母の認知症が進むにつれ、その記憶力はますます怪しいものになっている。 時には5分前の会話や行動さえ忘れてしまうこともあるし、会話の内容も、半分夢?というか妄想的なものも混じっていたりする。 明らかにつじつまの合わないことを電話で訴えてきた時には「お母さん、今うたた寝してた?夢見てた~?」とか聞くことにしている。 母本人も自信がないらしく「そうかもしれない。お母さん、ちょっとおかしいの……」とか口ごもったりすることも多い。 そんな状態が平常になってくると、こちらもそれに慣れつつあるというか、母が何かを言ってきても話半分に聞いてしまうことも多くなった。 でも、母が本当に大事なことを伝えてくる時もあ…