ホワイトウッド

一般

ホワイトウッド

ほわいとうっど

ホワイトウッドはオウシュウトウヒ(Picea abies)である。ホワイトウッドは商業名であって、誤解を与えかねない点である誤解とは、ホワイトウッドはすでにそう呼ばれている木があるから混乱する呼称なのである。

 英語圏で Whitewood と呼ばれている木は 20 種類近くあり、最もポピュラーな Whitewood はユリノキ(Yellow-poplar, Liriodendron tulipifera)であろう。20 種類近いホワイトウッドの中にオウシュウトウヒは見あたらない。ということは、オウシュウトウヒをホワイトウッドと称するようになったのは日本でのことらしい。オウシュウトウヒはすべて漢字で表されることと長ったらしいことが嫌われ、ホワイトウッドの響きに負けたのかもしれない。

  ホワイトウッドの製材、構造用集成材(グルーラム)が輸入されるようになったのは、1993 年の北米製材市況の高騰がきっかけである。スウェーデンフィンランドにおける 1998 年の製材生産量は 122 万m3 余に達した。その後も増えて、2000 年の輸入量は 224 万m3 で米材に次いでいる。

 オウシュウトウヒの耐久性については議論があり、輸出側は問題がないと言っているが、気象条件の違う日本で問題がないかどうかは全くわからない。常識的には危険であると言わざるを得ない。オウシュウトウヒは、ヨーロッパ中部から北部の森林の主要樹種の1つで、植栽もされている。有名なクレモナの古ヴァイオリン名器はルーマニア産のオウシュウトウヒで作られている。古ヴァイオリン名器は希少価値もあって、1台数億円の高値で取り引きされているが、その古ヴァイオリン名器の価値はわずか数十グラムの表板にあると言われている。一方では集成材の柱となって、立方メートル数万円で輸入されている。