Native American〔英〕
直訳すればアメリカ先住民(族)。いわゆる「インディアン」の言い換え語*1。 定義からすればイヌイットもインディオスも全部ここに入りそうだが*2、実際には北米の諸部族の総称*3として用いられる事がほとんどである。 とてもややこしいことに、最近のアメリカ人が自称を「Native」としており(つまりコーカソイドやニグロイドのネイティヴ・アメリカンがいるわけ)その北米先住民の皆さんはいまだに自分たちを「インディアン」と言っていたりする。
*1:もっとも、アメリカ大陸がインドでない以上、インディアンは意味からして大間違いなので、これをPC的な「言い換え」と表現するのは語弊がある気もする
*2:というか英単語Native Americanはそういう意味ですが
*3:カタカナ語のインディアンにほぼ相当
先月、実家に帰ったとき、本棚で懐かしい本と再会した。 マイケル・ドリス「朝の少女」。 そうそう、こんな本もあったんだった、と ページをめくってみると、 この本を初めて手にした時のことが鮮明に蘇ってきた。 本はタイム・カプセルだと思う。 初めて読んだ時の気持ちや空気感が閉じ込められている。 あの頃はずいぶん話題になった本だから もしかすると、このブログを読んでくださっている方の 本棚にも並んでいるかもしれない。 もう18年も前に買った本で、その当時、本屋さんへ行くと マイケル・ドリスの他の本とともに、この本が 山ほど平積みにされていたものだけれど 最近は全く見かけない。 著者が亡くなっていること…
「いい知らせと悪い知らせがある」 「悪い知らせは君が」 「決して元には戻れないこと」 「娘の死を埋められるものなどどこにもない」 「いい知らせは事実を受け入れ苦しめば」 「娘と心の中で会えること」 「娘がくれた愛も喜びも」 「覚えていられる」 「痛みから逃げちゃダメなんだ」 「逃げると失う」 「娘との思い出のすべてを」 「初めての一歩から最後の笑顔まで」 「とことん悲しむんだ」 「ともに生きたいなら」
作曲家のトイドラ、もとい冨田です。 私事ですが、僕のピアノ小品集「夜の窓辺にて」が先日発売されました! 5年前に書いた曲集を改訂し、このたび正式に出版していただけることになったのです。 しれっと榊原副会長の曲も出版されている bridge-score.com 楽譜は Bridge Score 社様のホームページから買っていただけるので是非覗いてみてください。 それはそうと、僕はこの曲集のまえがきにこんな言葉を書きました。 この曲集では、そんな“輝かしき闇”を 28 曲ご紹介する。“闇の音楽”は、“光の音楽”とは運指や響きが少々異なっているので、はじめは戸惑うかもしれない。しかし、きっとすぐに慣…
ランキング参加中読書 2015年から3冊の短編集が刊行されたポーランドの作家グラビンスキ。 1887年オーストリア=ハンガリー帝国領ガリツィア生まれで20世紀前半に活躍したこの作家「ポーランドのポー」「ポーランドのラヴクラフト」の異名をもち<ポーランド文学史上ほぼ唯一の恐怖小説ジャンルの古典的作家>ということだ。 スタニスワフ・レム推薦の選書にも作品が収録されたということで、そのつながりも気になり手にとってみた。(いずれも『動きの悪魔』による) 読んでみると非常に面白くまた現代的な視点を持ち合わせた作家だということがわかる。 2015年に初短編集として紹介されたのが『動きの悪魔』である。初短編…
裸の拍車Amazon 撮影スピードの迅速なアンソニー・マンのこと、この1953年にはいずれもジェームズ・スチュアート主演で3本の作品を撮っている。あと2本は『雷鳴の湾』と『グレン・ミラー物語』で、西部劇ではない。 アンソニー・マンとジェームズ・スチュアートが組んでつくった西部劇はこれで3本目。あと2本あるのだが、どちらも「Amazon Prime Video」で観ることはできないので、2人の西部劇として観ることができるのは、わたしにはこれでおしまい。 さて、今回のジェームズ・スチュアートは、つまりは「賞金稼ぎ」の男を演じ、映画の中で彼の倫理観が揺らぐということで、やはり「単なる善玉」ではない男…
怒りの河 [DVD]ジェームズ・スチュワートAmazon アンソニー・マン監督、ジェームズ・スチュアート主演の西部劇第2弾。この映画はビル・キュリックという人の小説「Bend of the River」をもとにしていて、「なるほど、類型的なハリウッド映画とは一味ちがうストーリーだな」とは思った。 この作品でジェームズ・スチュアートに対する悪役のエマーソン・コールを演じているアーサー・ケネディはブロードウェイでも名声を博した舞台俳優でもあり、さまざまな著名な映画にも出演していた人。 映画は開拓時代のアメリカ西部が舞台ではなく、ある程度土地の開拓も終わり、一般人の入植者が馬車を連ねて西部へ渡って行…
2020年4月、土曜美術社出版販売から刊行された愛敬浩一(1952~)の詩集成。装幀は森本良成。 目次 ・詩篇 ・詩集「しらすおろし』(一九八六年) 抄 しらすおろし 満月ですね 声 ・詩集「夏が過ぎるまで」(二〇〇六年) 抄 朝の水やり 連取(つなとり)本町 吉凶の四つ角 古代エジプトの絵のような 六月の一番暑い日 月曜日の朝 旅その他 いつもの四つ角 スプーン 芝刈り くちびるで 夢 いつもの羊 錨 ミルキィウェイ マニラロープ 水道橋のホテルにて ハイウェイ 詩はいづみちゃん先輩から湧く 人買ひ舟(閑吟集・一三一番歌) ・詩集『母の魔法』(二〇一五年)抄 赤城山 カキツバタ 母の魔法 オ…
ウィンチェスター銃'73 [DVD]ジェームズ・スチュワートAmazon ジェームズ・スチュアートはそのキャリアでアンソニー・マン監督作品に8本主演していて、そのうちの5本は西部劇だった。その2人が組んだ最初の作品が、この1950年の『ウィンチェスター銃'73』だった。 この作品は当初、ジェームズ・スチュアート主演でフリッツ・ラングが監督する予定で脚本も出来ていたが、フリッツ・ラングはジェームズ・スチュアートは主役にふさわしくないとして監督を降板した(英語版wikipediaによる)。ジェームズ・スチュアートはアンソニー・マンを監督に推薦し、彼はそれを承諾したが、脚本を全面的に書き直させた。 …
(2024/3/4) 『世界の性習俗』 杉岡幸徳 角川新書 2020/4/10 <まえがき> ・世界には、不可解な「性の風習」や「愛の形」が存在します。 ・世界の奇習を見つめることにより、私たちは何者なのかが見えてきます。 <世界の奇妙な愛とセックス> <妻を旅人に貸し出す人々> <アマゾン川で日本の男はモテモテ?> ・日本には、いや世界にも、広くマレビト信仰というものがあり、外部から来た異人が集落に幸福をもたらしてくれる、という考えがありました。特に閉鎖的な村では、必然的に近親婚が多くなり血も濃くなっていくので、外部から新しい血を携えてやって来る男は歓迎されたのでしょう。 <イヌイットの密か…
観たい映画を全部観るには人生は短すぎやしませんか。どうですか。 『駅馬車』(1939)監督;ジョン・フォード 初見。お勉強のため鑑賞。恥ずかしながら初ジョン・フォード。駅馬車とは今の乗合バスの馬車版です。アメリカの西部開拓時代、町と町とを繋いでいた駅馬車に乗り合わせた人々…飲んだくれの医者、町を追われた女、身重の中尉婦人、キザな賭博師、気弱なセールスマン、横柄な銀行家、そして保安官に御者。彼らはネイティヴ・アメリカンの襲撃を恐れながら町を出発しますが、途中から脱獄囚(ジョン・ウェイン)が乗り込んできます。様々な人間模様が交錯する小さな駅馬車は果たして無事目的地にたどり着けるのであろうか、という…
冒頭のシンセの音色から、やはり代わり映えしないエモ・ラップ/ポップ・ラップかと思いきや、蓋を開ければ粘着質なエレクトリック・ギターがDMBQを思い起こさせるようなサイケデリック・ロックが展開されている。プリズムのように乱反射するオルガンが特徴的なM2は、グラム・ロックのようでもサイケデリック・ソウルのようでもあり、少なくともLil Uzi VertやLil Nas Xよりは余程Yves Tumorに近い。因みにこの曲には何にどう関わっているのかはさっぱり判らないが、なんとJam Cityがクレジットされている。M1のタイトルにあるセミノールとは、柑橘系のフルーツの品種であると同時に、フロリダ辺…
昨年の10月から11月にかけては、ネイティヴ・アメリカンの口承史・ポーラ・アンダーウッド著『一万年の旅路』を読んで、その後、先史時代の人類の歩みをもっと知りたくなって、年末から年始にかけては、ユヴァル・ノア・ハラリ著の『サピエンス全史』(上)(下)を読んだ。 そして正月早々、田内学さんの『お金のむこうに人がいる』の続編『きみのお金は誰のため』が刊行されたのを知って、それを読む。 そんなことで、しばらく小説を読んでなくて「何かいい本ないかなあ~」と、書店の平積みコーナーに並んでいる本を見ていて、目に止まったのがこのタイトルの新潮文庫の杉井光著『世界でいちばん透きとおった物語』。 「こんな素敵なタ…
Féminin:ねぇ、聞いて。タレントのS.T.さんがご自分のYouTubeチャンネルでお話しされてたんですって…俳優のE.T.さんがTVの若いプロデューサーに大激怒したことがあるんだとか。 M:あのB学座の代表も務めたEさんが?我々も「桜の園」や「アマデウス」の舞台を拝見しましたね。温厚な方…ではなさそうだけど何があったんです。 F:関西の洋上イヴェントで「名バイプレーヤーの〜」と紹介され、直後胸ぐらを掴んで「俺はシェークスピアでも主役を張ってんだ!」って。船から突き落としそうな勢いだったとか。 M:ウ~ン、お怒りごもっともだなぁ。失礼もだけど言葉を知らな過ぎですね、そのプロデューサーとやら…
【木曜は60周年だよストーンズ】14・She's A Rainbow サイケに流れた異色作「Satanic Majesties」に入ったナンバーで米でシングルカットされ25位。なんといっても奇妙なウララコーラスとニッキー・ホプキンスのpianoとジョン・ポール・ジョーンズのarrが素晴らしい。唐突に終わるところもまたカッコいい。iMacのCMに使われたのはもう25年も前らしい。 https://www.youtube.com/watch?v=6c1BThu95d8 【名曲リレー2524】say#2 ■Oh Babe What Would You Say / Hurricane Smith(‘7…
一方で「被害者の不用心が悪い」とほざきながら いつもいつも「自分たちを警戒するのは悪」とか 「危険性を知らせてはいけない」などと言っている集団がいる。 騙される方が悪いというなら大谷翔平くんもかなりの悪だ。 彼は会社経営者ではなく、 雇われる側の人物としては最高級の給料を得る事ができる。 20年以上かけて、毎年3億円くらい、分割払いとかいう話を聞く。 そういう立場の彼が、「実は○○党は危険だよ」とか発信すれば 大きな効果がある事は間違いないが おそらく彼はそういう事をしてジョン・レノンのように迫害される事を選ばない。 だからといって私は彼を責める事はない。 誰も彼もが困難な選択をできるわけでは…
12月に入ったと思っていたら、今日はもう10日。 このブログも先月末に書いた以降、12月になってからは初めての投稿。 何が慌ただしいのかも定かでないが、時の流れははやい。 ◇昨日の土曜日 午前中はファーム町田店の「味わい広場」で、岡部実顕地のチエコさんの助っ人を得ながら「豚串の炭火焼き」をする。 風もなく、陽射しがあり、12月とは思えない暖かさ。 近くの小学校のマラソン大会と、幼稚園の作品展示発表会があったので、その家族が次から次と帰りがけに寄ってくれて、お店のパンを買って、僕が焼いた豚串を食べながら家族団らんの時間を過ごしてくれた。 夕方からは、毎年恒例の「クリスマスコンサート」 パン屋さん…
10月末に、約1ヶ月かけて読み終わった「 ネイティヴ・アメリカンの口承史」のポーラ・アンダーウッド著『一万年の旅路』。 この本は、モンゴロイドの一族が、長年安住の地として住んでいたユーラシア大陸から、海に呑まれる寸前のベーリング陸橋を命がけで渡り北アメリカ大陸へ。そこからもカナダ北西部での冬越え、現代でも困難なロッキー山脈越え、米中西部の巨大な砂漠の横断など数々の困難を乗り越えて、ついに五大湖南岸の「新たな安住の地を獲得」した大いなる旅路の物語なのである。 その一族というのが、ネイティヴ・アメリカンといわれる北アメリカの先住民・イロコイ族(現在もイロコイ連邦として存続)。 彼らが重要な事項を決…