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パノプティコン

一般

パノプティコン

ぱのぷてぃこん

[英] panopticon

パノプティコンとは、一望監視施設・全展望監視システムのこと。

概要

18世紀末にJ.ベンサムが考案した監獄のモデルである。その建築学的構造は中央に監視塔を設け、その周囲に円状の収容施設を配置する。中央の塔からは収容施設の各独房に監視のための光線が送られるが、それによって囚人を監視しつつも監視者の姿は決して見られない環境がつくり出される。

これは監獄の効果的・能率的な経営をもたらし、たとえ監視者がいなくとも、その光線があるかぎり囚人は監視者の存在を意識せざるをえないからである。

応用

M.フーコーはこの原理が規律・矯正型の権力技術として近代社会全域に応用されていることを指摘している。すなわち、一人ひとりが常に監視されているということを自らに先取り的に内在化させ、その自己監視のもとでの自己反省による律していくように訓練されることで、社会秩序は作動する。たとえば赤信号で止まるのは、「赤信号では止まらないといけない(もしバレたら罰金である)」といった価値観・規範インプットされた主体による判断に基づくものだ。レッシグの4分類に従えば、これは規範や市場による規制である。