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ブルセラ症

サイエンス

ブルセラ症

ぶるせらしょう

 ブルセラ属(genus Brucella)の細菌によって引き起こされる感染症

 Brucella abortus、B. melitensis、B. suis、B. canisといった種の細菌があり、それぞれウシ、ブタ、ヒツジ、イヌなどに感染する。

 動物では生殖器官の炎症を引き起こし、流産や睾丸炎、結果として不妊にも繋がることがあるため、獣医学の分野でも予防すべき病気である。

 これらの細菌は動物個体や動物由来の製品から人間に感染することもあり、人間では発熱・発汗・頭痛・背部痛・体力消耗というような症状を引き起こす。潜伏期間が5−60日と長く、夕方から夜の発熱が大量の発汗と共に朝には下がるが、長期にわたって発熱の繰り返しや関節痛・疲労感を持続することがあることなどから、「波状熱(undulant fever)」の別名もある。

 有効な抗生物質(ドキシサイクリン(doxycycline)とリファンピン(rifampin))があり、またヒトからヒトへの感染はまれだが、授乳中の母から乳幼児への感染や、性交渉による感染には注意が必要。発症後の致死率は2%未満だが、心内膜炎あるいは髄膜炎を起こしての死亡が見られる。

 予防としては、一般には殺菌されていない牛乳・チーズ・アイスクリーム等を食べないこと。獣医師や食肉加工、畜産現場では、感染動物の体液は数週間に渡って感染力を持つことがあるため、ゴーグル、マスクとゴム手袋による防御が推奨される。汚染された表面の消毒には、0.5%の次亜塩素ナトリウム溶液が使われることがある。

参考: