なのか、ソー…