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パブリックコメント

社会

パブリックコメント

ぱぶりっくこめんと

(国民・住民・市民など)公衆の意見。特に「パブリックコメント手続」における意見公募に対し寄せられた意見を指す。日本では、意見公募の手続そのものを指す言葉としても用いられる。パブコメと略されることも多い。

パブリックコメント手続(制度)とは、行政が政策、制度等を決定する際に、公衆(国民、都道府県民、市町村民など)の意見を聞いて、それを考慮しながら最終決定を行う仕組みのことである。

その目的としては、大きく次の2点があるとされる。

  • 行政の意思決定過程の公正を確保し、透明性の向上を図ること。
  • 国民・事業者等(外国も含む)の多様な意見・情報を把握するとともに、それらを考慮して意思決定を行うこと。

この手続に関して留意すべき点のひとつが、同手続は、公示される案への賛否を投票するようなものではないことである。つまり、たとえ、同様の内容で多数の意見提出がなされたとしても、その数の多さ自体が、行政の意思決定における考慮要素になるとは限らないし、また、たとえ、ひとつの意見提出しかなくても、その意見の内容自体が、行政の意思決定における考慮要素にならないとは限らないのである。

行政手続法の一部を改正する法律平成17年法律第73号)により、行政手続法(平成5年法律第88号)において、次のような意見公募手続が法制化されている(平成18年4月1日施行)。

 (意見公募手続

第三十九条 命令等制定機関は、命令等を定めようとする場合には、当該命令等の案(命令等で定めようとする内容を示すものをいう。以下同じ。)及びこれに関連する資料をあらかじめ公示し、意見(情報を含む。以下同じ。)の提出先及び意見の提出のための期間(以下「意見提出期間」という。)を定めて広く一般の意見を求めなければならない。

2 前項の規定により公示する命令等の案は、具体的かつ明確な内容のものであって、かつ、当該命令等の題名及び当該命令等を定める根拠となる法令の条項が明示されたものでなければならない。

3 第一項の規定により定める意見提出期間は、同項の公示の日から起算して三十日以上でなければならない。

4 次の各号のいずれかに該当するときは、第一項の規定は、適用しない。

 一 公益上、緊急に命令等を定める必要があるため、第一項の規定による手続(以下「意見公募手続」という。)を実施することが困難であるとき。

 二 納付すべき金銭について定める法律の制定又は改正により必要となる当該金銭の額の算定の基礎となるべき金額及び率並びに算定方法についての命令等その他当該法律の施行に関し必要な事項を定める命令等を定めようとするとき。

 三 予算の定めるところにより金銭の給付決定を行うために必要となる当該金銭の額の算定の基礎となるべき金額及び率並びに算定方法その他の事項を定める命令等を定めようとするとき。

 四 法律の規定により、内閣府設置法第四十九条第一項若しくは第二項若しくは国家行政組織法第三条第二項に規定する委員会又は内閣府設置法第三十七条若しくは第五十四条若しくは国家行政組織法第八条に規定する機関(以下「委員会等」という。)の議を経て定めることとされている命令等であって、相反する利害を有する者の間の利害の調整を目的として、法律又は政令の規定により、これらの者及び公益をそれぞれ代表する委員をもって組織される委員会等において審議を行うこととされているものとして政令で定める命令等を定めようとするとき。

 五 他の行政機関意見公募手続を実施して定めた命令等と実質的に同一の命令等を定めようとするとき。

 六 法律の規定に基づき法令の規定の適用又は準用について必要な技術的読替えを定める命令等を定めようとするとき。

 七 命令等を定める根拠となる法令の規定の削除に伴い当然必要とされる当該命令等の廃止をしようとするとき。

 八 他の法令の制定又は改廃に伴い当然必要とされる規定の整理その他の意見公募手続を実施することを要しない軽微な変更として政令で定めるものを内容とする命令等を定めようとするとき。

第四十条〜第四十三条 略

なお、この法制化以前は、「規制の設定又は改廃に係る意見提出手続について(平成11年3月23日閣議決定)」において定められた政府の全省庁の統一ルールにより、国の制度として導入され、実施されていた。

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