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パキスタン地震

(サイエンス)
ぱきすたんじしん

現地時間2005年10月8日午前8時50分に起きた、パキスタン北東部カシミール地方を震源地とするM7.6(アメリカ地質調査所の発表は7.6、7.7、7.6と変遷した)の大地震。地下10kmにある活断層が震源と見られる。その後大きな余震が続いている。パキスタン北部地震、カシミール地震という呼称もされる。
死傷者はパキスタンだけではなく、インド・アフガニスタンの三カ国から報告された。パキスタンは首都イスラマバードでビルが倒壊するなど、死者はパキスタンだけで5万人にせまり、被災者は250万人に及んだ。
震源地のパキスタン北部は、ユーラシアプレート、アラブプレート、インドプレートがぶつかる地域で、これまで度々大地震が起きている。近いところでは2001年にインド西部でM7.9の大規模な地震があった。

なお、このカシミール地方はインド・パキスタンの間の領土問題で知られているが、近年順調に対話が進んだ結果、インド軍によるカシミール地方パキスタン実効支配地への援助活動が行われた。

日本政府は国際緊急援助隊の派遣を決定、国連なども緊急支援策を開始した。日本政府の対応については外務省のパキスタン等における地震被害(日本政府の対応等)が参考になる。

最新情報

テロリストとして知られるビンラディン氏が、地震によって死亡しているかもしれないと報道された(ドイツ大衆紙ビルト)。

地震の性質

パキスタン地震は地表から10km以内の活断層が震源と見られるプレート内地震と推測されている。
活断層の長さは80km、幅20km、地震によって生じたずれは10km以内の浅い区域に集中し、最大で12mほどと筑波大学の八木勇治氏は分析している。
震源が浅い地震は地表を伝わる表面波が出やすく、表面波は周期の長い揺れを起こしやすい。震源地から離れたイスラマバードなどで、長周期の地震波に共振する高層の建物が崩れたのもそのためだと考えられる。

被害拡大の原因

ラマダンの時期におきたことが被害拡大の原因の一つといわれている。この期間中日中の食事が制限されるために、多くのイスラム教徒は日の出前に一度食事をとった後、再度寝る事が行われる。そのために地震が起きた時間帯に多くの人がまだ家の中に居た事、そして現在調査が進められているが、耐震性を無視した違法建築が多かったことが重なったと見られている。
また山間部においては、比較的柔らかい斜面が崩れ、村ごと埋め立てられてしまったケースも多い。
パキスタンのムシャラフ首相によると、地崩れによって道路が封鎖され、救援自体の遅れも被害の拡大に影響すると見られている。
なお、イスラム過激派によるテロによるインド政府に対する攻撃がインドによる支援の離縁につながる可能性も懸念されている

二次被害

多くの国や組織による支援活動が行われたが、土砂崩れによる道路封鎖が支援の遅れをよんでおり、被災民250万人に対する十分な支援が行われていない。
また国連は各国に360億円の支援を要請したが、十分な支援が集まらずヒマラヤの冬による被害は大きくなると予想される。

はてなの対応

idea:6531が実装され、はてな義援金窓口を通じて、日本赤十字に義援金が振り込まれました。id:hatenacontrib:20051026#1130307879
詳しくはid:hatenacontribをご確認してください。
その他の団体の寄付活動は以下のようになります

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