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ネオ・レアリスモ

映画

ネオ・レアリスモ

ねおれありすも

映画史の用語

ネオ・レアリスモ(イタリアン・ネオリアリズム) / Neorealism

第二次世界大戦後のイタリアで起った映画運動。戦時中、イタリアファシストの体制下にあったため、イタリア映画は製作の自由を失い、映画人たちはレジスタンスに参加したり、雑誌に反ファシズム論文を発表してファシズムを攻撃していた。イタリア映画監督ロベルト・ロッセリーニヴィットリオ・デ・シーカらは、自分達が体験した現実をフィルムに収めるため、資金も機材もない最悪の条件の中でありのままの現実を映し出すという理論の下、フランス映画監督ジャン・ルノワールや、ソ連プロパガンダ(戦意高揚)映画などの影響を受け、素人俳優を起用して、長まわしを多用し、屋外で撮影を行ってナチズムに立ち向かうレジスタンスの人々の姿を描いた『無防備都市』(1945年)や、実際の浮浪者や孤児を俳優に起用して、荒廃した戦後イタリア社会の中で苦しむ人々の姿を描く『靴みがき』(1946年)といった、イタリアの悲惨な現実を真正面から捉えたリアリティあふれる作品を作り出す。ネオ・レアリスモは、自国のイメージダウンを恐れたイタリア政府の圧力によって急速に衰えるが、フェデリコ・フェリーニルキノ・ヴィスコンティイタリア映画界の巨匠を生み出し、そのエッセンスエドワード・ドミトリク監督の『十字砲火』(1947年)や、ジュールス・ダッシン監督の『裸の町』(1948年)などのハリウッド映画にも影響を与えた。