AI の進化は著しいことを知りながら,2016年に書かれた『人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊』(井上智洋,文藝春秋,2016年7月20日)を2023年に読了。 コーエン*1は「容易に収穫できる果実は食べ尽くされた」という言葉でイノベーションの枯渇などを原因とした経済成長の行き詰まりを表現しています。(p. 111) 経済成長が行き詰まっているのは,仕方がないのか。 今後イノベーションは枯渇するのか,活発化するのか。そのような問題を論じるにあたって,「汎用目的技術」(General Purpose Technology, GPT*2)という概念が鍵になると思われます。GPT は,補完的…